今年も毎年恒例の「繭(まゆ)うさぎ作り」が行われました。
カイコがつくる繭からうさぎの人形を作ります。
繭は、昨年の初夏に博物館で育てたカイコの繭です。
博物館ボランティアの市民学芸員のみなさんがやさしく手ほどきしてくれていたので、小さなお子さんも、ご年配の方も、楽しそうに作っていました。
今回もかわいいうさぎがたくさん完成しました!
今年も毎年恒例の「繭(まゆ)うさぎ作り」が行われました。
カイコがつくる繭からうさぎの人形を作ります。
繭は、昨年の初夏に博物館で育てたカイコの繭です。
博物館ボランティアの市民学芸員のみなさんがやさしく手ほどきしてくれていたので、小さなお子さんも、ご年配の方も、楽しそうに作っていました。
今回もかわいいうさぎがたくさん完成しました!
今日(2月13日)も春のような陽気です。
博物館では、市内に分布する絶滅危惧植物の系統保存のために、敷地内で何種類か栽培をしています。そんな株も、春の準備が進んでいます。
こちらのプランターは枯れた草しかないように見えますが・・
オキナグサの若い毛むくじゃらの葉が、今にも展開しそうに準備中。
ちなみにこちらは、保全地で2017年に撮影した花の写真です。
こちらはカワラノギク。独特の越冬株(ロゼット)ですが、緑色の葉を付けたまま冬を越しました。
昨秋咲いた保全地の花の写真です。
さらに、駐車場のフェンスに枯れたつるがからみついているようにみえますが・・
こちらはカザグルマです。つる性の樹木なので、冬芽がしっかりついています!
保全地で撮影した2018年の開花の様子です。
いずれの保全地も、人の整備の手が入らなくなると、とたんに消えてしまうような環境でどうにか残った植物です。博物館での栽培は保険のようなものですが、今年もしっかり咲いてくれるように手入れを続けています。
市内緑区の相模川で調査をしていると、回りを偵察するかのように飛び回る鳥がいます。
ジョウビタキのメスでした。
平地の代表的な冬鳥ですが、近年、中部地方などで繁殖分布を広げている注目の種です。オスはこんな風にとても美しい色合いです。
でも、メスも目がくりくりしていてとてもカワイイですね。
別の場所へ移動すると、近い仲間のルリビタキのメスにも出会いました。
こちらも、とってもキュート。オスはこんな風に瑠璃色と山吹色が鮮やかで美しく、オオルリ、コルリと並び“瑠璃御三家”と称される人気の鳥です。
でも、やっぱりメスのかわいらしさも格別です。
そういえばジョウビタキのメスを見ているそのすぐそばで、キツツキの仲間のコゲラがコツコツと木を叩いていました。
コゲラはほぼ雌雄同色です。なぜ“ほぼ”なのかというと、普段は隠れて見えないところに、オスだけについている羽があります。上の写真では頭を少しさげているので見えています。拡大して見ると・・
後頭部の両脇に真っ赤な羽根があります。これが、オスの目印です。
鳥のメスとオスにもいろいろありますね。
2月7日、博物館の駐車場の一角では、植物の春の準備が着々と進んでいます。
これは、フデリンドウの越冬株です。フデリンドウは越年草(おつねんそう)で、秋に芽生えてある程度まで育ったところで休眠します。落ち葉に隠れるようにして冬を過ごし、4月の始め、地面に直射日光が届いているうちに開花します。下の写真は昨年の開花の様子です。
2ヵ月後にはこんな風に咲くというのがちょっと想像つきにくいのですが、日が延びてきているのをハッキリと感じられるこの頃、春はしっかり歩みを進めています。
そういえば写真を撮っている時、近くに架けてある巣箱の穴を、シジュウカラがせわしなく覗いていました。これは、巣穴に使う場所を選んでいて、冬の終わり頃から始める行動です。その巣箱を選んでくれると良いのですが。
上の写真は別の場所で撮影したシジュウカラです(望遠レンズを持っていなかったので、穴覗きの写真はありません)。ちょっと遠くの方からはさえずりも聞こえてきました。
昨日からこの冬一番の冷たい風が吹いていますが、だんだんと日差しが力強さを増しているようにも感じます。あと3週間ちょっとで、カレンダー上も春がやってきます!
2月5日(水)から、1階のエントランスでミニ展示「大好きおおさわ 伝えるステージ~カイコと出会って~」が始まりました!
これは、大沢小学校3年生が総合的な学習の時間に、学芸員が学習支援でカイコについての出張授業を行ったことが縁で実現したものです。
前日、担任の先生が来られて児童の皆さんの作品を展示しました。
カイコを育てて繭を収穫。その中で、カイコの命について考え、農業という仕事のことや、大沢地区でかつて盛んだった養蚕の歴史などを学び、その成果の一つとして、自分たちで収穫した繭を作品にしてくれました。
心のこもった繭人形や、繭から取った紬(つむぎ)糸を編み込んだ栞(しおり)など、たくさんの作品を展示しました。
2月26日(水)まで展示していますので、博物館にお越しの際はぜひご覧下さい。
2月4日、立春です。
と言っても、まだ真冬。暖かい日もありますが、今日も冷たい風が吹いています。
そんな中、この時期にいつもつい覗いてしまうのが、博物館の前庭に立っている木に付けられた、樹名板(の裏)。
クモの仲間やカメムシなどが越冬しているのですが、ちょっと大きなものではこんなのが・・
アップにしないとよくわかりませんが、ヤモリです。
冬眠中に鳥などに襲われないよう、こんなところに隠れています。
暖かい日だと驚いて逃げてしまいますが、さすがに今日はじっとしたままだったので、そっと戻しました。
ところで、博物館のクヌギの幼木が、今年はちょっとヘンです。
枯れた葉が落葉せずに、枝についたままです。通常は、葉柄(ようへい)の付け根に「離層(りそう)」というシャッターのようなものが形成され、12月中にはぽろりと落葉します。しかし昨年は秋がズルズル長引くような季節が続き、紅葉も3週間以上遅かったため、離層の形成のタイミングを逸してしまったのでしょうか。他の場所でも、今年は葉がついたままのコナラやクヌギがある、と情報をいただいたりしています。
ちなみに、クヌギと同じブナ科のカシワは元々枯れた葉を付けたまま冬を越します。冬は遠目に見てもカシワを識別できる特徴の一つなのですが、今年はそうもいかないようです。春まで落ちない葉・・受験生のお守りになりそうですね。
1月29日、30日と、晴天と春を思わせる暖かいお天気になりました。
博物館の前庭のウグイスカグラが、もう花盛り!
といっても、これは暖冬で若干早めということもありますが、元々真冬から咲き始める花です。
一斉には咲かず、同じ株の中でも少しずつ、長く咲きます。
目立たない花なので、せっかくこんな真冬に咲いているのに気付かれないこともしばしば・・。
市内の緑地や丘陵地の雑木林などにも普通に見られる木です。ピンク色のかわいらしい花をぜひ探してみて下さい!
今日(1月25日)の生きものミニサロンは、土壌動物がテーマでした。
普段は見えない落ち葉の下や土の中にもたくさんの生き物がいる事を実感していただくのが狙いです。
というと堅苦しいのですが、単純に「採集体験してみよう!」という企画です。
予め博物館周辺で採集しておいた土や落ち葉を、大型のバットに少しずつ分けます。皆さんにはピンセットを持っていただき、生き物を見つけたら別のバットに移してもらいます。
大人も子どもも夢中です。
特にムカデ類やハサミムシは大きくて見栄えがするので人気(?)があったようです。
興奮冷めやらぬまま、寄り分けた生き物は簡単に「○○の仲間」という解説をして、次はもっと小さな生き物の観察です。
館周辺の土を、2日前からツルグレン装置(土壌中の微細な生物を抽出する装置)にかけて採集した、顕微鏡サイズの生き物を観察しました。
ようやく目に見える程度の大きさですが、植物遺体を細かくして分解を促すという大切な役目を担っている生き物たちです。
顕微鏡の画像はプロジェクターでも投影しましたが、希望者は直接のぞいてもらいました。
その他、ムカデの足は何本?とか、ヤスデとの足のつき方の違いなど思いつくままに観察して終了。
こうして書くと淡々と進んだようですが、実際は延々とムカデを追いかける子、虫が嫌いと言いながら落ち葉をめくり続ける子、絶対珍しいものがいるはずだと目を輝かせるお父さん等々…正直言って、室内のミニ観察会にはありえないような熱気でした。土曜の昼の博物館に、ちょっとしたワンダーランドが出現したようで、担当者としても嬉しい限りです。
参加者の皆さん、ありがとうございました。
次はミニ観察だけではなく、本格的なワークショップもやってみたいですね!
博物館の周辺の樹林には、林床(りんしょう)がヤブになっている場所が少なくありません。冬、そんな場所に決まってやって来るのがアオジという鳥です。
上の写真の個体はオスですが、どこがアオジ?という色合いです。「森の木々が青々と茂り・・」というように、もともと「あお」は、現在の緑と青を含む色合いを指していました。古語ではさらに広く、寒色系の色全体を「あお」と呼んでいたそうで、灰色も青も緑も、「あお」となります。
アオジの頭はややオリーブ色がかった灰色で、これを指して「あお」となったようです。ちなみにメスはこちらです。
「あお」というより、黄色が目立ちますし、実際、アオジの識別には胸の黄色が決め手になります。
ただ、鳥の名前には現在の青色ではない「あお」がよく使われています。下の写真の鳥はアオサギです。
灰色の部分は確かに青灰色(せいかいしょく)ですが、青色ではないですね。ほかにも、緑色のアオゲラというキツツキ、アオバトという緑色のハトなど・・。
逆に、青い鳥はオオルリ、コルリ、ルリビタキと、瑠璃(るり)がついています。比較的新しい時代に和名が付けられた海外の鳥のアオガラやアオショウビンは見事な青色ですが、古語で表現されなかったということなのでしょう。
なお、方言の古語の中には「あお」に黄色も含まれていたという説もあるので、アオジの種名はそこに由来している可能性もあります。
1月19日、市内南区の国指定史跡、勝坂遺跡で「勝坂を学ぼう!自然観察 冬の里山でバードウォッチング」(文化財保護課主催)が行われ、お手伝いに行ってきました。前日の雪から一転、これ以上無いような快晴に恵まれました。
前日の悪天候からの晴れなので、鳥たちの動きも活発です。食べ物探しに忙しい鳥たちは、なかなかゆっくりと姿を見せてくれなかったのですが、それでも地面で採食するツグミや・・
今年は飛来数が多い冬鳥のシメはしっかり全員で見られました。
みなさん、双眼鏡の扱いにちょっと苦戦していましたが、なんとか視野に納められたようです。
一番の見どころは、エナガの群れだったでしょうか。ちょっと高い枝にいたので、下から見上げる角度になりましたが・・
その小さな体とせわしなく動き回る姿を楽しむことができました。
26名の参加者と、勝坂遺跡のガイドボランティアのみなさんと勝坂の谷戸と遺跡をゆっくり歩き、午前中の2時間弱の中で、19種類の野鳥を観察することができました。
※ここで使用した野鳥の写真は、過去に博物館周辺で撮影したものです。