市民学芸員「チャレンジ体験」~昔のあそび、道具+紙芝居実演~

8/27(日)の午前10時から午後4時まで、博物館ボランティア「市民学芸員」の企画・運営によるイベント「チャレンジ体験」を開催しました。

チャレンジ体験は、ブンブンゴマ、割り箸鉄砲、折り紙などの昔のあそびや、石臼や薬研(やげん)など生活道具を体験してもらうもので、現在開催中の収蔵品展「江戸から昭和の津久井」の関連事業として企画されたイベントです。
どのコーナーも人気で、多くの子どもさんや親子の参加があり、笑顔と笑い声がいっぱいでした。

折り紙体験

割り箸鉄砲で的をねらって・・・

お米の粒が粉になりました

特に今回は、11時45分と2時15分に、相模湖周辺に伝わる民話「たぬき和尚」の紙芝居実演を行いました。
紙芝居には各回60人ほどのお客さんが集まり、会場の特別展示室前は、人の熱気で溢れていました。

「たぬき和尚」 はじまり はじまりー

また、博物館ロビーで開催中の伝統的七夕の関連事業「星のストラップつくり」も同じ並びで行っていましたので、相乗効果で 250人もの方の参加がありました。

星のストラップつくり

夏休みの最後の良い思い出なれば幸いです。

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JAXA特別公開、無事に終了しました!

昨日(8月25日)から2日間にわたって行われたJAXA特別公開が終了しました。今朝も博物館は開館前から長蛇の列が!開館直前には駐車場まで伸びました。

整理券の列が駐車場まで伸びました!

なぜかというと、今日は大会議室で5回、「はやぶさ2トークライブVOL.10 JAXA相模原キャンパス特別公開スペシャル」が行われるためです。かくして、会場はすべての回が満席!

満席のトークライブ会場(大会議室)

そして、5回のうち後半の3回は、昨年、100日以上にわたり国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した大西卓哉宇宙飛行士がスペシャルゲストとして登場しました。

JAXA宇宙飛行士の正装である青いツナギ服でご登場!

各回30分の中で、宇宙での生活のようすやご苦労、有人宇宙飛行と無人惑星探査のそれぞれの意義と展望など、学生時代からの友人である津田雄一准教授(はやぶさ2プロジェクトマネージャー)と語り合いました。
そして、大西宇宙飛行士が宇宙ステーションへ持っていったはやぶさ2と小惑星リュウグウの模型を津田准教授へ手渡すセレモニーが行われました。大西宇宙飛行士がこの模型ではやぶさ2の着陸シミュレーション(?)をするようすは、動画サイトでもご覧になれます。

宇宙から“帰還”したはやぶさ2の模型

そして、最終の第5回では、相模原市の野村謙一教育長へ記念のパネルが手渡されました。

相模原市教育長へ記念のパネルの贈呈

ほかにもさまざまなワークショップやスタンプラリー、プラネタリウムなどたくさんのイベントが行われました。暑い中ご来館いただいたみなさま、大変ありがとうございました。

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JAXA特別公開、はじまりました!(ムシの話題つき!)

本日8月25日と26日の二日間、JAXA特別公開が行われます。博物館会場でも、講演会やワークショップなどたくさんのイベントがあるため、開館前から100人以上の列ができました!

開館前からたくさんの方が並んでいました

ご案内のために外へ出ると、駐輪場近くに、こんなものがたくさん落ちていました。

若いドングリが枝ごと落ちています!

若いドングリがついたコナラの枝が、たくさん落ちています。

よく見るとたくさん落ちています!

切り口がハッキリしていて、風で落ちたのではないことが明かです。

コナラの枝の切り口

さては・・と、室内へ持ち帰り、ドングリを点検すると、はかまの一部にこんな穴が空いています。

はかまに開けられた穴

その穴をめがけてドングリを割ると・・

黒く変色した先に小さなつぶが・・

内部に、昆虫の卵が一つ!

卵が一つ!

これは、シギゾウムシのなかまの卵と思われます。メスが長い口吻をドリルのようにしてドングリに穴をあけて、そこへ産卵管を差し込んで卵を産みます。すると、ドリルで今度はドングリのついた枝ごと落とします。卵からふ化した幼虫は、ドングリの中身を食べて成長し、蛹になる直前にドングリから出て、今度は地面にもぐり、土の中で蛹になります。
と、こんな生活史の昆虫です。親を探そうと思いましたが、JAXA特別公開のオープン準備などいろいろあって見つけられませんでした。
なお、特別公開の会場は広く、暑さ厳しい中の移動となります。暑さ対策を万全にお出かけ下さい。

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『小中学生のための生物学教室』を実施しました

博物館実習(生物分野)の大学生の吉田と加藤です。
今日(8月23日)は、生きものカメラマンの松橋利光さんとペットショップのオーナーの後藤貴浩さんをお招きして、「小中学生のための生物学教室」を行いました。まず、1時間目は学芸員の秋山さんから羽根のことについて学びました。

本物の羽根をつかって実習

2時間目は、どの生きものが「いつ」「どこで」「どのように」見つけることができるかを教えていただきました。

プロのカメラマンから生きもの探しの秘訣を教えていただきました

その後は写真を使って隠れている生きものを見つけるクイズをしましたが、非常に盛り上がっていました!!
私たちも後ろの方で一緒に探していましたが、参加者の皆さんの方が早かったです…。
最後の3時間目は、普段触ることが出来ない動物達とふれあいました~。
ネズミやカブトムシ、カエルだけでなく、ウサギやニワトリ、ヘビ等他にも様々な動物に触れるといった貴重な経験をさせていただきました。

デグーのかわいらしさに歓声があがりました

後半には更に、オオトカゲやタランチュラ、キンカチョウ、リクガメも登場しました。

プロの持ち方を学べば、タランチュラもだいじょうぶ!

今回の体験は、八月後半の夏休、良い思い出の1ページになったのではないでしょうか。

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発見!探検!クイズ&チャレンジ~楽しいクロスワードパズルとスタンプラリー~

8/19(土)、20(日)に「発見!探検!クイズ&チャレンジ」を開催しました。このイベントは、博物館ボランティア「市民学芸員」の企画・運営による幼児から高齢者までもが楽しめるイベントです。

このイベントは昨年までも「クイズラリー」として開催していましたが、今回初めてクロスワードでのクイズコース(小学生以上向け)と、資料にさわりながらスタンプラリーで楽しむチャレンジコース(幼児向け)の2コースを設定しました。

クイズコース、チャレンジコースとも常設展示室内の天文、地質、考古、歴史、民俗、生物の各コーナーを廻る内容になっています。展示をじっくり見て解答をみつけクロスワードに書き込む子どもや、土器にさわったり竹カゴ背負いなど普段は館内でもできない体験してはしゃぐ幼児など、問題用紙やスタンプ台紙を持つ多くの参加者で展示室内は大変にぎわっていました。

また、地質コーナーでは市民学芸員が演じる「がんせきかあさんによる火山のおはなし」というパフォーマンスも行われ、子どもたちの目を引きつけていました。

今回は2日間で737人もの方にご参加いただき、用意した記念品もみなさんに喜んでいただけたようです。

このイベントにはスタッフとして現役市民学芸員はもちろん、今度新たに市民学芸員の仲間となる方、博物館実習生(民俗分野)、インターンシップの学生など2日間で延べ50人近くの老若男女様々な方に、受付、記念品渡し、各コーナー対応などの役割を担っていただきました。
来週8/27(日)にも市民学芸員の企画・運営による昔あそび、昔の道具体験で楽しむ「チャレンジ体験」を開催しますので、ぜひご来場下さい

8/27(日)開催 チャレンジ体験

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博物館実習歴史分野 ミミズ文字に悪戦苦闘の古文書目録作成

博物館実習歴史分野の実習として、古文書目録の作成を行いました。
はじめに目録作成の流れ、注意点を説明し、いよいよ古文書の実物を使用して目録作成に挑みます。

目録作成のレクチャー中

今回使用した古文書は江戸時代中期から明治時代が中心で、読みやすいものもありましたが多くはミミズのようなくずし字です。

古文書一例「相州高座郡淵野辺村之内居林居敷検地帳」(当館所蔵淵野辺 金井家文書)

実習生もくずし字に悪戦苦闘していましたが、それでも徐々に慣れ、わかる範囲で表題、差出(作成)、受取、年代、備考などの情報を拾い上げていました。

ミミズ文字解読に挑戦中

今回は古文書の目録作成作業を通して、博物館において歴史分野だけでなく全ての分野において資料目録の作成がいかに重要であるかを理解してもらうための実習でした。

実習生はミミズ文字が夢に出てきたのではないでしょうか(笑)

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縄文土器づくり体験(第2弾)

こんにちは、博物館実習生(考古分野)です!!
8月20日(日)、夏休み考古学教室「見て・触って・作ってみよう!縄文土器づくり体験」第2弾を行いました。今回は博物館をとびだして、相模原市内の勝坂遺跡公園にやってきました♪なんと!この公園は国指定史跡に指定されています!

第2弾では、前回(8月4日)に作った土器を・・・

焼きます!!!!!!

その間に、公園内の野外展示の解説をさせていただきました♪
みんなで敷石住居のレプリカを見たり、

4,500年前(縄文時代中期末)の住居の床です

廃絶住居の窪地を見たり、

4,700年前の竪穴式住居の跡。竪穴式住居の耐用年数は10年前後といわれています。

笹葺き屋根の復元住居の中に入ったり、

全国でも珍しい笹葺きの屋根での復元です

中に入ってみんなで炉(火を焚く場所)を見ています

おっとこちらは土葺きの屋根のようですね。
みんな興味津々に話を聞いてくれました。

竪穴式住居の屋根は、笹葺きや土葺きなど、いろいろな復元想定がされています

さて、そろそろお昼なので・・・   \狩りに行きましょう!/

縄文人のように弓矢を使って、獲物を狙います。

今回の獲物のシカ(手前)とイノシシ(奥)です。

みんな獲物に矢を当てようと頑張って狙っていました。

ハンターたちが狩りに没頭しているうちに・・・おまちかね!土器が焼けました!!!

みんな個性的な土器を作ることができましたね♪

完成作品の一部です。形も文様も十人十色ですね。

出来上がった土器はそれぞれお持ち帰りいただきました。
これで2回にわたる夏休み考古学教室「見て・触って・作ってみよう!縄文土器づくり体験」は無事終了です。

参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました!

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生きものミニサロンをやりました!!

初めまして!博物館実習生(生物分野)の吉田と加藤です!!
今日(8月19日)は12:00~と15:00~の2回、「生きものミニサロン」を実施しました。
今回は笹舟をメインとしたミニサロンを行ったのですが…実は自分たちで企画から運営までやらせていただきました!!
前日に二人で企画を考えたり、葉っぱの準備をしたり…

特大の押し葉をつくっています



今日は朝イチで看板を書いて、いざ本番!!

この看板も自分たちで書きました

大きな葉っぱ(紙製)を使って、お客様と一緒に笹舟を作ったり・・・

わかりやすい説明を心がけました

作った舟を浮かべたり、息を吹きかけてみたりと、皆様とても楽しんでいただけた様子でした!

すーっと動く笹舟に歓声があがりました



その後はいろいろな角度から葉っぱに触れてみたり、

葉っぱの手触りを確認



ルーペで見たり、デジカメとテレビを使って更に拡大した画像を見たりしながら、皆で葉っぱをまじまじ観察しました!!

虫めがね(ルーペ)で観察



最後に博物館で採集した葉っぱを紹介して、皆で楽しく葉っぱについて勉強しました~♪

特大の押し葉はここでお披露目!

色々戸惑ったりしましたが、皆さんの協力のおかげで無事二回とも乗り越えることが出来ました!
本当にありがとうございました!!

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クズの葉の劇場

マメ科のつる植物であるクズは、1年で10メートル以上もつるをのばすことがある壮大な植物です。従って、その栄養生産を担う葉っぱも大きい!

クズの葉は3枚の小葉が組になって1つの葉を構成しています

昨日(8月18日)夕方、博物館のフェンスにからみつくクズの葉をふと見ると、こんな昆虫がいました。

大きくて美しいゾウムシのなかまです

オジロアシナガゾウムシです。相模原に生息するゾウムシの中では大きな種類なのでジロジロ見ていたら、マッチョなポーズをとってくれました!

マッチョなポーズ!

ボディビルダーみたいですね。サービスで別の角度から!

胸筋に自身がありそうです(こちらからは見えませんが・・)

そして今日(8月19日)の朝、同じ場所を見ると、こんどはこんなドラマティックな瞬間が・・昨日とは別のゾウムシの一種を、ヨコヅナサシガメの幼虫が狙いをつけています。

ゾウムシの一種を狙うヨコヅナサシガメの幼虫

ゆっくり近づいています。

距離を詰めました!

距離を詰めたと思った瞬間、ガッチリとホールドしてしまいました。

一瞬のできごとでした

葉裏へ持ち込んで、太い口吻をゾウムシの腹部に差し込み、体液を吸っています。

太い口吻をゾウムシの腹部に差し込んでいます

クズの葉の劇場で展開される小さな生きものたちのドラマから、目が離せません!

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産卵

7月に育てていた在来品種のカイコが羽化し、産卵をはじめています。
こちらは品種「乞食」の成虫(オス)です。

品種「乞食」の成虫と繭

撮影した時は黄色い繭の上でおとなしくしていますが、この品種のオスは体が小さめで翅がしっかり伸びているものが多く、空中を飛ぶことはできないものの、羽ばたきながらかなり活発に動き回ります。
こちらは小石丸のメスです。立派ですね。すでに産卵しています。

大きなお腹にたくさんの卵が詰まっているメス

必死に1個ずつ、卵を産んでいるところです。

品種「小石丸」のメス成虫

実用品種(交雑品種)ほどたくさんではありませんが、1匹のメスが400個から500個ほどの卵を産みます。

用意した紙の上に卵を産み付けているところ

採卵は単純に卵を産ませればよいというものではなく、ここから冷蔵保存やそこから出すタイミングなどいろいろな技術が必要で、専門機関でないと難しいのが実際のところです。それでも、急な教材利用などに対応するため、こうして採卵を試みています。

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