10月22日、市内の絶滅危惧植物の生育環境を確認する調査を行いました。あいにくの雨模様でしたが、雨具を着て歩き回っていると、それはそれで色鮮やかな秋の色を堪能できました。まずは、緑区大島の相模川のカワラノギクです。

カワラノギク
まだまだこれからが花期のシーズンですが、数株、咲いていました。
植物ではありませんが、カワラノギクの保全圃場の脇に発生していたキツネノロウソクというキノコです。

キツネノロウソク
雨で傘のグレバ(灰褐色の部分)が流れ出ていましたが、この部分のニオイは強烈です。
こちらは、緑区内の市道法面の石積みに生えているツメレンゲです。市内では「なぜここに?」というような場所に生育しています。たくさんの株がつぼみをつけていました。

ツメレンゲ
そして、緑区のある林道に咲くカワミドリです。美しい花色が雨粒をまとって映えていました。

カワミドリ
こちらは相模湖の水位が下がったために出現した湖底(減水湿地)に生育していたタチヒメクグです。県内ではごく限られた場所にしか自生しないカヤツリグサ科の植物です。

タチヒメクグ
同じ場所にあったヒメミズワラビです。こちらは市内でこれまで確認されていないため、今回の調査で新たに発見できたシダ植物です。

ヒメミズワラビ
ずっと雨の中を歩くことになりましたが、新たな発見もあり充実した調査となりました。
(生物担当学芸員)