ツノトンボという昆虫がいます。
トンボのなかまではなく、「アミメカゲロウ目」というグループに属する昆虫で、本州には三種が分布しています。
そのうちの一種、キバネツノトンボは、環境の良い草地環境に生息する種で、神奈川県では絶滅危惧種に選定されています。
この時期にのみ成虫が見られる昆虫であるため、一週間ほど前に、市内に残存している生息地に探しに行きました。
探しながら歩くと…いました!

キバネツノトンボ
黄色と黒の美しい模様の翅をしています。
撮影に夢中になって近づきすぎてしまい、この後すぐにどこかに飛んで行ってしまいました。
本種の生息地では、ほかの昆虫もたくさん観察できました。
こちらはイチモンジセセリというチョウ。

イチモンジセセリ
そして、足元に目を向けると、カタモンコガネというコガネムシの一種がじっとしていました。

カタモンコガネ
キバネツノトンボについては、この日はまだ成虫の出現期の序盤だったようで、数頭が見られる程度でした。
時間が取れれば、成虫の数がピークの時期と思われる今週にもう一度調査に行きたいと思います。
(動物担当学芸員)