毎年、木々の花の開花を地面から気づくことが何度かあります。博物館お隣の樹林地でも、いつのまにか地面にこんな花が落ちだして、やっとエゴノキの開花を知ります。

地面に落ちているエゴノキの花
見上げてみれば、枝から無数の花が下がっています。ふだん、いかに樹上へ目を向けていなかったか、思い知らされます。

枝に咲くエゴノキの花
クマバチが何頭も訪花していました。

クマバチとエゴノキ
同じように、この樹林内で落ちている花で開花に気づくのは、アカメガシワやネムノキです。開けた場所に立っている木ならいざ知らず、林内だと林の上の方にしか花が着かないため、落ちてから気づくのです。ただし、エゴノキは下層の枝でも咲くので、単にそこへ目が向いていなかっただけなのですが・・。いずれにしても、落ちている花は、それはそれで地面に星が散っているようで美しいですね。
(生物担当学芸員)