いよいよ始まる、カイコの日々

本日5月14日、蚕種(カイコの卵)が届きました!
パラフィン紙にたいせつに包まれています。

まもなく掃き立てとなります。掃き立てとは、ふ化したカイコを蚕座へ移す作業のことで、つまり、飼育開始を意味します。数ミリの1齢幼虫を移すのには羽箒を使うため、こうした言葉が使われます。養蚕独特の言葉ですね。
卵をアップして見ると、すでに透き通っている卵は中で幼虫の体ができあがっています。少し先にふ化しそうです。

おそらく、週末から来週初めにかけてふ化し、出そろったところで掃き立て、クワの葉をあげ始めます。いよいよです!
ところで今日、中庭にこんなイモムシがいました。

ヒメヤママユのようです。ヤママユに近いなかまの蛾ですが、ヤママユの飼育されているものは天蚕と呼ばれ、緑色の光沢を持つ天蚕の繭から作られた絹糸は、絹のダイヤモンドと呼ばれる超高級品の織物を産み出します。
天蚕を、自然状態で育てたカイコと誤解されることがあるのですが、そうではありません。まったく別の種類の蛾です。上の写真はヒメヤママユですが、ちょっとつながりがあったのでご紹介しました。
(生物担当学芸員 秋山)

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