真冬の緑 オオハナワラビ

厳しい寒波に覆われて冷え込んだ今朝、博物館のおとなりの樹林地を歩きました。12/23の講演会で講師を務めてくださったわぴちゃんのブログに影響されて、植物の氷柱現象が見られないかと探してみたのです。

しかし、結果はぼうず。植物の種類も気温も申し分ないと思うのですが、土壌の水分条件や、すでに枯れてから時間のたってしまった株が多いためと思われます。かわりに、この厳寒の季節に青々した葉を展開している気丈なシダに出会いました。

オオハナワラビです。冬緑性のシダ植物で、この時期の落葉樹林内でも地上部が枯れずに元気な立ち姿を見せてくれるどころか、胞子葉までまっすぐ天に向かって伸びています。

冬も緑の葉を茂らせる常緑樹は珍しくありませんが、草本で冬緑性というのはさすがに多くありません。でも、考えてみればシダ植物は虫に花粉を運んでもらう必要がないわけで、林床でも日光を独占できるこの時期はけっこう狙い目なのかもしれません。事実、種子植物に比べてシダ植物は冬緑性が多く、珍しくありません。

それでも真冬の林内でこのシダに出会うと、ちょっと嬉しい気分になります。

(生物担当学芸員 秋山)

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