大阪の底力と展開力を見る

今日は昨日の兵庫ひとはく(人と自然の博物館)に続き、大阪市立自然誌博物館を訪ねました。

ここは市民のパワーと研究者のインテリジェンス、そしてNPOの組織力がガッチリと組み合わさってたくさんの刺激的な活動を展開し続けている博物館です。
見所はあまりにもたくさんあるのですが、特に今回は小さなテーマ展示ながら一番見たかったのがミニ展示「しぜんしワークショップ展」。

博物館に拠点を置いて教育普及活動を展開するNPO法人大阪自然史センターによるワークショップの数々を紹介したもので、博物館の自然史系教育活動のお手本がずらりと並んでいるようなものです。
担当されているスタッフの方からもお話を伺い、いろいろなアイデア、コンセプトをいただきました。
もちろん、学芸員としてはバックヤードの視察も欠かせないので、しっかり見せていただきました。
半世紀以上に及ぶ歴史を持つ標本庫はやはり重層的で、コレクションにすごみのようなものがあります。30万点以上と言われる押し葉標本だけでなく、地衣類や蘚苔類など非維管束植物や植物以外の乾燥標本はもちろん、樹幹標本なども充実しています。

活動の歴史や地盤、スタッフの数など比べて羨ましがっていてもはじまりません。今ある施設と体制で自分たちが何をすべきか、これからどのように活動していくか、いろいろと考えさせられる視察となりました。
(生物担当学芸員 秋山)

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