カイコ日記(6/24)熟蚕になりました!

【メンテナンス休館のお知らせ】
6月24 日、25日は、展示室の清掃及び設備メンテナンスのための休館となります。ご不便をおかけいたします。

この時期に育てるカイコの平均的な幼虫期間の日数は25日です。給桑開始から25日目。まさしくその日に早いカイコが熟蚕(じゅくさん:繭を作り始めるカイコ)になりました。熟蚕のしるしは、飼育容器の端へ行って反り返った姿勢で静止しているか、頭を振っている状態です。

容器の端で頭を持ち上げて反り返る熟蚕のカイコ

熟蚕は、上へ上へと登ろうとします。そのため、熟蚕になると容器の縁を歩いていることもよくあります。クワの葉を食べている最中にはそうした行動はしません。容器の角などにうまく収まってしまうと、まわりに糸を付けて、繭の足場を作ります。

すでに糸を吐いて足場を作っています

こんなところで繭を作られては困るので、こうしたカイコを見つけ次第、蔟(まぶし)へ移します。熟蚕の特徴はもう一つ、それまでプリプリに大きくなっていた白いカイコが、少し黄色っぽくなってやや縮みます。触り心地もプヨプヨになります。

熟蚕のカイコ(下)と、熟蚕前で最大になったカイコ(上)

それでもまだモリモリ食べ続けているカイコもいます。その様子と、熟蚕のカイコの様子を6月24日、動画に撮影したのでご覧ください。

今食べ続けているカイコの多くも、明日までにはほとんどが熟蚕になって繭を作り出します。その見極めを見逃すわけにはいかないため目が離せず、なかなか忙しいタイミングです。
26日から通常開館になるので、その時には繭を作る様子をお見せできると思います。ご来館の際にはエントランスの飼育展示コーナーへぜひお立ち寄りください。
(生物担当学芸員)

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