1月星空情報③

2021年が始まり、早くも1ヵ月が過ぎようとしています。
昔から「春霞(はるがすみ)」という言葉があるのをご存じでしょうか。
2月に入ると、冬の乾燥した晴れの日もだんだんと少なくなり、
スッキリとした星空が見えにくくなってきます。
また、例年ではこの頃からスギ花粉も飛び始めます。
夜はとても冷え込みますが、しっかりと防寒対策をとり、
今のうちに空気が澄んだ状態の星空を楽しんでみませんか?

さて、1月29日は2021年最初の満月です。

2018年1月31日の満月
(撮影:相模原市立博物館天文クラブ)

 

各月に見られる満月をアメリカ先住民の文化を取り入れて、
様々な名前で呼ぶことがあります。
例えば、1月は狼が空腹で遠吠えを多くする時期ということで、
「Wolf Moon(狼月)」と言われています。
今年のWolf Moonは、関東では午後5時半頃に東よりの空から昇ってきます。
ぜひ、ご覧になってみてください。

そして、1月下旬の午後10時頃、頭の真上辺りでは
誕生日の星座の一つ「ふたご座」が見られます。

ふたご座
(撮影:当館プラネタリウム解説員)

目印の星は、オレンジ色に輝く1等星のポルックスと、
白色に輝く2等星のカストルです。

ふたご座の目印となる2つの星
(撮影:当館プラネタリウム解説員)

 

星の明るさは「1等星」「2等星」などと数字でグループ分けされていて、
数字が小さいほど明るい星を表します。
ギリシャ神話では、ふたご座は
神と人間の間で誕生した子どもたちとして登場します。

ふたご座の星座絵
(左が弟のポルックス、右が兄のカストル)

 

ポルックスが弟で、カストルは兄です。
2人はとても仲が良かったため、一緒に天に上げられたと伝えられています。
地上ではソーシャルディスタンスに気を付けなければならない状況ですが、
ぜひ、仲良く寄り添う双子の姿を実際の夜空で探してみてください。
(1月の星図はこちら

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