「ミニ下水道ワールド~こんじゃくものがたり編~」開催中!

現在、相模原市立博物館のエントランスで

下水道×博物館共催「ミニ下水道ワールド~こんじゃくものがたり編~」を開催中です。

会期は5月8日(日)までです。

上段が現在の下水道処理、下段が下水道ができる前について紹介しています。

今回の展示では、現在の下水道処理だけでなく下水道ができる前のことについても紹介しています。

それぞれの時代の汚水の処理の方法を比べてみると、その時に私たちが送っていた暮らしに合わせた仕組みであることが見えてきます。

詳細は、ぜひご来館いただき、直接ご確認いただければと思います。

また、この展示の隣にはバンダイナムコグループ「ガンダムマンホールプロジェクト」を通じて寄贈を受けた「RX-78-2ガンダムと小惑星探査機はやぶさ」「MS-06ザクⅡと小型月着陸実証機SLIM」デザインのマンホール蓋も展示しています。

時間によっては光ってしまうので、写真を撮影される方はご注意ください。

このガンダムマンホール蓋は、6月に博物館向かいにあるJAXA宇宙科学研究所前と博物館の最寄り駅であるJR淵野辺駅北口にそれぞれ設置される予定です。

こちらの会期も5月8日(日)までです。

博物館へお越しの際はぜひご覧ください。

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「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」 (No100 二年間にわたり、ありがとうございました)

二年前の令和2年(2020)4月から開始した本ブログも、今回で100回を迎えました。その間、さまざまなテーマや内容のもと、博物館が撮影してきた写真を掲載してきましたが、とりあえず「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」シリーズは今回で終了します。長い間お読みいただき、まことにありがとうございました。

今回は、保管する写真の中で、改めて博物館の建設準備が本格的に始まった当初の昭和57年(1982)に撮影した、今から40年前の写真を中心に紹介します。

最初の写真は、ブログNo.7でも取り上げた1月6日の中央区・田名八幡宮での的祭(まとまち)で、保管する写真のうちでもっとも古いものです。子どもが的に向けて矢を射て、見事に的の中心に当たっています。また、的祭では終了後に上溝番田(ばんだ)の神代神楽(じんだいかぐら)が行われ、賑やかな祭りの様子が写されています。                                

 

市内では多くの稲荷社がまつられ、2月の初午(はつうま)を中心に祭りが行われています。次の写真は、中央区上溝の稲荷講(いなりこう)の幟(のぼり)です(2月10日撮影)。そして、せっかくですので翌年の58年2月にも再び訪れ、竿(さお)に飾った幟も撮影させていただきました。                                

 

祭りや行事のほかに、いろいろな農作業も記録しており、次の写真は南区下溝の麦蒔きの様子で、上の写真では麦を蒔くために畑をうなっています。また、かつては麦の種を肥料の堆肥(たいひ)に混ぜて蒔くことも多く、下の写真は堆肥をツミオケといわれる桶に入れて蒔く準備をしているところです(11月18日撮影)。                                   

 

最後に取り上げる写真は、特に昭和57年撮影のものではありませんが、上が令和3年(2021)7月に撮影した博物館の正面です。そして、下の写真は博物館の要覧に掲載された、開館した平成7年(1995)頃の様子で、明らかに正面の緑が少ないことが分かります。25年以上の月日による移り変わりの様子が示されており、こうした点からも写真は重要な資料と言えます。                                 

 

これからも博物館では、すでに保管している写真を活用しつつ、新たにさまざまな写真を撮影して、地域の変化を見据えながら記録を行っていきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

※本ブログとともに、博物館のHPでは「民俗の窓」として、平成22年(2010)度~28年(2016)度の、主に市内各地の祭礼行事等について紹介しています。トップページ右上の「リンク」→「博物館の窓」→「民俗の窓」からご覧いただけます。

 

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ギンラン開花

ここ数年、博物館の前庭の一角ではギンランが咲くようになりました。植えたものではないのですが、それ以前には見られませんでした。おそらく、数年前まで続いたキアシドクガによるミズキの食害で、春に林内が明るくなり、もともとあって眠っていた株が目を覚ましたのではないかと考えています。

ギンラン

今年はさらに開花株数が増えたように思います。

たくさん咲きました!

高さは10~15センチメートル、大きくても20センチメートルほどの小さな植物ですが、凛とした美しさのある野生ランです。

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生きものミニサロン「フデリンドウとビロードツリアブを探そう」を実施しました!

4月23日、今年度最初の生きものミニサロンを実施しました。今回のテーマは「フデリンドウとビロードツリアブを探そう」ということで、前回(3月19日)マークしたフデリンドウのつぼみの株が開花しているかを確認して、そこへ集まる虫のビロードツリアブを探す内容です。
ただし、この時期の野外はどこを見ても観察したいものであふれています。まずは、ドングリの木である、コナラの花を観察しました。最初に、落ちている去年のドングリを見つけて、その真上にある木の枝を確認します。そこには・・

コナラの雄花

ヒモのように垂れ下がっているものが・・。これは花ですが、ドングリがなるのはここではありません。そこで、枝を少し取って、ドングリの元を探します。

ルーペでじっくり観察

ヒモのようなものは雄花(おばな)で、探しているのは雌花(めばな)ですが、ルーペで見てもなかなか見つかりません。そのうち、ドングリの付いていた場所を想像しながら探すと・・ありました!

コナラの雌花

花にもドングリにも見えませんが・・、ちょっと丸いところがかろうじてドングリっぽいでしょうか。
ドングリを探していたら、いつもお手伝いに入ってくれている小学生のヨシ君が、近くの地面で面白いものを見つけてくれました。

働きアリと比べると格段に大きくてハネを持つ女王アリ

女王アリが出入りするアリの巣です。これから女王アリは飛んでいき、旅先でオスと交尾をして大家族を作ります。同じ種類とは思えないくらい立派な大きさの女王アリに、みなさん驚いていました。
さて、そんな想定外の観察を楽しんだあと、フデリンドウを見に行きました。

フデリンドウ

しっかり咲いていましたが、残念ながらビロードツリアブは見つかりませでした。いつも飛んでいるのに(下見の時にはいましたが・・)、たまたまこの時間帯はいなかったようです。
そこで、近くに咲いているイヌザクラの花を望遠鏡で見て、サクラの仲間とは思えない花の様子を観察したり、

望遠鏡でイヌザクラを観察

あちこちで日向ぼっこをしているカナヘビをつかまえたりして、

日向ぼっこ中のカナヘビ

今年度最初の生きものミニサロンを、楽しく終了しました!

かんでる!

次回は5月21日(土)に実施します!

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エナガだんご

4月21日、市内の相模川へ行きました。毎年エナガが繁殖している場所なので、今年もちょっと期待していたのですが・・・いました!

エナガだんご!

エナガの巣立ちビナです。エナガは1回の繁殖で10羽前後のヒナを育てます。そして、巣立った直後のヒナはいつも一緒にいて、しかも、なぜかピッタリくっつきあって親の給餌(きゅうじ)を待つことが多いのです。ふつう、野鳥は巣立って以降は個体同士が一定の距離を保ち、くっつき合うことはほとんどありません。しかし、エナガやメジロはこうしてよくくっつき合います。

親から給餌を受けるエナガのヒナ

エナガの巣立ちビナがこうしてくっつき合っている様子を、バードウォッチャーは「エナガだんご」などと呼んでいます。
8羽のヒナが、最初のうちはそれぞれ3羽、3羽、2羽と3つのだんご作っていたのですが、そのうち合わさって7羽がくっつきました(1羽は少し離れた枝で休んでいました)。

押しくらまんじゅうをしながらくっつき合います

しばらくこの状態でずっとくっついていて、中には眠っているヒナもいます。姉妹兄弟でくっつきあって安心しているのかもしれません。

1羽だけ向きが逆ですが、落ち着きました!

また、少し離れた場所では、別の家族の成鳥2羽が交尾をしていました。

交尾をするエナガ

おそらく、タイミングから考えると1回目の巣が外敵に襲われるなどして途中で失敗し、2回目のチャレンジなのでしょう。次は無事に巣立つようにと祈りながらシャッターを押しました。

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エビネが咲きました

博物館の中庭や前庭には、エビネが植えられています。平成7年の開館当初に、市内の雑木林を模した樹種を植栽し、さらに当時の植物担当の学芸員が、市内に自生する株から殖やして植えたものです。今年は例年より少し早めに咲きだしました。

エビネ

エビネは野生の株の中でも花色や花弁の形にいくつもの変異が知られています。この株は花弁全体が細身でピンク色です。

ピンク色が美しいエビネの花

別の場所で咲きだした株は、花弁がほぼ白色です。

白いタイプのエビネの花

日当りなどの関係で、まだこれからつぼみが伸びてくる株もあり、ゴールデンウィークまで花が楽しめそうです。

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春のうつむき花

春の花は、フデリンドウやタンポポのようにまっすぐ上を向いて咲く花が目立ちます。でも、森の中を歩くと、うつむいて咲く花にもよく出会います。博物館のお隣の樹林地では、シロバナハンショウヅルが咲きだしました。

シロバナハンショウヅル

園芸植物のクレマチスに近い仲間で、つる性の樹木です。新緑の木陰でひっそりと咲く姿はあまりにも美しく、この花を見つけるとしばらくの間、見とれてしまいます。
こちらはアケビの花です。やはりつる性の樹木で、渋めの紫色の花が釣り下がるように咲きます。

アケビ

さらに渋いのは、ヒメコウゾです。クワの仲間で花弁はありませんが、おしべの葯(やく)が目立ちます。

ヒメコウゾ

人間はうつむいて咲く姿につい物語を想像してしまいますが、下向きに咲くのは、目立ちたくないからとか、奥ゆかしいからといった理由ではありません。おそらく、花粉を媒介する昆虫との関係など、それぞれの戦略に沿った姿なのでしょう。

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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」関連巡回ミニ展示が吉野宿ふじやで始まりました。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の関連ミニ展示「鎌倉時代初めの相模原の武士団 横山党」が令和4年4月16日(土)から吉野宿ふじやで開催中です。

吉野宿ふじやに入るとこちらのご案内がお出迎え。

この巡回ミニ展示では、相模原の鎌倉時代初期の武士団「横山党」や、13人の御家人の1人で相模原市内に伝承がある和田義盛(わだよしもり)のほか、地域にある伝承などを紹介しています。

この展示は相模原市立博物館で今年1月~3月に開催しており、本ブログでもご紹介しています。
そして今回は装いを新たに、吉野宿ふじやからも程近い上野原市にある横山党の古郡(ふるごおり)氏の伝承地「諏訪神社(旧古郡神社)」も加えた内容となっております。

諏訪神社(旧古郡神社)

吉野宿ふじやから車で約10分程度の場所にありますので、お車でお越しの方は展示をご覧になった後、ドライブがてらに行かれてみてはいかがでしょうか。

絶賛展示設営中。

吉野宿ふじやでのミニ展示は6月12日(日)までですが、尾崎咢堂記念館でも6月18日(土)から8月28日(日)まで同じ内容の巡回展示を行う予定です。
これまでの展示をお見逃しの方やお近くにお住まいの方をはじめ、たくさんのご来場を心よりお待ちしています。

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ソメイヨシノの次は・・ウワミズザクラとイヌザクラ

相模原市内では、ソメイヨシノの花期はすっかり終わり、まぶしい新緑に包まれています。でも、そんなタイミングで咲くサクラもあります。ウワミズザクラとイヌザクラです。

ウワミズザクラ

イヌザクラ

一見、サクラには見えないかもしれませんが、れっきとしたサクラの仲間で、分類上もソメイヨシノなどとかなり近い種類です。それにしてもこの2種類、よく似ていますね。
小さな白い花がブラシのようについているのが特徴的ですが、そのブラシの柄にあたる部分に数枚の葉がつくのがウワミズザクラで、つかないのがイヌザクラです。しかし、この見分け方は花が木の上の方についていると、遠くてよくわかりません。そこで、葉を見てみましょう。
ウワミズザクラの葉は、いわゆる「サクラの葉だな」と思える形で、鋸歯(きょし:葉の縁のギザギザ)がはっきり見えています。

ウワミズザクラの葉

ウワミズザクラの鋸歯

一方、イヌザクラは葉の形が特徴的で、半分より先の方の幅が広くなります。鋸歯は内側に巻き込むような形で、あまり目立ちません。

イヌザクラの葉

イヌザクラの鋸歯

博物館のお隣の樹林地では、この2種類が向い合わせに咲く場所もあり、上の写真もそこで撮影したものです。新緑に紛れて目立たないことが多いのですが、雑木林などを歩いていると、意外と身近なところにある木です。緑地で白いブラシのような花が咲いていないか、ぜひ探して見てください。

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満開!フデリンドウ

2週間ほど前に、フデリンドウがやっと1株、開花したとこのブログでお知らせしました。ちょうど今、満開です。

フデリンドウ

ただ、この2日ほど雨が続いたため、開いた花は見られませんでした。フデリンドウは晴れていないと開花しないためです。
4月16日はお昼前に晴天となったため、一斉に開花すると、待ちかねていたようにビロードツリアブが吸蜜に訪れていました。

吸蜜に訪れたビロードツリアブ

長い口吻を花の奥に差し入れて吸蜜しますが、モコモコの体のビロードツリアブはギリギリ届いているくらい、花の奥に蜜があるようです。

こうして花の奥に頭を突っ込んでいるうちに、頭が花粉だらけになります

そして、午後3時半を回って日が傾くと、フデリンドウはあっという間に閉店です。

日が傾いて花を閉じたフデリンドウ

フデリンドウはこのように、お天気によって花を開いたり閉じたりできます。もうしばらく、晴れた日には満開のフデリンドウを楽しめそうです。

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