クモの中には、円網を張った上で、白い帯状の構造を付け加えるものがいます。
その帯状のものを「かくれ帯(おび)」とか「白帯(はくたい)」と呼びます。
このウズグモもそういった網を張るクモです。やや湿気の多い場所で草の間などの低い位置に水平円網を張ります。
かくれ帯の機能については、網を安定させるためとか、餌を呼び寄せるため、とか、鳥の衝突を避けるため、とか諸説あるのですが、このウズグモについては、網の張り具合を調節するために付加している、という研究結果があります。
ところでこのウズグモ、非常に似通った種が何種かいて、実は今回、写真を撮ったものの、種の確認をしていません。ブログに書くのにこんな事ではいけないのですが、今シーズン初めて出会ったのでついうれしくて書いてしまいました。いずれにしても、顕微鏡で確認する必要があり、野外での判別はほぼ困難です。皆さんはこの網をみつけたら「あ、ウズグモの仲間だ」と思ってください。(学芸班 木村)
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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