12月4日、桜美林大学教育探究科学群3年生約60名が博物館で実習を行いました。科目は「科学コミュニケーション論」です。
まず、学芸員から博物館周辺の樹林地の成り立ちと、そこに生息する哺乳類について講義を受けました。

学芸員による講義
そして、その哺乳類の剥製(はくせい)を観察してスケッチをします。短い時間の中で足や顔などのパーツを選び、2種類以上スケッチして比較します。

科学的なスケッチとは・・意識しながら描きます

スケッチの結果を各班内でディスカッションします。科学的な観察は、客観的な視点が重要です。頭の中やネット上に存在する情報ではなく、目の前の剥製に集中して観察した結果を話し合うことが狙いです。

ディスカッションもみなさん積極的です
その概要をそれぞれの班から発表してもらいました。どの班のみなさんも自主的に発表してくれて、しっかりと科学コミュニケーションできていることがわかりました。
そして後半は、博物館の常設展示室を見学し、展示の意図や狙いを推察しながら、それを的確に来館者へ伝えるために改善すべき点などを見出す実習です。ここでは批評する視点が重要です。

常設展示室で、展示だけでなく一般来館者の動きなども観察

五感を使って観覧中
各グループでそれをまとめてレポートしてもらいました。すべての班が発表する時間はありませんでしたが、みなさん真剣に展示を見て考えてくれたことがよくわかる結果で、博物館としても大変参考になりました。すべてのレポートを共有していただけることになっているので、これは今後の展示を考えていく上でとても参考になりそうです。

みなさん集中していてあっという間の3時間でした
半日みっちりと密度の濃い実習でしたが、学生さんたちの、明るく前向きな雰囲気がとても印象的でした。
(生物担当学芸員)


