河原探索~石器材料を求めて~

5月28日に相模原縄文研究会のメンバーと相模川へ行ってきました。
目的は石器レプリカの材料集めです。

当館の土器×2(ドキドキ)タッチでは、縄文土器のほかに、
「磨石(すりいし)・石皿」もさわってもらっています。

土器×2タッチでさわれます。大きいものが石皿、小さいものが磨石です。

この石器は、縄文時代の人々が木の実などを石皿に置いて、磨石で磨り潰したものです。しかし遺跡の出土品で博物館資料でもあるので、新たに傷をつけることはできません。
つまり実際に「磨れない」のです。

そこで「磨る」動作も体験してもらいたいので、レプリカを作ることにしました。
材料は相模川の河原で拾える礫のうち、石皿は富士玄武岩、磨石は閃緑岩を選びました。
遺跡からの出土品でも同じ種類の石を用いています。

みんなで集めた石の一部です

まず、どんな石の種類が磨石・石皿に使われたのか説明し、集めてもらいました。上の写真の赤丸が磨石、青丸が石皿の材料になります。

みんなで集めました。(左:磨石、右:石皿の材料)

集めたもののうち、石皿は土器×2タッチで使用する机の大きさを考慮し、直径20㎝程度のものを選びました。そして、出土品の石皿はやや窪んでいるため、コツコツと石で叩く必要があります。まだこの作業は行っていません。おそらく地道で時間がかかりますが、徐々に進めていきます。

完成したら、土器×2タッチで参加者に体験してもらいます。
相模川の河原から石器の材料を探す経験は初めてで、みなさん楽し気に取り組んでいました。
(考古担当学芸員)

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