神楽資料の整理 ①

先日、地質分野での博物館資料の撮影風景をご紹介しましたが、休館中は地階ホワイエでも写真撮影が行われています。

自然光が入る環境でも、撮影に問題ないそうです

写真は、神楽の衣装などが入っていた木箱を撮影しているところです。

サイズの大きい資料はなかなかまとめて撮影できるタイミングがなく、広いスペースが確保できる臨時休館中だからこそ、進められる仕事です。

民俗分野ではこの機会に、番田神代神楽の資料整理を行う予定です。

相模原の神代神楽は、神社の氏子によって行われるのではありません。
神楽師と呼ばれる専門職が氏子からの要請を受け、その神社に出かけて行います。
その元締めを相模原で代々続けてきたのが、上溝の番田に住む亀山家です。
亀山家は「亀山社中」として、相模原や座間を中心とした区域での奉納を受け持っていました。

近年では「番田神代神楽保存会」を組織し、その中で神代神楽が行われてきましたが、令和4年に保存会は解散となりました。

その解散にともない、亀山社中が使用していた神楽の道具類は博物館に寄贈され、社中が請け負っていた神楽の奉納は、厚木を本拠地とする垣澤社中に引き継がれました。

番田神代神楽については過去にこちらの記事(「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No62・文化財記録映画「神代神楽」)でも紹介しています。

「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No62・文化財記録映画「神代神楽」)

 

木箱には大きく「亀山」と書かれています。

 

さまざまな角度で撮影していきます。

この時は楽器(立体物)の撮影がメインで、資料がスタンバイしています。

 

隣の大会議室は作業場所として利用しています。

全て番田神代神楽の資料です。

どんな作業をしているのかについては、また次回お伝えしたいと思います。

(民俗担当学芸員)

※相模原市立博物館は令和6年2月29日まで、エレベーターの修繕など館内工事のため臨時休館中です。ご理解とご協力をいただきますようよろしくお願いします。休館中のお問い合わせなど、詳しくは博物館ホームページをご覧ください。

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