カイコ日誌(6/21)クワの葉を採っていると・・

給桑開始から22日目、終齢(5齢)になって4日目となりました。すでに大きさはマックスに近くなっていますが、もう1まわりほど大きくなります。

モリモリ食べる終齢のカイコ

この品種、かい・りょう×あけ・ぼのは、眼状紋がとても明瞭です。とてもかわいらしいですね。

眼状紋(目のような模様)が明瞭な品種です

さて、博物館では現在、250頭ほどのカイコを飼育しています。カイコは5齢の約1週間の間に、一生に食べるクワの葉の8割以上を食べると言われています。食べる勢いもすさまじく、毎日45リットルの袋いっぱいくらいの葉を採る必要があります。クワの葉を取ってくると、飼育展示に出した時に見えやすいよう、葉を1枚ずつ切り離しておきます。

ハサミで葉を一枚ずつ切り離して与えます

そんな作業をしていると、いろいろな虫がついていることがあります。代表的なのはクワコです。カイコと祖先を同じくする野生の蛾です。

クワコの3齢幼虫 鳥のフンに擬態しています

そして今日は、ちょっと嬉しいイモムシを見つけました。クワエダシャクです。室内では感じが出ないので、野外のクワの枝に付けると、見事に擬態してくれました。

擬態してとまったクワエダシャク(枝先の左側)

通りかかった他の職員に見せたところ、指さしているのに「どこ?」と言って見つけられませんでした。
クワコもまた見事な擬態をするのですが、それはまた別の機会に・・
(生物担当学芸員)

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