南区でも郷土の偉人「尾崎咢堂」を紹介!巡回企画展第3弾

本日10/8(土)から相模大野駅すぐそばのユニコムプラザさがみはらにて、「尾崎咢堂を知る巡回企画展-「憲政の神」といわれる郷土の偉人紹介」が始まりました。
尾崎咢堂を知る巡回企画展は、緑区又野出身の郷土の偉人 尾崎行雄(咢堂)の業績や生き方を広く市民に知ってもらうため、今年度4会場で行う3会場目で、今回の巡回展では南区内で初めての展示です。

今回はロビー展示で、柱の壁3面を使っての展示

前回の中央区の光が丘公民館での展示同様、この南区でも尾崎咢堂については名前程度しか知れ渡っていないことが多いようで、郷土の偉人を知ってもらう大変良い機会になっています。
特に、ユニコムプラザさがみはらは、大学関係の利用が多い施設ですので、大学生にもにも尾崎咢堂の業績を伝えられれば良いと考えております。
今回の展示は10/18(火)までです。相模大野近くに来た際にお立ち寄りいただければ幸いです。

早速ありがたくお客さまの来場。大学生ではなかったですが(笑)

(歴史担当学芸員:木村弘樹)

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雨上がり

ずいぶんとしっかり降った雨がお昼過ぎに上がりました。
明日、依頼を受けている自然観察会の下見と準備のために、お隣の樹林地へ行きました。ここぞとばかりに襲来する蚊を避けながら、ミズヒキの果実についた水滴を撮影。

伸び放題のクズも渋く色づいてきて、もうさすがにつるの伸長もストップでしょうか。

強い雨だったせいか、ジョロウグモの巣はどこも落ちてきた葉や枝のかけらだらけでした。

こんなにかかっていては巣が丸見えですね。網を構えている主のカムフラージュにはなりそうですが・・。
ふと足下を見ると、ヤブカラシにセスジスズメの終齢幼虫がおとなしくついていました。

威嚇になるとはとうてい思えないようなかわいい目玉模様は、後方へいくにつれ、朱色へグラデーションしていきます。オシャレすぎ・・。
明日も雨予報です。雨天時の準備もしなくては!!
(生物担当学芸員 秋山)

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透ける繭

変異品種のカイコもすべて繭になりました。
秋蚕はやはり難しく、病蚕も多発して品種によっては半分も繭になれずに死んでしまいましたが、どうにかすべての種類が出そろいました。そんな中で最後に作ってくれた変わり種繭はこちら(右)です。

なにが変わり種か、ふつうに撮った写真だとよくわかりません。そこで、後ろからライトを当てて見ます。
こちらが、上の写真の左の繭、実用品種の「かいりょう・あけぼの」の繭です。まったく光を通しません。

そしてこちらが「lem Nd-s」という、カイコの体色がレモン色の品種の繭です。

中が透けて見えています。和紙で作ったランプシェードのようですね。
これは、カイコが吐く絹糸の構造の違いによります。絹糸は繊維本体である2本のフィブロインと、それをとりまくようにセリシンという糊成分が覆っています。下の写真は、「かいりょう・あけぼの」の繊維を300倍の顕微鏡で見たところです。ところどころ絹糸が裂けて、このように2本のフィブロインが見えています。

このセリシンが繭をガッチリと固める役目をしているのですが、lem Nd-sはセリシンがほとんど無い絹糸を吐くので、このように膜状の薄い繭を作るのだそうです。lem Nd-sの絹糸を光学顕微鏡で見てもあまり違いはわからないのですが、セリシンがまったく無いというより、量が著しく少ないような感じです(そもそもまったく無ければ繭として固まりませんね)。手で軽く押しただけでぺこっとへっこんでしまうので、ちょっとこわごわ扱います。
ところで、この前の記事でご紹介した天龍青白は、病蚕が少なくしっかり繭になってくれました。

なんとも言えない美しい繭色です。
これで、博物館の今年の養蚕は終了です。まだがんばって育ててくれている学校もあってそのサポートは続けていきますが、博物館で使ったまぶしや蚕座など、じっくりと殺菌処理をはじめようと思います。
(生物担当学芸員 秋山)

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黄緑色の繭

今回育てている変異品種の中で、黄緑色系の繭色をつくるという天龍青白がいよいよ繭を作り始めました。

まぶしの中で昨日から作り始めた個体です。うっすら黄色みがかっています。
一足先に一昨日作り始めた繭は、ほぼ完成。美しい淡黄緑色!

同時に作っていたゼブラ(縞々模様)の品種が作った黄繭(右)と比べると、色の差が歴然です。

博物館のクワの葉が古くなって瑞々しさを失っているため、新しい葉を求めてあちこち探し回るなど飼育に苦労しましたが、こうして美しい繭を作ってくれて報われた気がします。
(生物担当学芸員 秋山)

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弥栄高校との連携

今日はご近所の県立弥栄高校理数科の1年生12名がご来館です。弥栄高校は二期生で秋休みがあり、その間にさまざまな実験講座に取り組まれています。その一環として、今回は博物館で分類学の基礎を学ぶ実習とフィールドワークを行いました。
室内で分類学の基礎的な講義を聴いた後、野外でさまざまな植物の形態や性質を観察しました。

ヘクソカズラの果実を袋に入れてニオイをかいでいます。
また、目のいい生徒さんがヨコヅナサシガメの幼虫を見つけてくれました。

室内に戻り、今度はせっかくなので岩石の分類の考え方について、地質担当の河尻学芸員にレクチャーしてもらいました。

そのあと、仕上げとして哺乳類や鳥類の剥製、骨格などの観察から形態の相違点を考えてもらいました。

合計4時間に及ぶ講座になりましたが、今後の進路を考えるうえで参考にしてくれると嬉しいですね。
(生物担当学芸員 秋山)

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レモンイエローと縞々

細々と少数の秋蚕を育ててきたのも最終ステージを迎えつつあります。
ゼブラ(黒の縞々模様のタイプ)も5齢となり、ますますその変わった色合いが際立ってきています。

早くも今日、熟蚕となり、繭を作り始めました。繭は縞々ではなく、黄繭です。

そして、体色がレモン色の美しい蚕も、少し小さめながら、5齢となっています。

もうひとつ、幼虫の体色はふつうなのですが、繭の色が黄緑になるという品種も育てています。間もなくその繭色が見られると思うと・・ワクワクです!上蔟したらすぐに写真をアップしますのでお楽しみに!
(生物担当学芸員 秋山)

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尾崎咢堂を知る巡回企画展及び勝坂遺跡発見90周年記念ミニ展示「大山柏公爵の勝坂遺跡初調査」

昨日から今日は、「尾崎咢堂を知る巡回企画展-「憲政の神」といわれる郷土の偉人紹介」と、勝坂遺跡発見90周年記念ミニ展示「大山柏公爵の勝坂遺跡初調査」の二つの展示準備などを行いました。

尾崎の紹介パネル展示準備中です(汗)

尾崎咢堂を知る巡回企画展は、緑区又野出身の郷土の偉人 尾崎行雄(咢堂)の業績や生き方を広く市民に知ってもらうため、今年度4会場で行う2会場目で、10/1(土)、10/2(日)に光が丘公民館の文化展の中で、展示を行っています。

文化展らしく隣では習字のワークショップなどもやってます。

津久井では比較的尾崎咢堂の名は知られていますが、中央区ではやはり名前程度しか知らない人が多く、郷土の偉人を知ってもらう大変良い機会になっています。
光が丘公民館での展示は明日10/2で終わりですが、10/8からは南区として相模大野駅そばのユニコムさがみはらで、そして、11/27(日)からもう一度中央区として、総合学習センターでも展示を行います。

神奈川新聞の取材もありました

10/1からは、博物館の常設展示室内でも勝坂遺跡発見90周年記念ミニ展示「大山柏公爵の勝坂遺跡初調査」が始まりました。大正15年(1926)に現在の南区磯部の勝坂で、大山柏が発掘調査を行ってちょうど今年が90年になるのを記念し、開催しております。

常設展示を一部展示替えしています

大山柏ってだれ?という方も多いと思いますが、父親が陸軍元帥の大山巌と聞けば「そうなんだー」と思ってくださる方いるでしょう。大山柏は軍人でありながら、父がなくなると公爵の爵位を継承しました。
大山柏も陸軍軍人ですが、公務でドイツに留学した際、かねてから関心をもっていた考古学を学び、帰国後考古学方面の活動を本格的に始めた頃に、勝坂の地に訪れました。発掘調査はわずか1日でしたが、土器・石器などが多く出土し、昭和2年に報告書でその成果をまとめています。
今回の展示では、発掘調査報告書の初版本、発掘した畑の所有者の日記、大山柏が創った史前学研究所の関係資料、勝坂遺跡出土の勝坂式土器や打製石斧など、大山柏の発掘調査の成果などを紹介しています。

勝坂式土器や縄文農耕論について紹介

展示は12/28まで行っています。また、10/23(日)には、記念講演会「縄文人は植物を栽培したのか?」を開催しますので、ぜひご来館ください。
また、文化財保護課でも10/9に講演会や11/3に勝坂遺跡縄文まつりなど関連事業を開催します。

HP資料添付 勝坂発見90年記念事業

(歴史担当学芸員:木村弘樹 考古担当学芸員:中川真人)

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浮かび上がる赤

先日、博物館駐車場のフェンスに絡みついて伸びるルコウソウの写真をアップしました。
そのつるにいつの間にか、花が咲いていました。白花が咲くのか、赤色の花が咲くのかと楽しみにしていたら・・

文句の付けようのない赤色の花が咲きました!
背景から浮き出るような強烈な色です。

ちなみに、今年自宅で咲いた白花はこんな感じです。

極端なくらい、純白です。
そういえば今朝、通勤途中にお隣の樹林地にアサガオが咲いていました。

色合いから、ノアサガオ系のヘブンリーブルーかな?と思って草むらを分け入ると・・

いわゆる普通のアサガオでした。葉の形や萼片の形で見分けられます。
でも、一番アサガオらしい、好きな色合いです。
今朝は朝から大好きなアサガオづくしでちょっと気分がよいです。
(生物担当学芸員 秋山)

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秋の丹沢

今日はひさしぶりに相模原植物調査会のみなさんと秋の丹沢の植物調査に出かけました。
出発地点の大平(おおだいら)登山口で、調査会の山尾姉さん(先日の生きものミニサロンでクモ観察の指導をしてくれましたが、今日は植物調査員です!)がいきなり捕まえたのは、ニホントカゲでした。

なんて凜々しい!そういえばこの登山口へ来る途中に山尾姉さんが「ヘビだ!」と叫んで車を止めさせて観察したのは・・ジムグリです。

さい先良く爬虫類を観察しつつ、ヤマビルだらけの登山道を上ると、ひたすら、シカが食べないテンニンソウの純群落です。やっと現れたのは、ヤマトリカブト。

それでもこの猛毒の植物の葉をシカが食べた痕跡がありました。大丈夫かな?シカ。
巨大なテングダケもありました。秋山の風景ですね。

セキヤノアキチョウジも、この季節の山を彩る花です。

サンショウの果実は赤と黒のコントラストが美しい。

この時期の山でよく出会うアサギマダラ。やっぱり美しい!

今日は特別暑かったのかもしれませんが、登山口から稜線に出るまで、ムンムンととても暑くつらい山登りでした。

稜線に出てからは標高1200mらしい涼しい風を受けて快適に歩けました。
ところで、昼食をとった黍殻山避難小屋の前の草原では消防関係のたくさんの人たちがいました。何が始まるのかと思っていたら、山岳救助訓練の真っ最中!救難ヘリが飛んできて、遭難者の救護訓練をしていました。

テレビなどでよく見る風景ながら、実際に目の当たりにするとヘリの高さや宙づりで救助するレスキュー隊員の無駄の無い動きに圧倒されました。山の安全をこういうふうに守ってくれている人たちがいることを改めて実感しました。
ところで今日は、ヤマビル多発地帯なのに、今回も誰も吸血されずに下山することができました。すごいですね!
(生物担当学芸員 秋山)

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タカの渡り 2016秋

野鳥は渡りという特異な季節移動をしますが、タカのなかまの中でも、サシバとハチクマは群で大規模な渡りをすることが知られています。
毎年、相模原市内の陣馬山(緑区)の山頂から渡りの観察をしてきましたが、今年はちょっと別の地域の渡りも見てみたいと思い、休館日を利用して南足柄市の矢倉沢に行ってきました。

矢倉岳を正面に見る観察ポイントは、タカの渡り観察のため。眺望を楽しむためにここを訪れる人には信じ難いことだと思いますが、富士山を背中にしてひたすら東側を凝視します。
このところの曇天雨天を経て、昨日から晴れているため、早速サシバが上昇気流に乗って渡りを始めます。旋回から、すっと西へまっすぐグライディングする瞬間は、タカの渡り観察の醍醐味の一つです。

私はこの瞬間、理屈ではなく心が揺さぶられるような感覚にとらわれます。数千キロにおよぶ旅の節目に立ち会った感動、とでも言いましょうか。
こちらは、改めて上昇気流をとらえて高空へ上がろうと頭上で旋回を始めた個体です。

そして、サシバ以外にも渡る猛禽類が見られます。今日はツミのメスも近い空を滑空していきました。

ほかにも遠すぎて写真には撮れなかったけど、クマタカの悠然とした飛翔も堪能しました。
細々した日常のあれこれを忘れさせてくれる一日でした。
(生物担当学芸員 秋山)

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