植物学講座2回目 野外採集・観察会

今日(6/1)は植物学講座「押し葉標本のつくりかた」の2回目として、緑区上大島の相模川で野外採集・観察会を行いました。相模原植物調査会のベテラン会員による指導のもと、実際に野外で植物を採集し、押し葉標本をつくります。

その植物が潜在的に持つ情報をできる限りたくさん標本の中に入れ込めるよう、さまざまな工夫をこらします。

それぞれみなさん何点かずつ標本を採集し、そして植物観察もして、夏の初日の暑さの中でみっちりと植物と向き合いました。

最後のほうで、こんな植物に出会いました。上を見ると、ツクシ(スギナの胞子茎)のよう。

下を見ると、スギナの栄養葉みたい。

はたしてこの植物は、イヌスギナ。ひょろひょろと伸びて、頭にツクシのような胞子のう穂をつける、なんだかツクシを見慣れているとアンバランスに感じてしまうシダ植物です。

白状すると、現場で私はこの植物を「イヌドクサ」とみなさんに伝えてしまいました。確かによく似ているのですが、胞子のう穂の形や、膜状の葉(いわゆる、はかまの部分)の形を見れば間違えることはありません。うっかりミスでしたが、次週、第3回目の講座で訂正できるのが救いでした。気をつけなければいけませんね。

(生物担当学芸員 秋山)

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