シャガの花

博物館の前庭では、シャガ(アヤメ科)が咲いています。
おそらく、自生のアヤメのなかまではもっとも身近な花だと思います。
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身近なだけに、あまり気に留められずにいますが…
よく見るとほんとうにきれいな花です。立体的で繊細な花弁と模様は、なぜか私はちりめんを連想します。
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なぜこんな美しい花があまり注目されないのか不思議なのですが、もしかしたら名前が原因かもしれません。シャガは古い時代に中国から渡来したとされる植物ですが、それにしてもなんだか風情も気品もあまり感じられない名前です。調べてみると、同じアヤメ科のヒオウギの漢名である「射干」に由来するそうですが、そもそもシャガとヒオウギは似ても似つかないまったくの別種です。もうちょっと花の美しさを想起させるような名前がつけられなかったのかなと、残念な気がします。
(生物担当学芸員 秋山)

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とても大切な研修講座

およそ1か月後の5月21日(月)に、珍しい天体ショーが見られることは、すでにテレビ放送や新聞記事などでご存じの方は多いのではないでしょうか?
太陽、月、地球の順に一直線上に3天体が並ぶことで、月によって隠される太陽がリング状に見える“金環日食”が起こります。
日食の仕組み
平日の朝、ちょうど通勤、通学の時間帯に起こるため、途上での事故に合わないことも含めて安全には十分に気をつけなければいけません。自宅で観察する場合も、ぜひ安全な観察方法で楽しみたいところです。
市立小学校では安全に日食を観察するために、登校時間を1時間繰り上げ(または1時間繰り下げ)ることで各校で調整が図られているところです。
そして本日は博物館を会場にして、市立小学校の理科担当の先生を対象に安全な観察方法についての研修講座が開かれました。
受付 受付で“さがぽん”がお出迎え
今回の研修講座はJAXAからの呼びかけで実現したこともあり、宇宙科学研究所の阪本教授、宇宙教育センターの宇津巻さんほかそうそうたる講師陣の話しに80人ほどの先生方が真剣に目と耳を傾けていました。
工作実習
銀河連邦共和国建国25周年を記念して作成される日食観察用のシートが小学校全児童+教員分の38,900枚配布される予定となっており、その工作のポイント説明の後、実習をしました。
工作実習2
2時間半の研修講座を終えた先生方、児童への安全指導はこれからが大変になることでしょうが、ぜひともガンバってください。博物館も何らかの形でお手伝いできればと思います。
着々と準備を整えて、世紀の天体ショーを迎えたいですね。あ、、、そう言えば、5月20日に開催する博物館事業「金環日食直前ガイド」は4月20日(必着)で応募を締め切りましたが、500人ほどの方々からお申し込みをいただきました。みなさんの関心の表れですね。
(天文担当 有本)

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シロスジショウジョウグモ

シロスジショウジョウ1
シロスジショウジョウ2
シロスジショウジョウ3
シロスジショウジョウ4
写真は、シロスジショウジョウグモ(オス幼体)が網を張っているところです。
鮮やかな紅色の体に、黒い斑点が2つというなかなかオシャレなクモです。
ショウジョウ(猩々)というのは、空想上の生き物で、人に似ていて、人語を解し、お酒が好きで赤い顔をしているとの事。この体色から猩々が連想され、名前がついたのでしょう。しかし良く見ると目の周りは黒っぽくなっていて、ちょっとユーモラスな雰囲気もあります。
初めてみた人は、この派手な色彩にびっくりするようですが、ちょっと林があるところなら、意外に身近に見られます。どうぞ、憶えておいてください。
クモというと、茶色や黒のイメージが強いと思いますが、中にはこんな赤い色や、緑色のきれいなクモもいます。これから少しずつ紹介できればと思います。
ところで、シロスジショウジョウグモには「赤褐色」「黒色」「黒色に白いスジ」などいろいろ色彩変異があります。そういうのが先に見つかっていたら、どんな名前がつけられていたのでしょうか。(学芸班 木村)

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あいにくの天気で…

今日、4月22日は上野原と相模原市の境界あたりへ、相模原地質研究会のメンバーと調査に行く予定だったのですが、昼頃から雨ということで中止にしました。
その代わりに博物館で資料整理をしました。
先日、剥ぎ取り、洗浄した地層の標本を完成させました。
ラベルを記入し、裏面に貼り付けます。
ラベル記入
裏面に木工用ボンドを薄めて塗り、補強します。乾けば標本の完成です。
剥ぎ取り補強
あと、先日採集した岩石の洗浄作業も行いました。
岩石洗浄
(地質担当学芸員 河尻)

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地質調査日誌4/20 相模原市緑区名倉

4月20日金曜日。曇りのち雨。
今回は、相模原市緑区名倉へ出かけました。
石老山礫岩、上野原層、名倉玄武岩を調査しました。
小さな沢を遡上していたら、ちょっとした堰止め湖が…
堰止湖
仕方がないので、藪をかき分けながら迂回し、上流側へたどり着きました。
藪漕ぎ
石老山礫岩は硬いので、両岸が切り立っています。
石老山礫岩の谷
上野原層は半固結でやわらかいので、谷が開けた感じです。
上野原層の谷
上野原層の粘土でダンゴを作ってみました。
上野原層泥団子
名倉玄武岩も硬く、切り立っています。さらに、小さな段(滝)もいくつか見られます。
小さいながらも3段の滝。でも、これくらいは簡単に上ることができます。
名倉玄武岩の滝
14:30くらいに雨が降り出し、切りも良かったので、調査を終了しました。
帰りは、上りやすいところを見つけて、谷から抜け出しました。
(地質担当学芸員 河尻)

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カザグルマ

博物館には、相模原市由来のいくつかの山野草が植えられています。どれも、いわゆる絶滅危惧植物と呼ばれるもので、野生での絶滅危険性の分散という意味があります。
そのひとつ、カザグルマ(山野草と言っても、カザグルマはつる性木本ですが)。
園芸植物として絶大な人気を誇るクレマチスの原種として知られています。
県内で現在知られている自生地4カ所のうち、3カ所が相模原市内にあります。
博物館に植えられているのは、このうちの1カ所から挿し木で増やしたものです。
毎年ゴールデンウィーク頃に開花します。今年も順調に花芽がのびてきました。
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10日前のつぼみはまだ、毛むくじゃらで葉っぱものびかけ。
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今日撮影したものは、もうだいぶつぼみがふくらんできています。
今年は少し開花が遅れそうです。おそらく、ゴールデンウィーク後半に開花するのではないでしょうか。
花が咲いたら、またこのブログでご紹介します。
(生物担当学芸員 秋山)

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地質調査日誌4/18 鳩ノ巣渓谷

4月18日水曜日。晴れのち曇り。
多摩川の上流、奥多摩町にある鳩ノ巣渓谷へ相模原地質研究会のメンバーと一緒に調査に出かけました。今回は地質学講座の下見ですが、講座の見学地点以外も調査しました。
博物館の周辺では桜は散ってしまいましたが、鳩ノ巣渓谷ではまだ満開!
鳩ノ巣駅
木々の緑も若々しい、春の鳩ノ巣渓谷です。
鳩ノ巣渓谷
遊歩道からそれて、川沿いの露頭を調査。約2億年前の海底で形成されたチャートや砂岩、頁岩を観察しました。
鳩ノ巣渓谷調査
褶曲したチャート。
褶曲チャート
ほぼ垂直に立った砂岩頁岩互層。
砂岩頁岩互層
午前中は日差しも暖かく、良い天気でしたが、午後からは雲も厚くなり、今にも降り出しそうに…
でも、何とか持ちこたえ、無事、降られずに調査を終了しました。
(地質担当学芸員 河尻)

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さがぽん増殖中

今日、市民学芸員の方が、こんなものを持ってきてくださいました。
さがぽんぜんぶ
なんと、さがぽんのぬいぐるみです!
市民学芸員の黄色いジャンパーまで着てます!
もちろん、手作り。
なかなか顔が似なくて、何度も作り直したそうです。
さがぽんぶらさげ
顔だけのものは、こんな風にして首からさげるタイプ。
イベントの時に、スタッフの目印に使えるのでは、というアイデア。
たくさん作っても良いですよ、と涙が出そうなお言葉をいただきました。
ますます人気者になりそうなさがぽん。
もしかして、本当に博物館の顔になってくれるかも知れないなあ、と期待しています。
皆さんも、ぜひ応援してくださいね!(学芸班 木村)
さがぽん窓辺
希望に燃える仲良し3人組。(実は分身の術)

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お姫様

春植物の追っかけシリーズ、・・・第何弾なのか、書いている方も忘れてしまいました。
今日撮影したのは、春植物のお姫様、ワダソウです。
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誰がお姫様と言い出したのか・・・それは私です。花期が短く、葯が赤く目立つ花の見頃もあっという間に終わってしまいます。弱々しくて、実際、環境がちょっと変わると真っ先になくなります。
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こうして花が開ききると、葯が取れてチャームポイントが無くなって平凡な印象に・・・。
この場所も、開花しているのは10株程度でした。地元の方の下草管理や監視のおかげでどうにか残っています。
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さて、博物館となりの留保地はいま、フデリンドウが満開。見頃を迎えています。
(生物担当学芸員 秋山)

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クサグモ現る

クサグモ幼体上から
写真はクサグモという名前のクモの子どもです。
ご覧のように、植込み等にシート状の網(「棚網」と呼ばれています)を張っているので、網を見たことがある方は多いのではないでしょうか。
よく似た種にコクサグモというのがいますが、そちらは、もう一月ほど遅れて出現します。
このクサグモ、今は体長5mm程度で赤い色をしていますが、夏には15mm程度の茶色っぽい姿になり、成熟し、卵を産みます。
卵が入った卵のうは特徴的な多面体の形をしており、網(住居」)の奥の方につり下げられます。
子グモは卵のうの中でふ化し、越冬します。暖かくなるとすぐに網を張っているのが見られるのは、そのためです。
しかし、植込みという環境は結構過酷です。秋にはかなり大胆な刈込があり、多くの卵のうが処分されているはずだからです。
毎年ハラハラしているのですが、それでもちゃんと春には姿を現すのですから、生き物というのはたくましいというか、不思議なものです。(学芸班 木村)
クサグモ網
雨上がりの棚網は、水滴が光ってきれいです。

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