おさんぽビンゴで‟おさんぽ”

3月30日(土)、中央区役所の事業「おさんぽビンゴで‟おさんぽ”」の一環として、当館のバックヤードツアーを実施しました。

「おさんぽビンゴ」とは、子どもたちに中央区の魅力を知ってもらうために中央区役所が作成したビンゴカードで、区内をお散歩しながらカードに描かれているスポットを見つけて、ビンゴゲームを楽しめるというものです。

このビンゴカードの完成を記念して、小学生以下の子どもとその保護者を対象に、カードに穴を開けながら中央区淵野辺周辺の施設を実際に巡る「おさんぽビンゴで‟おさんぽ”」が開催され、当館も中央区内の魅力スポットとして、‟おさんぽ”の道中でバックヤードを案内しました。

普段は入ることができない博物館のバックヤードにわくわく!

まずはじめに、大型資料収蔵庫を紹介しました。ここは、数ある当館の収蔵資料の中でも、その名前のとおり大型の資料を保管している場所です。
机、オルガン、自転車、冷蔵庫などの大型家電、さらには霊柩車まで(!)、ダイナミックな資料に皆さん興味津々のご様子。

また、大型資料収蔵庫には学校関係の資料も多くあるため、学習資料展でお馴染みの給食サンプルでクイズを出題しました。

このおかずは何のお肉でしょう?

昭和30年代の給食を再現した食品サンプルから、鯨(くじら)肉の竜田揚げと脱脂粉乳を当ててもらうクイズにしましたが、現代の給食では馴染みがない献立に、お子さんはもちろん、お父さんお母さんもシーンと静まり返ります。そんな中、元気に挙手してくださった参加者の方が華麗に大正解!お話を伺うと、小学2年生まで同様の献立を召し上がっていたそうです。

続いて、考古資料収蔵庫へ移動しました。ここでは、おもに市内の遺跡などから発掘された土器や石器など細かなものを含め、箱換算で6,000箱以上の考古資料を収蔵しています。
案内役を考古担当学芸員にバトンタッチし、収蔵庫内や資料の特徴を解説しました。

そして階段を上がると、そこには本物の土器や石器に触れられるコーナーが!この日のために、考古担当学芸員が用意したものです。

本物の土器や石器に触ったよ!

初めて触れる本物の土器や石器に、子どもも大人も大興奮!学芸員から縄文土器などの概要や、最新の研究から分かっていることなどを説明すると、皆さん興味深く聞き入っていました。
最新の研究についてより詳しく知りたい方は、相模原市立総合学習センターで開催中の出張ミニ展示「コクゾウムシが教えてくれた!~縄文土器研究最前線~」をご覧いただけると幸いです。

考古担当学芸員が土器の特徴を解説しています。

名残り惜しくも、まだ‟おさんぽ”の続きがあるということで、最後にバックヤードツアーの参加証をお渡しして終了しました。

おさんぽビンゴ(左)とバックヤードツアー参加証(右)

よく晴れた土曜日、絶好のお散歩日和でした。

(歴史担当学芸員)

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中庭のミミガタテンナンショウ

10日ほど前の博物館中庭で、こんな奇妙なものが地面から突き出ていました。

ミミガタテンナンショウの芽生え(3月18日)

その正体は、ミミガタテンナンショウの芽生えです。3月28日現在、中庭で4株ほどが元気よく開花しました。

同じ株の、10日後の開花の様子(3月28日)

ミミガタテンナンショウはマムシグサ(サトイモ科)の仲間で、神奈川県では西部(相模川より西側)の里地や山地に広く分布する植物です。相模川を隔てて東側では非常に珍しい植物なのですが、相模原市内では相模川東側の中央区や南区の雑木林内などでも見られます。博物館お隣の樹林地でもあちらこちらで咲いています。実は中庭の株も、樹林地から1株移植したところ、勝手に増えたものです。

お隣の樹林地で咲いていた株。仏炎苞が前に垂れていて、その中にこん棒状の花がある)

ミミガタとは、先端が前側に垂れて目立つ仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる苞葉(ほうよう:花を包む葉)の両側が耳のように張り出しているからです。テンナンショウ(天南星)という美しい漢字の名は、球茎(地下茎の肥大した部分)を漢方の生薬(しょうやく)として利用する場合の呼び名です。
このミミガタテンナンショウ、中庭をよく探すと見つかりますが、残念ながら館内側を向いて咲いている株が少ないので、見えるとしたらこんな後ろ姿かもしれません。

ミミガタテンナンショウの後ろ姿

でも、ちょっとこの後ろ姿もなまめかしい雰囲気がありますね。ご来館の際にはぜひ中庭にも注目してみてください。これから順次、いろいろな花が咲きます。
(生物担当学芸員)

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春の女王、開花

市内緑区には、カタクリの自生地が何カ所かあります。地元の人によって整備された著名な場所もあれば、人の手が入らず、野生のままにひっそりと残る場所もあります。3月27日、そんな野生のままの自生地の1カ所に、開花の様子を確認に行きました。森の中、静まり返った北向き斜面に咲いていました。

カタクリ

この自生地は株数はたくさんあるのですが、開花するのはその中のごく一部です。養分や日照など、いろいろな条件が揃った株だけが開花するのかもしれません。

カタクリ

春を告げる花の中でも、女王の風格ですね。
近くでは、黄色い春の花も開花していました。こちらはアブラチャンです。

アブラチャン

面白い種名ですが、これは幹などに油分が多く、実際に灯油として使われていたことからついた名です。「チャン」は、油脂でできた軟膏などを指す言葉とのことです。

こちらはイヌナズナです。

イヌナズナ

ペンペングサ(ナズナ)の仲間ですが、相模原市内では緑区の里山で普通に見られるものの、中央区や南区ではほとんど見ることができません。
女王の降臨で春も加速をつけて駆け抜けていきそうです。フィールドから目が離せなくなる季節になりました。
(生物担当学芸員)

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学芸員による展示ガイド【春もわくわくミュージアム編】

3月24日(日)、学芸員による展示ガイドを行いました。臨時休館明けから様々なイベントを用意して皆さまをお待ちしておりましたが、「春もわくわくミュージアム」の一環として実施するイベントはこれがラストです。

「はやぶさ」について説明しています。

まずは注意事項などを説明した後、エントランスで一際目を引く小惑星探査機「はやぶさ」の原寸大模型を紹介。

自然・歴史展示室で真っ先に皆さまをお出迎えするマンモス!

続いて、相模原地域の自然や歴史について紹介している自然・歴史展示室内を、学芸員の視点から解説します。
導入部のマンモスや地形模型、数多くの縄文土器、江戸末期の開拓農家、くわなどの農具や養蚕道具、川原・雑木林・街中で異なる動植物、近代から現代までの地域の変遷…時間が許す限り、それぞれの象徴的な部分を紹介しました。

ケース内に並ぶ、たくさんの縄文土器。

この日は午前11時からと午後2時からの全2回、各30分間行い、1回目は地質担当学芸員が、2回目は歴史担当学芸員が案内役を務めたため、解説のポイントがそれぞれ違っているのも本イベントの特徴です。嬉しいことに、なんと両方の回に参加してくださった方もいらっしゃいました。

途中にクイズも出題しました。

団体利用や小中学校の来館学習などでスポット的に解説をすることはありますが、展示室の入口から出口まで、学芸員が参加者の方と展示解説して回る機会はあまり多くありません。参加者の皆さまとの展示室ツアーに、私たち学芸員も楽しみながら解説しました。

「地域の変貌」コーナーの楽しみ方を解説しています。

最後までお付き合いいただいた方には、記念の参加証をお渡しして各回が終了しました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

今回お渡しした参加証。

春もわくわくミュージアム」、館内の展示や出張展示などはまだまだ開催中です。楽しい春のお出かけに、ぜひご利用ください!

(歴史担当学芸員)

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朗読プラネタリウムvol.2「うそつき男のおはなし」を開催しました!

3月20日、タイトルにもあるとおり、朗読プラネタリウムvol.2を開催しました。
「朗読プラネタリウム」とは、プラネタリウムのドーム内に映し出した満天の星や映像とともに、素敵な朗読と楽器の音色をお楽しみいただけるイベントです。昨年、当館初の試みとして実施した朗読プラネタリウムですが、この時たくさんの方から好評をいただき、再び開催することができました。

朗読プラネタリウムvol.2「うそつき男のおはなし」

出演者は、当館の朗読プラネタリウムと言えばこの方、渡辺克己さんです。相模原市で育ち、ナレーター・俳優などマルチに活躍されている渡辺さんに出演をご快諾いただき、このたび「vol.2」が実現しました。
また、お相手として声優の山口由里子さんにお越しいただき、今回はお二人による掛け合いという形式の朗読劇となりました。しかも、1人1役…ではなく、渡辺さんは6役、山口さんは5役、なんと合計で11の役を見事に演じ分けられ、プロによるお芝居に圧倒されてしまいました。

そして、この素晴らしい劇中を彩る音楽は、お隣の町田市在住のピアニスト・コンポーザーの高橋 全(たかはし あきら)さんにご担当いただきました。

左から渡辺克己さん、山口由里子さん、高橋全さん

ドーム内が徐々に暗くなり、会場が物語への期待感に満ちる中、高橋さんが奏でる優しい音色とともに星空解説が始まりました。
おおぐま座、うみへび座、そして、“うそ”がテーマの物語の導入として、この季節の夜空に輝くカラス座にまつわるお話を聞いたところで、渡辺さんと山口さんが登場します。

いよいよ始まります!

今回の朗読プラネタリウムの演目である「うそつき男のおはなし」は、ジョルジュ・百合子さん原作の朗読作品です。
物語は、月明かり射す牢屋の中で、1人の男がうそばかりの人生を悔いている場面から始まり、不思議な声に導かれて知った「真実の蒼い光の珠」の秘密によって、周囲から島中を、やがて海を越え隣国までをも巻き込み、人々の心を大きく動かしていきます。

渡辺さん、山口さん、高橋さんがそれぞれ熱を込めて表現された「うそつき男のおはなし」の世界に、その場にいる全員が引き込まれていました。

「真実の蒼い光の珠」がもたらす、物語の結末とは…?

物語の行く末を見守った後は、渡辺さんのMCで出演者からご挨拶をいただき、この日のためにご来場いただいた原作者のジョルジュ・百合子さんと、美麗な絵で世界観を表現し、ポスターや劇中イラストを手掛けてくださった画家・デザイナーの万季さんのご紹介がありました。

最後は全員で仲良く記念撮影!笑顔と感動のフィナーレです。おかげさまで、朗読プラネタリウムvol.2も大盛況のうちに終了しました。

全員で記念撮影!

素敵な時間を作り上げてくださった、出演者をはじめとする関係者の皆さま、ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

(歴史担当学芸員)

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二つの企画展、スタート!

3月23日、特別展示室で二つの企画展がスタートしました!
一つは毎年恒例となっている「わぉ!な生きものフォトコンテスト写真展」です。

展示の様子

わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクト(ソニー株式会社、公益財団法人日本自然保護協会)が主催する写真コンテストの入賞作品展です。見ると思わずわぉ!と声が出てしまう、生きものとの素敵な出会いが切り取られた写真ばかりです。

グランプリ作品「ダツの反撃」

続いて「STOP!クリハラリス 特定外来生物の分布拡大を止めるために」です。

展示の様子

こちらは特定外来生物クリハラリス(別名タイワンリス)が神奈川県内で分布を拡大しつつあることに危機感を持った研究者、学生、行政、そして博物館が手を結び、情報共有と収集、対策を進める「クリハラリス情報ネット」の全面的な協力を得て実現した展示です。

関連する在来種も含めて剥製もたくさん!

クリハラリスとはどんな動物か、生態系の影響や研究の最前線について紹介されています。
さらに特別展示室内では、新着資料お披露目展示として、昨年、緑区千木良でシカ・イノシシ用のくくり罠(わな)に錯誤(さくご)捕獲され、捕殺されたツキノワグマのはく製を展示しています。市域の最大の野生動物の一つであるツキノワグマの迫力ある姿を間近で見ることができます。

相模原産ツキノワグマのはく製

見どころたくさんの博物館、ぜひお出かけください!
(生物担当学芸員)

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とある休館日の一幕

3月18日(月)、相模原市立博物館は休館日ですが、自然・歴史展示室内にて大がかりな作業が進められていました。

手が届かない高いところもクリーニングします!

臨時休館期間中に実施した常設展示の保守の様子をブログでお知らせしましたが、この日はジオラマのクリーニングを行いました。
当館の自然・歴史展示室のジオラマには、市域に生育する植物を屋内に原寸大で再現したものや、市内で要職を務めた旧家の昭和初め頃の屋敷を復元したものがあります。日々の清掃だけでは取り除くことができない汚れなどを、プロの手で念入りにクリーニングします。

落下していた垣根の一部は掃除機で吸い取ります!

一見すると違いに気づきにくいかもしれませんが、蓄積されたホコリや内部の落下物などが確かに取り除かれました。植物のジオラマでは、葉っぱ一枚一枚を丁寧に拭き取って仕上げる、職人こだわりの手作業です。
次の開館日からは、きれいになったジオラマが皆さまをお迎えします。

“きれい”と言えば、当館エントランスにて「桜×中央区花手水」を3月28日(木)まで実施しています。春らしい色とりどりの花手水2種類が展示されていますので、ぜひご覧ください。

中央区花手水@市立博物館

また、中央区役所ではこれに関連したプレゼントキャンペーンを実施中とのことですので、相模原市中央区Instagramアカウントで詳細をご確認いただければと思います。

(歴史担当学芸員)

【博物館再開のお知らせ】相模原市立博物館は館内エレベーターの改修工事のため、令和6年2月29日まで休館しておりましたが、3月1日から通常どおり開館しています。3月のイベント情報など、詳しくはこちらをご覧ください。

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再開!生きものミニサロン

3月16日(土)、3か月ぶりの生きものミニサロンを実施しました。テーマは「スギ花粉をしっかり見てやろう!」です。このブログで予告したように春のお散歩観察会にしようと思っていたのですが、まだ咲いている花も少ないため、急遽変更しました。
そうして新たにテーマしたのは、3月に入ってますます脅威になってきた花粉症の原因物質である「スギ花粉」がどんなものか見てみようというものです。花粉は顕微鏡でなければ見えないので、まずは顕微鏡の使い方のレクチャーです。

顕微鏡の使い方をレクチャー

続いて、花粉の採集です。公用車の駐車場で、車の表面に付いた花粉を絵筆でふきとります。

公用車からスギ花粉を採取

ここ数日は晴れの日が続き、風も強めなのでたっぷり花粉がついています。慎重にスライドグラスへ花粉をのせています。

スライドグラスへ花粉を移します

顕微鏡の使い方に悪戦苦闘しながらも、花粉が見えるとみなさんで共有しています。

顕微鏡で観察

指につけた花粉を見せてくれています!黄色い!

指に着いたスギ花粉

スギ花粉はこんなかんじです。

スギ花粉

顕微鏡にスマホを密着させると、写真を撮れます。

スマホで撮影

他にも、オランダミミナグサやスゲの花粉を見ていたら、あっという間に30分が過ぎていました。次回は4月6日を予定しています。フデリンドウが咲いているはずなので、お花見観察会です。その後は今年と同様、第3土曜日を基本に実施していく予定です。詳しくは、来週以降に博物館ホームページをご覧ください。

(生物担当学芸員)

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令和5年度近現代史講演会、好評のうちに終了しました!

3月10日(日)、令和5年度近現代史講演会「渋沢栄一の近代産業育成~『忠恕(ちゅうじょ)』と『公益』~」を開催しました。
渋沢栄一記念館(埼玉県深谷市)資料解説員の河田重三(かわた じゅうぞう)氏を講師にお招きし、2021年放送のNHK大河ドラマ「青天を衝け」や、本年7月から発行・流通開始となる新一万円札の肖像として話題の人物・渋沢栄一について講演いただきました。

講師を務めた河田重三氏(渋沢栄一記念館資料解説員)

演題にある「忠恕」とは、「自分の良心に忠実であることと、他人に対して思いやりの深いこと、忠実で同情心に富むこと」で、「公益」は文字通り「社会一般や、多くの人々にもたらされる利益」の意です。23歳で故郷を出てから一橋徳川家に仕官、明治政府に招かれて務めた官僚を33歳で辞し、第一国立銀行頭取となった後、生涯にわたって世の中が豊かになることに尽力し続けた渋沢の原動力が、「忠恕」と「公益」という2つの言葉に込められています。

たくさんの方にご来場いただきました!

同時代に活躍した政治家・尾崎行雄(咢堂)の生誕地である本市での開催ということで、尾崎の東京市長時代や渡米に際して接点があったことから、尾崎からみた渋沢栄一評をご紹介いただきました。

また、お話だけでなく、渋沢家の生業である藍玉(=藍の葉から作った染料)商売にゆかりの資料として、藍農家を切磋琢磨させた番付表「武州自慢鏡(ぶしゅうじまんかがみ)勧進 藍玉力競(あいだまちからくらべ)」の実物や、藍染めの衣装をお持ちいただき、来場した皆さまも興味深くご覧になっていました。

藍色が美しい本物の藍染めです。

さらに、渋沢栄一の肉声による「道徳経済合一説」(渋沢史料館企画・監修『肉声で聞く渋沢栄一の思想と行動』より)を聞く時間を設けていただき、「目で見て」「耳で聞き」、渋沢の生涯や人物像、功績についての多くを知ることができる時間となりました。

講演後には来場者から多数の質問があり、講師の時間が許す限り応じていただきました。
やはり話題の人物がテーマとあって、会場の雰囲気も熱気が感じられました。

(歴史担当学芸員)

【博物館再開のお知らせ】相模原市立博物館は館内エレベーターの改修工事のため、令和6年2月29日まで休館しておりましたが、3月1日から通常どおり開館しています。3月のイベント情報など、詳しくはこちらをご覧ください。

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令和5年度「縄文ムラの地形観察会」

3月10日に相模原市文化財保護課主催の「縄文ムラの地形観察会」が開催されました。相模原市南区磯部の勝坂遺跡公園周辺の地形と地層を観察しました。勝坂遺跡公園は縄文時代の遺跡が発見された場所に整備されており、縄文人がどんな場所で暮らしていたのかを歩いて感じる観察会です。

勝坂遺跡公園周辺は比較的短時間で相模野台地の特徴的な地形や地質をほとんど見ることができる地域です。狭い範囲にいくつも坂や谷があり、複雑な地形をしています。

観察会に出かける前に、地形や地質の概要を説明しました。

室内での説明の後、実際に野外に出かけて地形や地層、湧き水などを観察しました。

人が生活するために重要な湧き水の場所です。

地層も観察しました。

縄文人が見たかも知れない風景を地形学の観点から観察しました。

写真ではよくわかりませんが、谷の右岸と左岸では崖の高さが違います。崖の高さの違いも地形観察では重要なポイントです。

縄文時代の人々が歩いたかも知れない場所、見たかも知れない風景を、地形学・地質学の観点から歩いて観察しました。時間としては2時間ぐらいでしたが、盛りだくさんの内容の観察会でした。

【博物館再開のお知らせ】相模原市立博物館は館内エレベーターの改修工事のため、令和6年2月29日まで休館しておりましたが、3月1日から通常どおり開館しています。3月のイベント情報など、詳しくはこちらをご覧ください。

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