ミニ企画展「尾崎行雄(咢堂)とふるさと津久井」を開催中です。

現在、当館エントランスにて、ミニ企画展「尾崎行雄(咢堂)とふるさと津久井」を開催しています。

ミニ企画展の様子

尾崎行雄(「咢堂」は雅号)は、相模国津久井県又野村(現在の緑区又野)出身の政治家で、60年以上に及び国会議員として在職し、民主主義と世界平和のために尽くした人物です。当館では、郷土の偉人・尾崎行雄の普及や関連資料の収集を積極的に行っており、本ミニ企画展もその一環として、尾崎の功績や理念を次世代に伝える活動を展開している「尾崎行雄を全国に発信する会」に委託して企画したものです。

尾崎 行雄(安政5(1858)~昭和29(1954)年)

「尾崎行雄(咢堂)とふるさと津久井」と題したこのミニ企画展では、少年時代に故郷を発った尾崎が、後年になってふるさとの津久井を訪れた際の様子を取り上げました。尾崎が53歳、66歳、75歳(昭和8年11月と翌年6月の2回)、88歳、89歳のときの里帰りに焦点を当て、それぞれの帰郷で関わった人物、ゆかりの場所、詠んだ短歌などとともに紹介しています。

パネル展示部分

また、展示ケース内には、当館が所蔵するコレクションの中でも、特に尾崎と津久井地域の関係性を色濃く表す資料を展示しています。明治44年11月、尾崎53歳の帰郷に内郷(うちごう)村青年会総会に招かれておこなった講話の全文が記録された『阿比の山かげ 第二号』や、津久井城址で詠んだ短歌の草稿など、見応えある実物資料をご覧いただけます。

ケース内には尾崎ゆかりの品々が!

『阿比の山かげ 第二号』(明治44年12月、当館所蔵)

昭和23年(尾崎89歳)の帰郷では、生誕地記念碑の建立を記念して地元・又野の人々とともに写真撮影しています。市立尾崎咢堂記念館の庭内に現存するこの碑には「ヲザキユキヲノウマレチ」と刻まれていますが、今回展示している揮毫から、他にも碑文の候補として「シッセイチ」、「セイタンチ」があったことがわかります。

昭和23年に生誕地記念碑建立記念で又野の住民とともに撮影したもの。後列中央の尾崎の背後に記念碑が写っています。

現在の記念碑(左)と候補となった碑文の揮毫(右)

展示は12月27日(日)まで、当館エントランスの自然・歴史展示室出口付近で開催中です。ぜひご覧ください。

(歴史担当学芸員)

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オナガグモ

博物館お隣の樹林地を歩いていたら、空中に小枝か、枯れ草の一部か、というものが浮いていました。

小枝のように化けていますが・・

斜めに一直線になっている感じは、オナガグモのはず・・。しばらく見ていたら、風に揺れた拍子にちょっと正体を現しました。

右下に、ほつれたように出ている足が・・

ほつれたように足が出ています。それではと、指で少しつついてみました。すると、8本の足を出して動き出しました。

これでもちょっとクモには見えませんがよく数えると足が8本あります

でもまたすぐに1本の棒のようになって静止しました。
オナガグモは、放射状の複雑な網をはることはありません。両側を固定した、ほぼ1本の糸でこうして空中にとどまります。そして、近づいてきた他のクモを獲って食べるそうです。クモ食のクモ!見事な擬態の裏にはそんな理由があったのですね。
(博物館長・学芸員)

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日本鳥学会大会2026(名古屋)に参加してきました

10月31日から11月3日まで、名古屋大学で開催された日本鳥学会大会2026に参加してきました。日本鳥学会は一つの生物分類群の学会としては比較的規模が大きく、大会参加者も今回は1000人を超えました。大会の発表などはすべて撮影禁止のため、写真は少ししかありませんが、その様子を紹介します。

名古屋大学東山キャンパスが会場となりました

初日の夜に行われた自由集会「第8回標本集会「博物館で標本を利用するには―データベース整備と標本利用のマナー」 では、博物館長が「標本の貸借時のお作法 美術梱包は必要か?」と題して講演しました。

自由集会の様子

鳥類標本は学術資料であるため、通常の博物館同士での展示資料の貸借とはちょっと事情が異なります。そのあたりの要点を紹介し、もっと学術利用をしてほしいという内容の話をしました。また他の演者からは、標本の学術的な意義や最新の利活用状況、公開されているデータベースの活用方法などが紹介されました。たくさんの方にご来場いただき、活発な議論が行われました。
学会全体ではたくさんの口頭発表、ポスター発表が行われ、最新の鳥類学研究の傾向を概観することができましたし、多くの研究者や学生さんと情報交換することができました。特に、最終日に開催された公開シンポジウムはとても興味深い内容でした。生物に様々なセンサーや記録装置を付けて野外での行動を把握する、バイオロギングと言われる手法の最新の成果が紹介されました。詳細は省きますが、機器の小型化、高度化によって、渡りや食物探索の様子などがつぶさにわかるようになり、これまで謎だったことが次々と明らかになってきました。そしてそうした研究の最前線には30代から40代くらいの中堅の研究者が活躍しています。この大会の参加者も若い世代が多く、鳥類学のこれからにおおいに期待が持てました。
ところで、名古屋市内で面白いマンホール蓋を見ました。

名古屋市街に設置されたマンホール蓋の一つ

アメンボです。名古屋市上下水道局では平成4年から、名古屋市の下水道供用開始80周年を記念してアメンボをイメージキャラクターに使用しているそうです。珍しい昆虫のマンホール蓋、思わず写真に撮ってしまいました。
(博物館長・学芸員)

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考古企画展の講演会「縄文土器の造形から見る縄文人と私たち」を開催しました。

現在開催中の「大山 柏勝坂遺跡発掘100周年記念展「縄文集落と勝坂式土器」」の関連事業として、11月1日(日)に講演会を開催しました。
演題は「縄文土器の造形から見る縄文人と私たち」として東京文化財研究所の千葉毅さんを講師にお招きしました。

講演会は97名の方にご参加いただきました。はじめに、土偶の頭なのか、土器の口縁部につけられたのか、判断が難しい資料を説明されました。この資料の大きさや、形からどちらとも言えないとのことです。重要なのは何がわからないのか、なぜ分からないのかその理由を提示することです。

その疑問は「日本」という表現についても同様で、縄文時代の文化は現代まで完全に引き継がれてはいません。それでは日本=縄文文化なのでしょうか?
普段何気なく使用している言葉も、細かく考えると疑問が生じます。また、土器作りの上手さ、拙さにも触れ、その場しのぎの対応があることを挙げられました。


今回の講演会から、はっきりとした結論が難しいことでも、分からないことを丹念に整理し、思考を重ねる重要性を学ぶことができました。遺跡の内容や土器の年代・特徴とは異なる興味深い視点であり、参加者から大変好評をいただきました。

(考古担当学芸員)

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考古企画展の講演会「大山 柏の史前学と勝坂遺跡」を行いました。

現在開催中の「大山 柏勝坂遺跡発掘100周年記念展「縄文集落と勝坂式土器」」の関連事業として、10月25日(土)に講演会を開催しました。演題は「大山 柏の史前学と勝坂遺跡」として明治大学の阿部芳郎先生を講師にお招きしました。

阿部芳郎先生

講演会は89名の方にご参加いただきました。はじめに阿部先生が執筆された『失われた史前学』をベースに、大山柏先生の経歴、史前学研究所の設立や戦火での閉所などを紹介されました。その中で、大山先生が過去に調査された千葉県の遠部台遺跡や、史前学研究所跡地の発掘調査など、阿部先生のこれまでの研究成果を解説されました。

そして、本市勝坂遺跡の発掘調査や出土した縄文土器にもふれ、遺跡の出土品を丹念に検討する視点があったことや、大山柏先生直筆の図面は特徴的なサインがあることが述べられました。

その後、大山柏先生の研究成果を解説され、戦時中の大東亜共栄圏構想には批判的な対応をされたこと、科学的な分析を用いて個別的な研究成果を統合する視点が必要であることを指摘されました。いずれも重要な指摘であり、特に研究成果を統合する視点は今日でも通用する内容と考えられます。
今回の講演会は、大山柏先生の研究成果を再評価する内容で、勝坂遺跡を考える上で参考になる点が多くありました。
「大山 柏勝坂遺跡発掘100周年記念展「縄文集落と勝坂式土器」」は12月13日(日)まで開催していますので、ぜひご覧ください。
(考古担当学芸員)

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歴史文化シンポジウムを開催しました。

10月24日、当館にて「勝坂遺跡発掘調査100周年記念 プラネタリウムdeぷらっとさがみはら歴史散歩」を開催しました。これは、勝坂遺跡発掘100周年記念企画展の関連事業として、相模原市の歴史文化遺産などを紹介するシンポジウムです。

全体的な構成は、勝坂遺跡、無量光寺、甲州街道小原宿を対象とし、その遺跡や文化財の周辺地域を含んでどのような文化的特徴があるのか、発表がありました。

今回はプラネタリウムが会場なので、はじめに5,000年前の縄文時代中期の星空を紹介しました。


当館の河本学芸員から勝坂遺跡周辺の発表です。縄文時代の勝坂遺跡以外にも新磯地区の水陸路と渡し、土塁などを紹介しました。


続いて、國學院大學の内川隆志さんから無量光寺とその周辺地域について、遺跡の様相や中世寺院の状況が解説されました。

その後、休憩を挟んで当館の長澤学芸員が本市デジタルアーカイブで公開している縄文土器3Dを利用し、土器の解説を行いました。

当館歴史専門員である原さんからは、甲州道中を主題に小原宿の歴史的な価値が説明されました。特に印象的なのは、小原宿本陣が神奈川県で唯一現存している本陣であり、その保存状態が良い点です。


また、大東文化大学の田尾誠敏さんからは「観光考古学」の視点から、観光資源として文化財を活用し、各文化財の連携から相模原を知ってもらう契機とし、地域間の繋がりをより強くする方法が述べられました。


今回は歴史的な要素のほかに、おおい自然園専門員の一寸木(ちょっき)肇さんからは、地域資源をどのように活用するのか、地域の人々と一緒になって発信力をいかに高めていくのかについて、紹介されました。


そして最後は各発表者によるパネルディスカッションです。地域にある貴重な歴史遺産を地域の方とどのように連携して活用するのか、会場からのご質問を交えて、議論されました。

今回のシンポジウムは、遺跡や中世寺院、甲州道中など、本市には多様な歴史遺産があることを知っていただき、地域の協力をもとにどのように発信・活用していくか、重要な機会を提供できたものと考えます。

当館でも各分野で様々な展示・講座などを行っており、そうした活動を地域の方と一緒に進める大切さを再認識しました。
(考古担当学芸員)

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朝の写真2題

10月30日の早朝、相模原市内では雨がぱらついていました。東側の空は明るく、雨脚が少し強まった中でしたが、6時半ころには陽ざしが出てきました。これは虹の出る最適条件です。西側の空を見ると、果たして濃い虹が出ていました。

10月30日朝6時29分 相模原市中央区

虹は太陽光を背に、その照射光に対して42度の角度にアーチを作ります。もちろん、スクリーンは雨粒なので、太陽の反対側で雨が降っていなくてはいけません。虹自体は珍しい現象ではありませんが、見られる条件が限られているので、見つけるとちょっと嬉しいですね。ちなみに上の写真の虹には二重虹(副虹)もはっきり見えています。注目したいのは、二重虹は色の順が逆になっていることです。そこまでわかる二重虹はそうそう見られるものではありません。この虹もわずか5分ほどで消えてしまったので、写真を撮ることができてラッキーでした。
さて、次の写真は博物館お隣の樹林地で朝、撮影した写真です。何が写っているかわかりますか?生きものの痕跡です。

けもの道 中央のわずかな色の違いがわかるでしょうか

じつはこの写真を撮る直前、目の前の遊歩道をタヌキが横切りました。そこでタヌキが通っていた茂みをよく見ると、けもの道が見えたのです。とは言っても、よく見ないとわかりませんし、写真ではよく見てもわからないかもしれません。中央の、わずかに地面の色が濃く見えるラインがけもの道です。
どちらの写真もスマホで撮影しましたが、スマホのカメラ機能が格段に向上したおかげで即座にこんな写真が撮れるようになりました。
(博物館長・学芸員)

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令和8年度「川原石のふしぎ」

今年も「川原石のふしぎ〜自分だけのお気に入りの石図鑑をつくろう〜」が10月24日(土)に開催されました。相模原市教育委員会の旧石器ハテナ館主催で、相模原市立博物館の地質担当学芸員が講師を務めました。岩石の実物を使って図鑑を作成するイベントでです。

本来であれば、相模川の川原に岩石を採集に出かけるのですが、雨が降り続くあいにくの天気であったため、あらかじめ採集しておいた岩石を使って図鑑を作成しました。

図鑑作りを始める前に相模川について説明しました。川原に出かけられなかったので、いつもより詳しく説明しました。

実物を見ながら川原の岩石について説明をしました。その後で,図鑑作りに必要な岩石を選びました。

岩石を選び終わったら、その岩石を使って図鑑を作成します。岩石の配置の仕方は自由です。図鑑風に整列させたり、相模川と周辺の山々を背景に描いてそこに岩石を並べたりして、思い思いにオリジナルの図鑑をつくりました。 相模川の川原で見られる岩石のうち、代表的なもの使って図鑑を作成しました。実際にはもっと多くの種類の岩石が相模川では見られます。ほんの一部を見ただけですが、岩石にもいろいろな種類があることを理解していただけたようです。

別の川に行くと相模川とは違った岩石が見られます。また、街の中にも建物の壁や歩道などに多くの石材が使われています。いろいろな岩石を見つけて、少しでも岩石や地質に興味を持っていただければと思います。

(地質担当学芸員)

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麻溝公民館で講師を務めました —火山がつくった相模野台地—

10月15日に開催された麻溝公民館の高齢者学級で講師を務めました。地域の地質・地形の特徴を知ることを目的に「火山がつくった相模野台地」と題してお話ししました。

相模野台地の成り立ちには富士山や箱根などの火山がとても深く関わっていることを説明しました。

相模野台地の地形の特徴をはじめに説明し、その後で台地を構成する地層やでき方についてお話ししました。

地形や地質はその土地の歴史や文化に深い影響を与えています。地形や地質を知ることで、歴史や文化をより理解できたり、違った側面が見えたりします。普段はあまり意識することは少ないと思いますが、たまには地形や地質にも向けてみてはいかがでしょうか。

(地質担当学芸員)

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一足先の紅葉

博物館の前庭で、紅葉を見つけました、ツタは真っ先に紅葉する植物です。

ツタの紅葉

地面にもきれいに紅葉している葉が落ちていました。

ツタの落ち葉

お隣の樹林地には、やはり真っ先に紅葉するウルシの仲間であるヌルデが色づいていました。

ヌルデ

ただ、この仲間は目の覚めるような朱色に染まるはずですが、今年はそうならずに落葉している枝が多いようです。9月の日照不足が影響しているのかもしれません。
足元では、ドクダミが渋めの色合いで紅葉していました。

ドクダミ

10月に入ってからは晴天も多く、朝晩の気温も低くなっているので、これから紅葉する葉は色づきも良くなっていくかもしれません。
(博物館長・学芸員)

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