今日のおかいこさま(5/31:1眠に入りました)

今、ほとんどのカイコがじーっとして動きません。もちろん、食べてもいません。飼育されている方が「弱っちゃったのかな?」と心配するのがこの時です。

いえいえ、これは、脱皮の前に皮下で新しい外皮ができつつあるときなので、1日から2日くらい、動かずにじっとしている「眠(みん)」という状態です。1齢はだいたい3~4日なので、給桑を始めて5日目の今が、ちょうど最初の眠(1眠)です。明日までには脱皮して、またモリモリ食べ始めるでしょう。

頭のうしろがすでに割れて、新しい皮膚が見えています。

もう少しすると、頭も、内側から大きく膨らんだ新しい頭部が見えてきます。

(生物担当学芸員 秋山)

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ドクダミに光を!

今朝、通勤途中にお隣の樹林地で木もれびのスポットライトを浴びるドクダミを見ました。

純白の花(正確には総苞片)が暗い林床で光を浴びているので、思い切り白が飛んでいますが…。まあ雰囲気はおわかりいただけるでしょうか。

植物には不遇の名としかいいようのないものがいくつもあります。よく引き合いに出されるヘクソカズラやママコノシリヌグイなど。ドクダミも、均整の取れた立ち姿と、その上に咲く清楚で美しい花のわりに、ゴロのよろしくない名です。「毒痛み」、つまり民間薬として古くから利用されてきたことからくる名ですが、日陰に咲くことや強い臭いも影響して、あまり好印象を持たれていません。ちなみにこの臭いを海外では「芳香」とする地域もあります。

今日のスポットライトは、おひさまが「くもりなきまなざしで見よ」とおっしゃっているかのようでした。

(生物担当学芸員 秋山)

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ボランティア会議

今日(5/30)は今年度第1回目のボランティア連絡調整会議を開催しました。

この会議は、博物館を拠点とするボランティアグループの情報共有とともに、当館の一大イベントである「学びの収穫祭」を企画、運営していく場でもあります。

今年は11月16日(土)、17日(日)に実施予定の「学びの収穫祭」に向け、スケジュールなどを確認しました。また、今後のこの会議の進め方について、各ボランティアグループ間の連携や博物館活動への意見、要望などをくみ上げる場としていきたいと職員から提案されました。

今後、博物館の活動にもっとも深く関わる市民として、ボランティアのみなさんが活躍の場をひろげていかれるよう、おおいにこの会議を利用していただければと思います。会議は隔月で開催していく予定です。

(生物担当学芸員 秋山)

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指先からあふれる好奇心

今日(5/29)午前中、博物館のご近所にある県立相模原中央支援学校視覚障害教育部門から、中学部2年生のお二人が来館してくださいました。土器や石器など、埋蔵文化財について学習するためです。

石皿の感触を確かめながら、「何に使ったものだろう?」と推測していきます。この上で調理したのは野菜?木の実?いろいろな意見が出てきます。

打製石器の形を読み取ると、「肉とかも切れそう!」

私たちが見ただけでは気づかないようなことを、正確に言い当ててくれます。つづいて、粘土に縄や貝殻などで紋様を付けていきます。ここでも凹凸の一つ一つを指先で読み取りながらの作業です。

もう一つおまけに、繭も指先で見ていただきました。繭の表面の質感はもちろん、繊維の一本の細さや、振るとカラカラと鳴るところなど、じっくりと確かめてくれました。ちょうど昨日、シルクロードについて学習したそうで、「絹の道」や相模原の養蚕の歴史などにも話が及び、充実した学習となりました。

印象的だったのは、お二人の指先にあふれ出る好奇心。そして、そこから感じたことを的確に言葉に出してくれる豊かな表現力です。なんだか私たちの方が「資料のもつ情報の多さ」について勉強させてもらいました。

(生物担当学芸員 秋山)

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今日のおかいこさま(5/29)

今年も本格的なカイコのシーズンがやってきました。25日に最初の1頭がふ化し、27日遅くにはほぼふ化が完了したようすでしたので、給桑を開始しました。すでに2日、もりもり食べています。

もうそろそろ最初の眠(脱皮前に1日から2日近く動かなくなる状態)に入りそうです。そして、展示も開始しました。1階総合案内の横です。

まだ虫めがねが必要な大きさです。

今回育てているのは信州大学繊維学部からご提供いただいたN142×C108という雑種第一世代です。この品種は限性斑紋形質といって、幼虫の体色が性別で異なる形質を持っているそうです。つまり、幼虫期に雌雄判別ができるという利点があり、実験材料としても有用です。これからそんな点も観察していきたいと思います。

(生物担当学芸員 秋山)

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直線800メートルのむこう

今日(5/28)は「相模川ふれあい科学館」のリニューアルに伴う画像撮影に随行して丹沢へ登ってきました。その登り口の犬越路トンネル。

中心の小さな光が出口です。標高900メートルにある直線800メートルのトンネルは、相模原市側(北側)は林道が一般車通行止め、山北町側(南側)はトンネル出口にゲートがあって通行止めになっているので、まずめったに通る車もありません。トンネルの前に立つと、吹き抜ける風に「何か」が潜んでいそうで、ちょっと気持ちが揺れ動きます。それを振り払おうと「パンッ」と手をたたくと、10秒くらいの残響。いつも、登山の前にここで無駄な数分間を過ごしてしまいます。さて、仕事仕事・・・

ガレガレの急斜面を上り下り。イメージに見合った風景を、頭の中のフレームに入れながら探します。

ブナの緑は、ほんとうに美しい。この色を求めて登ってきました。

犬越路峠。今日はせっかく稜線近くまで来たので、寄ってみただけ。

時折小雨がぱらつきましたが、気持ちのよい現場仕事でした。

(生物担当学芸員 秋山)

 

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自然観察指導員

今日はお休み番の日曜日でしたが、東京都八王子市で行われた自然観察指導員講習会に参加してきました。
自然観察指導員とは、公益財団法人日本自然保護協会による資格制度で、当館で行っている「博物館のまわりのミニ観察会」も、基本的にこの制度の理念を踏襲しています。
昨日、土曜日にミニ観察会を実施して、その足で八王子は高尾へ向かい、講習会へ。これから自然観察会のリーダーとして活動していこうというみなさんが、観察会の企画運営や実践のトレーニングをするお手伝いをしました。

2日間の講習の締めくくりは、5分間のミニ観察会を実際に行う実習です。緊張してガチガチになりながら、懸命に自然のふしぎやおもしろさを伝えようとする受講者のみなさんから、私もいろいろなことを学び取りました。
来月の当館ミニ観察会は、私も初心にかえって取り組んでみたいと思っています!

さて、カイコはやっぱりほとんどの卵がふ化しています。明日には、給桑を開始します。これから忙しくなりそう!!

(生物担当学芸員 秋山)

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さがみはら宇宙の日 5.26

本年度から月1回開催している新企画「さがみはら宇宙の日」。
本日は、JAXA宇宙科学研究所助教の津田雄一さんを講師にお招きして「イカロスの太陽系飛行、未来の宇宙探査」をテーマに、小型ソーラー電力セイル実証機IKAROS(イカロス)ミッションの概要、開発の歴史、そしてその成果や現状について、お話しいただきました。

お話しに続いて、実際にイカロス君のペーパークラフトで、折りたたみ方に挑戦。難なくクリアした方々は、上級者編の6角形イカロス君にも挑戦していました。みなさんなかなか上手に折れていたようです。今回参加できなかった方は、ご自宅でプリントアウトして挑戦してみてくださいね。(^o^)/

また、実際に膜の素材として使われたポリイミド樹脂の薄さに感心していました。

そして、さらにサプライズ!
何と!! ギネスの認定証もお持ちいただけたので、急きょ特設記念撮影コーナーとなりました。
モデルの津田さん、ありがとうございました。

※ギネス認定の記事は こちら をご覧ください。

今回の参加者数は90人(市内6割、市外4割)でした。愛知県、新潟県、山梨県からもご参加いただきました。
次回の「さがみはら宇宙の日」は、6月16日(日)10:00~金星探査機あかつきトークライブを開催します。こちらも、ぜひご参加ください。

(天文担当 有本)

☆おまけ
完成形のイカロス君と6角形イカロス君は、こちらです。※6角形イカロス君、何だかカラフルなクモの巣にも見えるやら見えないやら(^^;)

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植物学講座1日目

今日(5/25)、植物学講座「押し葉標本のつくりかた」(事前申し込み制)の第1回目を実施しました。

県立生命の星・地球博物館学芸員の大西亘さんをお招きして、神奈川県全体の博物館、植物園で進める神奈川県植物誌編さん事業と、そのための基礎調査である標本調査の意義などについてわかりやすくお話しいただきました。

途中、実物の植物誌を見ながらあれこれディスカッション。相模原植物調査会のメンバーも混じっているので、参加者同士が気づいたことなど話し合います。次回は来週、野外へ植物採集にでかけます。

そして、午前中で講座を終了した後は定例の「博物館のまわりのミニ観察会」です。今日は講座参加者の一部のみなさんも合流し、にぎやかに観察します。前回に比べて大きくなったアワフキムシや、成虫になったクワキジラミ、そして、ナツヅタの吸盤などに子ども達がかぶりつき。楽しい観察会でした。

最後に、先日到着したばかりの蚕種(カイコの卵)を見ていただきました。この卵は、信州大学繊維学部から研究用の品種を少し分けていただいたものです。

「6月上旬にふ化の予定です。」と説明していたら、一人のお子さんが「もう卵から出てるのがいるよー。」そんなはずは…と思って見たら、ほんとうにいました!

またしても、子どもの目の良さにびっくりです。郵送されてきた時や、保管条件の変化などさまざまな刺激で、早めにふ化してしまうことがよくあります。しばらくようすを見て、クワの葉をあげはじめなきゃな、と思っています。また成長のようすはこのブログでご紹介します。

(生物担当学芸員 秋山)

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この木なんの木、相模原市南区編

今日は早朝、日の出まもない時間から市内南区の谷戸で鳥の調査を行いました。定期的に行っている調査ですが、いつもながらこの谷戸の美しさには目を見張ります。個人的に、「この木なんの木、気になる木」の相模原版と認定しているのが、コレ。

谷戸から段丘面に上がった遺跡公園にある、エノキの大木です。後ろのもう1本とちょっとかぶっているので余計に大きく見えますが、それにしても立派な木です。内側から見ると…。

テレビCMで永年にわたって流れてきた「あの木」は多くがオアフ島のモンキーポッドという種類の木ですが、なかなかどうして、相模原にも立派な木があります。ただし、たまたま開けた場所に枝を広げられた木がこうして目立ちますが、じつは山の中に入るとさらに巨大な木がたくさんあります。こうしたアングルで見ることがないだけなので、なんだかちょっと不公平ですね。

さて、今朝は風も無く、上空をホトトギスが直線的に飛びながらさえずるような、さわやかな朝でした。水が張られた水田は鏡のように斜面林を映しています。

ハルジョオンにとまるルリシジミ。チラリと見せる瑠璃色の翅がとてもきれいでした。

(生物担当学芸員 秋山)

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