6月15日(日)に地質学講座の第3回目を、前回(6月1日)に続いて山梨県都留市で実施しました。富士山の溶岩や泥流堆積物、湧水を観察しました。
最初の見学地点は長慶薬師霊命水源です。
ここでは、桂溶岩(約8,800万年前)、富士相模川泥流堆積物(約2万2千年前)と湧水を見ることができます.。富士相模川泥流堆積物の上に桂溶岩が積み重なっており、両者の間から水が湧いています。
きれいな水の中に生えるバイカモも咲いていました。
次の見学地点は「おいしがね」と呼ばれている巨岩です。平坦な地形面の上に数メートルの大きさの巨岩が乗っています。他にこのような巨岩はなく、なぜこのような巨岩がこの場所にあるのか諸説ありますが、よくわかっていません。
永寿院では桂溶岩、富士相模川泥流堆積物と湧水を観察しました。ここの池は湧水を溜めたものです。湧いている場所では湧水を飲むこともでき、小休止することができました。
最後の観察地点は田原の滝です。見応え十分な滝ですが、残念ながら岩のように見える部分はほとんど人工物でできています。写真ではわかりませんが、滝の最上部は天然の溶岩です。
雨が心配されましたが、途中は晴れ間も見えて暑いくらいでした。
無事2回の野外観察を終えることができました。最終回は6月29日に講座のまとめを博物館で行います。
(地質担当学芸員)