市内の林道でツチハンミョウのなかまを見つけました。
どうやらヒメツチハンミョウという種のようです。

ヒメツチハンミョウ(雌)
この個体は雌です。
大きな腹部にはたくさんの卵が詰まっているのでしょう。
ツチハンミョウは、いわゆる「ハンミョウ」のなかま(下の写真のコニワハンミョウなど)とは異なるグループの昆虫です。
素早く動くハンミョウとは異なり、ツチハンミョウはのんびりと歩きます。

「ハンミョウ」のなかま、コニワハンミョウ
数メートル先に、今度は雄がいました。
ツチハンミョウのなかまはの雄の触角は、途中が膨らんだ変わった形をしています。
この点で簡単に雌雄を判別することができます。

ヒメツチハンミョウ(雄)。触角の形に注目!
この個体を木の枝でつついてみると、黄色い液体を出しました。

カンタリジンを含む液体
この液体には、カンタリジンという有毒物質が含まれています。
ツチハンミョウのゆっくりとした動きのヒミツは、この毒を持っているがゆえの自信…なのかもしれません。
(動物担当学芸員)