羽根展、あと2日!

ご好評いただいてきた企画展「鳥の羽根 温かく、美しくまとうもの」も、会期が残すところ2日となりました!

担当者として悔いを残さないように、隠れた見所をご紹介しておきます。まず入口の看板です。羽根の写真がいろいろ・・

と思いきや、ホンモノの羽根も貼りつけてあります!ダチョウの羽根です。これは、市内田名の「だちょう牧場スマイルオーストリッチ」さんご提供によるものです。

くどいようですが、導入部のプロムナードは松橋利光さん撮影のコクジャク類の羽根写真タペストリーです。その奥に、ハイイロコクジャクの本剥製がお出迎え。この空間が作りたくて、企画段階で真っ先に展示デザインを描きました。心に描いたものを展示という形にできるって、学芸員の仕事の醍醐味の一つだと思います。

展示室内に設置してあるアンケートによると、「関心を持った内容や資料は」との設問でダントツの1位は、この「オオルリの羽根、ぜんぶ」です。

相模原動物標本クラブのメンバーの一人がやってみたいと発案して、何日もかけてやりとげた1羽ぶんの全身すべての羽根標本です。
書いているうちにほかにも書きたくなりました・・。また明日にでも、往生際悪くご紹介しようと思います!
(生物担当学芸員 秋山)

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地質調査日誌6/24 相模原市緑区寸沢嵐

6月24日、金曜日.曇り.

先週に引き続き,石老山の麓の小さな沢で,凝灰質砂岩や礫岩の分布調査を行いました.

先週よりもさらに上流で調査を行いました.小さな滝の連続で,長靴の丈よりも深い滝壺があったりします.

上の方ほど徐々に細粒になっていく凝灰質砂岩です.

礫岩と凝灰質砂岩の境界です.ハンマーの先端あたりに境界があり,下が凝灰質砂岩,上が礫岩です.

この露頭では礫岩と凝灰質砂岩の境界が断層によってずらされています.写真中央に見える縦の線が断層です.線の左側では境界(シャープペンシルの少し上)がありますが,線の右側は全て礫岩で,境界はありません.

上の写真の断層の断層面です.なんとなく断層が動いたときにできた引っかき傷が見えるような気がします.

沢の最上流部です.水は流れていませんが,雨が降ったりして水量が増えれば滝になりそうです.写真ではわかりにくですが,崖の高さは人の背丈よりも高いです.

今日も雨に降られずにすみましたが,昨日までに降った雨で木々が濡れており,藪をかき分けて進むと,結局,全身びしょ濡れになります.

(地質担当学芸員 河尻)

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いよいよ5齢

博物館で飼育しているカイコのほとんどが4眠に入り、食べずに頭を上げてじっとしている個体が多くなっています。

眠の個体はすでに頭の古い部分が前へずれています。

実を言うと、早い個体はすでに脱皮して5齢(左)になっています。頭部のでかいこと!右の4齢個体と比べると一目瞭然ですね。

この頭でモリモリ1週間食べ続けます。これからが勝負です!
(生物担当学芸員 秋山)

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まつりのあとをもう少し

昨日の丹沢の植物調査の成果をもう少しアップします。
午前中は濃霧の中で、咲いている花はどれもともしびのように光っていました。

サワギクです。同じキク科でも、晴れて明るいときでないと開かないニガナのなかまと比べると、こんなお天気でも開花している姿にちょっといとおしさを感じます。
こちらはヤマウルシ。瑞々しいほど妖しげにかがやく若葉は、人にとっての有害植物なのになぜか好感を持ってしまいます。

ヤマビルだらけの登山道沿いに咲いていたクモキリソウ。

野生ランとしてはふつうに見られる種ですが、個人的にこの造形と渋さが大好きです。果たして撮影後には登山靴に5匹のヤマビルがうねうねしていました。
(生物担当学芸員 秋山)

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丹沢ヤマビルまつり!

そんなお祭りがあるわけありませんが・・
今日は市内緑区の某所に植物相調査に行きました。丹沢のど真ん中の山中です。折しも梅雨の空模様。一歩踏み出すごとに反応してくるヤマビルの数に圧倒されました。

このヤマビルの多さは、シカの数に比例しています。林床がシカが食べないテンニンソウで覆われていることがシカとヤマビルの多さを間接的に物語っています。林床はテンニンソウの緑のジュータン。

ちなみに、私たち相模原植物調査会のメンバーは数々の経験からヒル対策万全にしていったので、吸血被害はゼロでした(帰宅したら靴の中に3つほど隠れていましたが…)。
さて、そんな中でも観察できた植物は、ツクバネやら・・

ノアザミやら・・

アズマイバラやら・・

昼食は、黍殻山避難小屋でとりました。改築されてとても快適な空間でした!今日は一時休憩だけでしたが、次は泊まってみたい!

神奈川県植物誌を充実させるための調査もしっかり成果をあげることができました。梅雨のまっただ中、やっぱり外へ出ると良いことがあります!
(生物担当学芸員 秋山)

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4齢

カイコはすでにほとんどの個体が4齢です。脱皮殻も大きく、腹脚や尾部の形がはっきりとわかります。

頭も立派になり、クワを食べる音も大きくなってきました。

とにかく食べる勢いが齢を重ねるごとに指数関数的に増大します!

今週木曜日くらいにはいよいよ5齢になりそうです。繭の大きさを左右するこの期間を前に、クワの葉が足りそうかどうか、繭を作るまぶしの個数の確認など、フィニッシュに向けた準備をしようと思います。
(生物担当学芸員 秋山)

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標本好きの高校生たち

今日は県内の高校の科学部、理科研究部、生物部といった科学系部活動のみなさんが博物館実習実験室に集結!神奈川県高文連理科部研修大会ということで、なんと、標本士の相川稔さんを講師にお迎えしての解剖実習です。午前中は講義。

相川さんのナマのお話と指導を受けられるなんて、なんと幸せな高校生たちでしょう!相川さんが標本づくりにはまったきっかけや、ドイツ仕込みの標本作製技術、そして博物館における標本の意義などについてじっくり楽しい話を伺いました。
お昼のあとは、「鳥の羽根」展を観覧。やっぱり剥製に触れるコーナーは人気でした。

午後からはいよいよ解剖実習です。相川さんの手さばきにかぶりつきです。

相模原動物標本クラブのメンバーで、この研修会に参加している部活OBも指導にあたってくれました。

やっぱり、生きもの好き、標本好きの高校生はちゃんと存在するんだなと実感できて、それが一番嬉しかったことです。
(生物担当学芸員 秋山)

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盆石実演、今日も大盛況

今日は企画展「鳥の羽根 温かく、美しくまとうもの」の関連イベント、「羽根で描く伝統美 盆石実演」の2回目でした。

先週に引き続き今回もたくさんの方が盆石を見に来られました。お花やお茶と異なり、ほとんど実物を目にすることすら稀なこの縮景芸術の潜在的な人気にちょっと驚きました。
初めからかぶりつきで見ていたお子さんが、終了後に挑戦。

2回目の終了後は大人の女性のみなさんがこぞってチャレンジ。

下書きというものが概念からして不在なため、かなり戸惑いつつ手を動かしていました。
そして、移動できず、その場で愛でるしかない芸術作品のわびさびを感じ取られていたようです。
(生物担当学芸員 秋山)

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青空にも羽根

今朝、通勤途中にお隣の樹林地を歩いていてふと足が止まりました。

ネムノキの花が落ちていたのです。キャンプ淵野辺返還地の処分留保地として閉鎖されていたこの樹林地が開放されてから、もう5年が経ちます。でも、今までこの樹林地にネムノキがあることに気付きませんでした。自分の注力不足にちょっとショック・・。
見上げると果たして空に抜ける特徴的な羽状複葉がありました。(小さな写真ではわかりにくいですが)

梅雨の合間の晴天。カイコのためのクワを採っていたら、青空に羽根が浮かんでいました。

巻雲の変種で、肋骨雲と言います。
でも、これは羽根雲!「鳥の羽根 温かく、美しくまとうもの」も残り1週間余りです。本日は盆石の実演を行います。
まだご覧になっていない方はぜひご来場ください!
(生物担当学芸員 秋山)

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らせん

毎年この時期の定番ネタですが、最もポピュラーでありながら信じられないくらい美しい野生ランが、博物館駐車場で咲いています。

ネジバナです。小さいというだけで、形はれっきとしたランです。庭や芝生などにも普通に咲く花です。

らせんを描いて咲くこの姿を、“天使の階段”と表現する人もいます。
天使がのぼるその先を見ようと空を見上げたら、積雲と高積雲が幾重にも広がって、天使の帰りを待ちわびているかのようでした。

(生物担当学芸員 秋山)

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