ハサミムシ?いいえ、カメムシです。


これは、博物館の前のヤブランの葉にとまっていた虫です。
一見してツノカメムシの仲間だな、とわかるのですが、にょっきり生えた2本の赤いしっぽのような突起が、まるでハサミムシのハサミのようです。
名前は「ハサミツノカメムシ」。
なんだ、そのまんまじゃん、という名前ですが、わかりやすくて良いと思います。よく見ると、肩の突起も赤くてなかなかかっこいい感じです。
ミズキを好む昆虫で、しっぽのような突起はオスの特徴です。

因みに腹側から見るとこんな感じ。この突起でメスの腹部を挟むのだそうですが、なぜツノカメムシの中でもこの仲間だけそんな事をする必要があるのか、実に不思議です。
こんな風に変わった形の生き物を見つけると、ちょっと得をした気分になります。(学芸班 木村)

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