8月下旬から博物館周辺で咲き出したオオブタクサは、すでに花期のピークを過ぎています。

3メートル以上の高さに育ったオオブタクサ
といっても、まだまだしっかり咲いている株もあります。

開花中のオオブタクサの花 花弁が無いのは、風媒花の証拠
オオブタクサは秋花粉(秋に風で花粉を飛ばす、アレルゲンとなる花粉)の代表種の一つです。秋花粉はしかし、これで終わりではありません。バトンタッチするかのように、カナムグラが咲き出しています。

カナムグラの花(雄花)
風で揺れるたびに、大量とは言えませんが、煙のように花粉を飛ばします。

垂れ下がった葯から花粉が飛び出します
春先のスギ花粉と異なり、山全体から大量の花粉を飛ばすわけではありません。しかし、秋花粉はいずれも草本植物で、身近な雑草です。上に挙げた2種の他にも、ヨモギの仲間やイネ科の雑草など、この季節に花粉を飛ばす雑草はたくさんあります。ご近所から飛んでくる花粉は、スギ花粉と比べて量は少なくても要注意です。この季節に眼鼻がグズグズする方は、春同様の花粉対策をしましょう。
さて、そんな目がかゆくなるような写真ばかりではいけませんので、秋らしい植物の写真も紹介します。こちらは博物館前の歩道沿いに咲いている、ツルボです。

ツルボ
クローズアップすると、繊細で美しい花です。

ツルボの花
ドングリもだんだん大きくなってきました。いよいよ、実りの秋もやってきます。

コナラのドングリ
やっと秋めいてきたと思えば、10月がすぐそこまできています。秋は順調に進んでいくのか、まだ目が離せません。
(生物担当学芸員)