啓蟄の日に

今日(3月6日)は二十四節気の啓蟄(けいちつ)です。地中にこもっていた虫などが這い出てくる日、という意味です。さらに春らしい暖かさもあり、市内の谷戸へカエルの産卵チェックに行ってきました。

春の暖かさが画面から伝わります

ここは在来種のカントウタンポポが多い場所で、陽当たりの良い南斜面ではたくさん咲いていました。

カントウタンポポ

オオイヌノフグリも全開!

オオイヌノフグリ

ところが、いつもアズマヒキガエルがたくさん卵を産んでいる水場は、しんと静まりかえっていました。東京都の西部などではすでにカエル合戦が始まっているという情報がありますが、ここはまだです。例年、3月10日過ぎのことが多いのですが、年によって2週間くらいズレがあります。暖かいからといって早まるわけでもなく、カエルの産卵時期を見極めるのは難しいです。

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相模原市南区当麻地区の地質調査3/2

3月2日(金)は午後から相模原市南区当麻地区の地質調査を行いました。

「子の神(ねのかみ)坂」の切り通しでは段丘礫層と関東ローム層が観察できます。段丘礫層は昔の川原の堆積物です。

「子の神坂」の近くには笈退(おいしゃり)の泉と呼ばれている湧き水があります。

笈退泉に向かう途中でも段丘礫層と関東ローム層を見ることができます。

笈退泉の南、市場集落の近くにも湧き水があります。

無量光寺の山道では段丘礫層と泥流堆積物が見られます。泥流は泥と水の混ざったものが河川などを流れ下る現象です。通常の洪水よりも泥の割合が高いのが特徴です。

2時間程度の調査でしたが、いろいろなものを観察することができました。

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ECO-TOPインターン最終日

こんにちは!桜美林大学からインターンに来ている大滝、菊地原です。
今日(2/28)はインターン最終日でした。朝から野外調査に同行しました。午前中は、鉄塔を建てる下の植物の調査を見学しました。

ヘルメットを着用してフィールドワーク

普段は入れないような場所に入り、貴重な体験をしました。
午後は市内緑区のある場所に、フクジュソウの観察、カエルの調査に行きました。

渓流を見つめる・・

フクジュソウは見頃で、とてもきれいに見ることができました。

自生のフクジュソウ

カエルの調査は、カエルを見つけることが出来ませんでした。しかし、魚や水生昆虫を見ることが出来、普段とは違う環境を味わう事が出来ました。

天然の葉脈標本!

他にも、色々な野鳥に出会いました。

ヤマガラも渓流に下りていました

インターン1日目の鳥の剥製の整理のおかげで聞いたことがある鳥ばかりで楽しかったです!
5日間、毎日が新しいことばかりでとても充実したインターンシップになりました。
ありがとうございました!

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ECO-TOPインターン4日目

こんにちは!桜美林大学から来ているインターンシップ生の大滝、菊地原です。
今日(2/27)は朝、先週末に閉幕した学習資料展の撤収作業に参加して、市民学芸員のみなさんと作業しました。

学習資料展の撤収作業

その後、上溝南小学校の「~やさしい橋へ~感謝の会」に参加しました。

小学4年生による感謝の会

桑の葉から蚕を作る手伝いをした方達への感謝の会で、作っていく過程をスライドで見たり桑の葉から作ったケーキを食べたり、お茶を飲んだりしました。子ども達が一生懸命考えて作り上げた会でとても感謝が伝わってきて、こういった地域との関わり合いも良いですね!
午後は昆虫の標本の展足(てんそく:標本の足を広げて台紙にとめる作業)をしました!

一生に一度?の展足作業

難しかったですが、見た目によらず楽しかったです!他には、タヌキの解剖をしているところを見学させてもらいました。滅多に見られない物を見たり、触ったりしてとても良い経験となりました!
明日は、インターン最終日になりますが、最後まで頑張っていきたいと思います!

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相模野台地と多摩丘陵の地質調査2/21

2月21日に相模原市南区古淵から恩田川支流の滝の沢を経て、町田市三輪町まで地形地質調査を行いました。

まずは相模原市南区古淵の境川沿いの露頭に向かいました。ここでは相模野台地をつくっている地層である関東ローム層を観察しました。関東ローム層の厚さは約20m。約6万6千年前に箱根の噴火によって降り積もった厚さ30cmの軽石層などが観察できます。

次に向かったのは恩田川の支流の滝の沢です。
滝の沢では源流部をはじめ、湧き水が数箇所で見られます。


最後に訪れたのは町田市三輪町です。約150万年前に海で堆積した上総層群柿生層が見られます。白坂横穴墓群や西谷戸横穴墓群は柿生層の泥岩をくりぬいてつくったもので、これらの近くには柿生層の露頭があります。

白坂横穴墓群の近くにある柿生層の露頭。主に泥岩です。

西谷戸横穴墓群の横穴の周囲は保護のため人工的に固められています。入り口もふさがれています。横穴の下の方に柿生層の泥岩が露出しています。フェンスの中に入ることはできません。

町田市三輪町から横浜市青葉区寺家町に抜ける道の切り通しには立派な柿生層の露頭があります。

切り通しの両側で柿生層をよく観察することができます。

ここの切り通しでは泥岩層の間に数センチの薄い砂岩層が挟まれているのが観察できます。

大昔の地震の時に形成された噴砂の跡も見られます。写真中央の垂直に立っている層が噴砂の痕跡です。

今回の調査で相模野台地と多摩丘陵の地形・地質の違いがよくわかりました。

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ECO-TOPインターン3日目 生きものミニサロン実施!

こんにちは!桜美林大学からインターンシップに来ている大滝、菊地原です。
今日(2月24日)は待ちに待った「生きものミニサロン~はっぱdeひな人形」を実施しました!

エントランスで3月3日は何の日?というクイズからスタート

始まる前はとても不安でしたが、無事大盛況のうちに終わりました。

みなさんそれぞれお気に入りの葉っぱを拾ってもらいます

みなさん、葉っぱで思い思いのひな人形を作っていて、とても楽しそうでした。

こちらは見本です!

服はおそろいだけど、作品はそれぞれ個性いっぱい!

完成第1号の作品です

中には、とてもファンキーなひな人形だったり、私たちが考えつかない面白いひな人形が出来上がっていました。

とってもファンキー!

企画から始める大変さを身にしみて体験することが出来ました。お客さんが喜んでくれたり、お子さん達が楽しそうに作成している姿を見て企画をして良かったと感じました。

楽しそうに作ってくれました

残り2日間もいろんな事を体験していきたいと思います。

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ECO-TOPインターン2日目

こんにちは!
桜美林大学、インターンシップ生の大滝、菊地原です。
今日(2/23)の午前中は植物標本のマウント作業をしました。

植物標本のマウント作業

植物を台紙に貼る作業は繊細で難しかったです。また、植物を貼るときに使うテープが和菓子の包み紙と同じ物だと知って驚きました!
午後は、生きものサロンの準備をしました。

材料を製作中!

皆さんこの紙が何に使われるか分かるでしょうか?

明日はこんな紙を使います!

この紙は明日使います!是非、明日(2/24、12:00~、14:50~)お待ちしております!楽しみにしていて下さい!

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ECO-TOPインターン1日目

こんにちは!今日(2/21)から計5日間インターンシップでお世話になります。
桜美林大学2年大滝、菊地原です。よろしくお願いします。
本日の業務は動物標本の整理を行いました。

動物の標本を整理中

鳥やネズミの整理をしたのですが、身近にいる生物の種類の多さに驚きました。昼休みや午後に鳥の姿をみて少し種類が分かるようになりました。
午後は、2/24(土)(12:00~と14:50~)に行う予定の生き物ミニサロンについて内容を企画しました。

生きものミニサロンの企画を練っています

まだ、内容については確定していないのでお知らせすることが出来ませんが、楽しい企画になるように精一杯頑張りますので足を運んでいただけると嬉しいです。土曜日、是非お待ちしております!

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春はもう始まっています

2月19日と20日、博物館隣の樹林地で野鳥の調査を行いました。その際、いつもかわいらしい姿で私たちの目を楽しませてくれるエナガが、なにやら忙しそうに動き回っているところを写真に撮りました。

エナガ 体の大きさは日本でも一番小さな鳥のひとつ

一年のほとんどを10羽前後の群れで過ごす鳥ですが、この時期は2羽、つまりつがいで多くの時間を過ごします。高い木の上からさっと下の方へ下りてきて、アオキの葉のウラをなにやらつついています。

アオキの葉裏に何かがあるようです!

暗い場所のため、ちょっとわかりにくいのですが、くちばしに白いものが見えます。

くちばしに白いものをくわえています

近くの枝にとまったところをよく見ると、クモが越冬のために張った巣のようです。

クモの巣をくわえていました!

さらに別の場所では、キツツキでもないのに、木の幹をつついています。

木の幹でさかんに何かをつついています

こちらではこんなものをとっていました。コケです。

くちばしにくわえているのはコケでした!

エナガは木の上にソフトボールを大きくしたような丸い巣をつくります。その外装の巣材にコケや地衣類などを使い、クモの巣や糸はそのつなぎに使うのです。ちなみに、内部の産座には鳥の羽根や植物の綿毛などを敷き詰めます。小さな体で、大きくて緻密な巣をつくります。上の写真のエナガたちは、巣作りを始めているというわけでした。エナガの春はもう始まっているんですね!

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学習資料展関連イベント「チャレンジ体験」~昭和の大ブーム玩具体験も!~

現在、特別展示室にて開催中の「学習資料展 ちょっと昔のくらし13~ジイジ・バアバ、パパ・ママの子ども時代~」の関連イベント「チャレンジ体験」を2月18日(日)に開催しました。

会場は来場者でいっぱい!

チャレンジ体験 折り紙コーナー

チャレンジ体験は、ブンブンゴマ、割りばし鉄砲、けん玉、ヨーヨー、折り紙などの昔あそびや、石臼、薬研、瓶の栓抜きなど昔の道具を体験してもらうイベントで、博物館ボランティアの市民学芸員さんがやさしく楽しく指導しました。

割りばし鉄砲で的をねらって・・・

自分で模様を描いて、オリジナルブンブンゴマ

また、市民学芸員さんの紙芝居クラブによる上演や、いろはかるたチームによる「かるた大会」も行われ、こちらも多くの子どもたちの参加がありました。

昔懐かしい雰囲気の紙芝居上演・・・ 今日はおひなさまのお話

 

さがみはらの名所を紹介・・・
楽しい「いろはカルタ」

今回は特に、普段は学習資料展で展示しているおもちゃのひとつで、昭和50年代に大ブームになった「アスレチックランドゲーム」の体験コーナーも設け、子どもたちが夢中になっていました。電池を全く使わない昭和のゲームですが、電子ゲームに慣れた子どもたちには新鮮で、かつ十分楽しいもののようでした。また、大人には大変懐かしく、子どもに負けず真剣に取り組むお父さんもいました(笑)。

イライラするけどメチャ楽しい・・・ 昭和の玩具「アスレチックランドゲーム」

今回のチャレンジ体験にも300人以上の方に来場いただきました。学習資料展の関連イベントとしてのチャレンジ体験は今回で終了ですが、来年度も同様イベントを開催する予定ですので、楽しみにしていてください。

なお、学習資料展は2月25日(日)まで開催中ですので、ぜひご来館いただければ幸いです。

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