この子どこの子?(クモ)

今朝の通勤は久しぶりに暖かく、コジュケイやシジュウカラの声が聞こえ、実に春めいた良い気分でした。
植え込みのそこかしこにクモが流した糸がかかり、中には網を張っているものもいます。

体調1mmくらい。幼体です。
水平円網の下にぶら下がり、体がやや細長い…という位しか情報がないのですが、たぶんオオシロカネグモかキララシロカネグモ。

アップにしてみましたが、やはり特徴がはっきりせず、よくわかりません。
クモの事を知ろうとする時に、まずぶつかる壁がこれで「成体でなければ種類がわからない」という事。特徴が出ていれば良いのですが、極端な話「どれを見ても同じ」という事が多いのです。
今回に関しては、昨年この辺りでよく見かけたキララシロカネに一票。という事にしておきます。(学芸班 木村)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | この子どこの子?(クモ) はコメントを受け付けていません

やっぱり標本はおもしろい!

今日は動物標本クラブの面々と遠足でした。行った先は、我孫子市鳥の博物館(とりはく)と、公益財団法人山階鳥類研究所です。どちらも国内有数の鳥類標本を所蔵する機関です。
まずはとりはくへ。神奈川県出身の若手学芸員のOさんの仮はく製作りを見学。

ちょっとした流儀が異なり、手順の一つ一つが大変勉強になります。標本クラブのみなさん、きっと次回の標本づくりでは新しい手法を取り入れるはずです。
標本庫も見せていただき、すばらしいコレクションにみんな子どものように大はしゃぎ。標本が持つ膨大な情報や比較のおもしろさにいくら時間があっても足りません。
ほんとうなら一日中いたかった標本庫を後にして、博物館のすぐ近くの山階鳥類研究所へ。日本の鳥学を牽引してきた民間研究機関として世界へ名を轟かせる存在です。

広報主任のHさんからレクチャーを受けて、所内めぐり。分類や保全など、それぞれの研究室で働くみなさんからお話しを伺い、日本の鳥学の歴史と現在を物語る資料の数々に圧倒されました。こちらもまさに、何日滞在しても見飽きないようなすばらしい調査の実践と研究成果の数々でした。

本当に充実した一日でした。改めて実物資料、標本のおもしろさや潜在的な学術的価値を目の当たりにして、これからの活動のモチベーションが高まりました。受け入れてくださったとりはくのみなさま、山階鳥研のみなさま、ほんとにありがとうございました。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | やっぱり標本はおもしろい! はコメントを受け付けていません

ボランティア会議で紙芝居の実演

今日は2カ月に1度開かれているボランティア連絡調整会議の日です。博物館を拠点に活動するボランティアグループのみなさんと、学びの収穫祭の計画や準備について話合う場です。そして、この会議には必ず「ミニレクチャー」があります。学芸員や、ボランティアのみなさんのちょっとした発表の場です。今回は、市民学芸員のお一人が紙芝居を披露してくださいました。

地階のホワイエで、一般のお客様も呼び込んでの実演の演目は「よばわり山」。博物館のまわりがまださがみっぱらと呼ばれていた頃を舞台に、郷土の伝承を現代の小惑星探査機はやぶさにまで結びつけたオリジナル作品です。

たまたまデイサービスで来館されていたみなさんもご参加いただきました。
郷土の歴史や自然、文化がそのまま紙芝居の題材になるって、すばらしいですね。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | ボランティア会議で紙芝居の実演 はコメントを受け付けていません

満開のフクジュソウ

3月11日。東日本大震災から4年目の今日は、久しぶりにしっかりと晴れ渡りました。
市内の絶滅危惧植物の調査に緑区某所へ行きました。フクジュソウが満開でした。

フクジュソウは園芸植物として大変人気があり、いろいろなところで栽培されていますが、県内の自生地はごくわずかしか残っていません。ここはそのうちの1カ所です。お日様に向かって元気に咲いていました。
近くには、出番を待つカタクリ。つぼみがだいぶ膨らんで、もう来週あたりには開花しそうです。

場所を移動して、また別の絶滅危惧種の生育地の現況を見に行きました。
コマツカサススキというカヤツリグサ科としては大型の植物です。県内で安定した自生地はこの周辺1カ所のみです。去年の花殻です。

ここはリニア中央新幹線計画の中で大規模な開発が予定されていて、行く末が心配です。
近くでは食べ頃を過ぎたフキが花を咲かせていました。

なんとなく目がしょぼしょぼするのは、やっぱりスギの花粉のせいでしょうか。
調査をしながらも、いろいろなことを思い出す春の日でした。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | 満開のフクジュソウ はコメントを受け付けていません

今日の博物館

もう、春がやってくるかと思いきや、今朝はまた急に寒くなりました。

今朝は高さ5cmはありそうな霜柱がにょきにょき。

お昼現在、風は強く吹いていますが、良いお天気です。
寒いですが、平穏です。(学芸班 木村)

カテゴリー: 今日の博物館, 学芸員のひとりごと | 今日の博物館 はコメントを受け付けていません

負けた感じ・・・

昨日の雨、今朝の高めの気温にそそられるように、夜のパトロールに出ました。
毎年この時期のターゲットは、ヒキガエルの産卵です。私の守備範囲では3月15日前後が多いので、今年はまだちょっと早いけど下見にと思って行ったら・・・

ガビーン!!すでに水底に卵紐が横たわっていました。発生の具合を見ると、二~三日くらい前のようです。
さらに奥へ進むと・・・ガビーンガビーン!!

すでにオタマジャクシに・・もう10日くらい経っていそうです。・・ということは2月末の産卵。
確かに、東京都心の公園などは2月中に産むことが知られていますが、このあたりで2月はかなり早い記録だと思われます。
思い直して、この場所より例年少し遅い場所へ行くと・・・影も形もありません。ついっついっと動くものがいたので顔を近づけると、ヌマエビでしょうか。

そのかわいらしさにちょっと慰められましたが、カエルの産卵時期を見極めるのはほんとうに難しいですね。今晩はちょっと敗北を感じながら帰途につきました。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | 負けた感じ・・・ はコメントを受け付けていません

不穏な雲

今日は地表付近の温度が高めだったところへ、上空は強い冬型となり、寒気が入ってきました。そういう日は積乱雲ができやすく、空が荒れます。
久しぶりの晴天で迎えた朝から、昼頃には急に空が暗くなりました。暗くなるとはつまり、低い空から雲がどんどん上へ積み重なってできている証拠です。案の定、あちらこちらでひょうなどが記録されました。荒天が収まってから屋上に出てみると・・

東の方角はまだ雨が降っているようです。縦筋は降水です。
西の方も一部に降水。でも、高い空の雲は白く光っています。

厚い雲の下面は暗く灰色、上の方で太陽の光を反射しているところは白く輝きます。

不穏な雲は、その下で雷雨や暴風雨、最悪の場合は竜巻などが起きる可能性があります。こんな時、ちょっと不謹慎ではありますが、雲観察をする上ではダイナミックな気象変化を目の当たりにすることになり、なんとも言えず気持ちが高ぶります。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | 不穏な雲 はコメントを受け付けていません

あいにくのお天気でしたが…

   本日、7日(土)は、「町田市・相模原市ライトダウンキャンペーン まちだ・さがみはら 絆・創・光×JAXA(相模原会場)」が開催されました。
  このイベントは、講演会等を通じて、「地球温暖化防止」や「大気環境(光害」などについて考え、東日本大震災からの1日も早い復興を祈念しようという主旨のもとで開催されています。本日はあいにくの天気でしたが、44人のお客様が参加くださいました。

   まず、いつもは当館でプラネタリウムの操作を行っている髙木さんが「星空と光害について」をテーマに15分ほど学習会を行いました。いつもと違った形でしたが、いかがだったでしょうか?

 講演会の講師を務めてくださったのは、宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所の大川拓也さんです。「宇宙からわかる地球環境のしくみ」をテーマに約40分間お話しくださいました。

 お天気が良ければ、上階の「天体観測室」と「観望テラス」で、実際の星空を観望していただく予定でしたが、あいにくのお天気のため、その代わりに、約20分ほど、プラネタリウム映写による、「星空解説」を行いました。

 まもなく、東日本大震災の発生した3月11日から4年が経とうとしています。参加されたお客様みなさまは、どのようなことをお感じになり、考えられたでしょか。(学芸班 有田)

カテゴリー: 未分類 | あいにくのお天気でしたが… はコメントを受け付けていません

はやぶさの成果を社会へ(川口淳一郎先生の講演会)

今日は午後から大会議室にたくさんのお客様がご入場されました。
それもそのはず、総合学習センター主催の研究機関等公開講座・宇宙科学研究所コースとして、川口淳一郎先生(宇宙航空研究開発機構シニアフェロー)の講演会が行われたのです。

小惑星探査機はやぶさの成果が意味するもの、そして、そこから導かれる人間形成のヒントなどについて、わかりやすく語りかけてくださいました。

ユーモアあふれる語り口の中に、宇宙探査の最前線を駆け抜けた技術者、研究者としての自負と誇りが垣間見えます。会場を埋めた聴講者のみなさんの表情からも、はやぶさが私たちの社会にもたらした大きな成果を目の当たりにした気がしました。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | はやぶさの成果を社会へ(川口淳一郎先生の講演会) はコメントを受け付けていません

HAYABUSA2 RETURN TO THE UNIVERSEまだまだ上映します

昨年12月に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」。先日、初期機能確認を終え、巡航フェーズに移行したという発表がありましたが、

表題は、その「はやぶさ2」をテーマにした全天周映画、当館でも7月から上映を続けています。上映開始からもう半年以上になるので、ここでちょっと内容を紹介したいと思います。

この作品は「はやぶさ」のミッションと帰還を描き、その成果と偉業を世に広めるのに大きな役割を果たした「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」と同じ上坂浩光監督によるCG映像です。

前半は「はやぶさ」帰還によりもたらされたもの、そこに込められた人々の想い、そしてその「想い」によって一度頓挫しかけた「はやぶさ2」ミッションが復活する様を描きます。見どころは計画に実質上のゴーサインが出て「はやぶさ」がよみがえる、という設定で「はやぶさ2」のミッション内容と、メカニズムを説明するシーン。頭上いっぱいに「はやぶさ2」の内部構造が広がり、説明とともに徐々に組み上がっていきます。イメージ的には某掃除機のCFのような感じですが、何せテーマが小惑星探査機です。ワクワク感が半端でありません。
個人的に大好きなのは、切り離しカメラや地上探査機のところ。サブ画面には切り離されたカメラ屋地上探査機の視点で見た映像が描かれ、ゆっくりと回転したり、跳ねたり、振動したりしています。ディテール好きの私にはたまらない場面です(マニアック過ぎ?)。

後半は、ロケットの説明です。なぜ宇宙に行くにはロケットが必要なのか、探査機を宇宙に送り出すためにはどれだけ膨大なパワーが求められるのか、感覚的にも非常にわかりやすい映像で説明されます。
そして、圧巻は「はやぶさ2」打ち上げシーン。轟音を上げて空を駆け上がるロケットを間近で空撮したかのような映像は、まさに「見たことがない」CGでしか体験することができない映像です。おまけに「リベットの位置まで再現した」というロケットはは本物としか思えません。
やがて、宇宙空間の静寂につつまれ、切り離される「はやぶさ2」。その先に見えるものは…と、ここはあまりにも作品のテーマに関わるシーンなので、描写は控えましょう。

観終わった後、「はやぶさ」が皆の想いに押されて宇宙に旅立った…そんな感情が、余韻のように残ります。作品中ではしばしば「はやぶさ2」を「はやぶさ」と呼ぶのですが、見ているうちにそれも自然な事に思えるから不思議です。

ところで皆さんは、宇宙に行きたいですか?
私は宇宙空間から地球を見る機会があるなら、ぜひそうしたい、と思いますが、地球を離れて暮らしたいかというと、そうは思いません。
この作品の中では「私達の先祖が小舟で大洋に漕ぎだしたように、人類が宇宙に向かうことは自然なこと」という趣旨のナレーションがあるのですが、確かに好奇心が人類を突き動かしている事には賛成です。しかし、その向かう先は宇宙だけではない、と思っているからです。
地球上にも、まだ知られていない事がたくさんあります。高い山や深い海の底もそうですし、ごく身近な場所でも、ちょっと見方を変えるだけでとてつもなく豊かな世界に変わると思っているからです。そんな場所を捨ててまでどこかに行きたいと思わない、という気持ちが強いのだと思います。
話が大げさになりましたが、この作品を観ると、ちょっぴりそんな事も考えたくなります。

さて現実の「はやぶさ2」は、地球から約3,700万kmの場所にいて、11-12月に実施する「地球スイングバイ」で目的地への軌道に入るための加速を続けています。みなさんもぜひ「HAYABUSA2 RETURN TO THE UNIVERSE」を観て、一緒に応援しましょう。
当館では4月以降も上映を続ける予定です。「相模原に行くのは遠い!」という方もぜひお近くの上映館を探してご覧になることをおすすめします。(学芸班 木村)

ポスターには3月31日まで、とありますが、まだまだやります!

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | HAYABUSA2 RETURN TO THE UNIVERSEまだまだ上映します はコメントを受け付けていません