8月3日(日)、博物館で動物の標本づくりなどを行っているグループである、さがみホネホネ団(さがホネ団)の活動を実習実験室で行いました。でも、ふだんのように、個々に黙々と標本に向き合う様子とは違います。

10数名が取り囲んでの標本づくり作業
じつは、ドイツの博物館で標本作製技術者として活躍する相川稔さんが一時帰国されているので、その技術を間近に見せていただく会を企画したのです。現在のさがホネ団のメンバーにとってはまさに“神の手”ともいえるワザです。かぶりつきでみなさん見つめています。
相川さんは、ドイツへ渡る前の数年間、当館に近い地域に住まわれていたので、さがホネ団の前身である相模原動物標本クラブの活動へ定期的に来ていただいていたのです。

無駄のない手さばき
その後、ドイツの博物館へ再就職されてからコロナ禍を挟み、久しぶりに当館へ凱旋して下さったというわけです。今回は、シロハラという鳥の仮剥製(かりはくせい)を作りながらの歓談となりました。仮剥製と言っても、作り方はほとんど本剥製と変わりません。無駄のない手さばきに加えて、素早く済ませられる部分としっかり時間をかけるべき部分のコントラストが明快なところも印象的です。
次々と出てくる質問にもなごやかに、なおかつ職人としてのこだわりの根拠も明確にしながら答えてくれて、楽しく学びの多い一日となりました。
(生物担当学芸員)