霜の景色

今朝はぐっと冷え込んで寒い朝でした。博物館お隣の樹林地も、日が当たる前の場所は一面白く、霜の薄化粧をしていました。

霜柱も立っていました。

天気予報などで紹介される「初霜」は各地の気象台の観測場所を基準にしているので、狭い地域の初霜とはズレることがあります。今季、東京では1月8日に観測されました(例年、東京では12月20日前後)。でも、博物館のまわりの地面がこれほどはっきりと霜に被われたのはこの冬初めてではないでしょうか。博物館のまわりの初霜と言えるかもしれません。

霜は、気温が低ければ必ず降りるものではありません。空気中の水蒸気(気体)が地面の土や落ち葉などに触れて氷に昇華する現象なので、最低気温が4度以下になることは第一条件ですが、朝、風が無い状態になることも大切です。風で空気がかき混ぜられると昇華するのに足りる湿度が確保できないためです。

まあそんなことはともかく、落ち葉がもう一度、渋くはかなく輝く霜の景色、美しいですね。
(生物担当学芸員 秋山)

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