紅葉を長く楽しむために

博物館の駐車場などで木々の葉がだいぶ色づいてきました。紅葉というと、市内では緑区の相模川沿いや道志川沿いの渓谷が有名ですが、時期としては今月下旬くらいが見ごろでしょうか。
でも、紅葉は家のまわりでも十分に楽しめます。そして、見どころを変えれば、秋から冬まで楽しむことができます。例えば、紅葉のトップバッターと言えるツタ(ナツヅタ)は、早々と赤くなります。

ツタの葉の紅葉

場所によっては真っ赤な葉が木の幹を這いのぼる様子が見事です。

幹を登るツタの紅葉

ウルシの仲間も真っ先に、しかも真っ赤に紅葉します。ただ、ウルシは家のまわりに普通にある木ではありません。そこで、博物館お隣の樹林地にも多いヌルデ(ウルシ科)を見つけられると、黄色~朱色の美しいグラデーションを楽しめます

ヌルデの紅葉

そして、見過ごしがちなのが、地面の紅葉です。サクラは学校や公園、街路樹としてもたくさん植えられている木ですが、枝についた葉の紅葉は、茶色や緑色が多く混じる上に、あっという間に散ってしまうため、あまり人気がありません。でも、地面を見てください。

地面に広がるサクラの紅葉

渋めの色合いが混じり合って、とても美しい紅葉を楽しめます。

色の多様性がサクラの紅葉の特徴です

不思議なことに、きれいな色の葉を集めて写真を撮ったりすると、とたんに美しさが半減してしまいます。ランダムな色の配置が、落ち葉の紅葉の美しさを演出しているのかもしれません。1枚の葉にクローズアップしてみると、虫食いの痕などを含めて、複雑に色が変化する様子がとても美しいことに気づきます。

虫食いの痕もアクセントになります

カエデやケヤキが折り重なるように色づく渓谷の紅葉ももちろんすばらしいのですが、家のまわりでも見どころを変えることで、冬まで紅葉を楽しむことができます。ぜひ、地面の上の色合いも楽しんでみてください。

 

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