1月12日と13日はメンテナンス休館です

1月12日と13日は、館内の様々な維持管理作業を行うためのメンテナンス休館となります。
12日は駐車場にたくさんの車両が入り、植栽木の剪定が行われています。

駐車場のシラカシも、さっぱりした姿になってお客様をお迎えします

また、ナラ枯れによって枯死した、駐輪場のコナラの伐採も行っています。上から枝を落としていき、最後に根もとから切り倒します。

伐採が進められる駐輪場のコナラ

ナラ枯れ病になったコナラがすべて枯死するわけではないのですが、駐輪場や駐車場の場合は枝が落ちてもいけないため、伐採することになりました。この後、薬剤処理をする関係で駐輪場が使用できなくなるため、一時的に別の場所に臨時駐輪場を設けます。ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
また館内では、ミニ展示の入れ替えなども行っています。

休館中ですが、学芸員は館内で様々な作業をしています

博物館は1月14日から通常開館となります。また、特別展示室内も展示の入れ替え中で、1月29日からは考古企画展「古代相模原台地の開発」を開催します。お楽しみに!

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「ぞっこん!相模原」に #尾崎咢堂記念館 が登場しています!

みなさん、「ぞっこん!相模原」をご存じでしょうか?

J:COMで放送されている相模原市の広報番組で、毎月様々な特集で相模原の魅力を紹介しているものです。レアな情報や最新情報も満載です!

今年の4月放送分では相模原市立博物館を特集していただきましたが、現在放送中の1月分では、博物館所管施設の「尾崎咢堂記念館」がフィーチャリングされています!

といっても、はて、「おざき・・・ナントカ堂って、何!?」って思われる方もいらっしゃいますよね。

この人です↓

東京市長時代の尾崎行雄

もしかしたら「尾崎行雄(オザキ ユキオ)」の方が、「なんかこの名前、見たことがあるような」って思ってもらえるかも?咢堂(がくどう)というのは、この尾崎行雄の号(ごう・本名以外に自分でつける名前です)なのです。

実は、この「尾崎行雄」は、現在の相模原市緑区又野出身です。

ではこの人は、どんなことをしたのか・・・?という詳しい情報は動画を見ていただくとして、動画には出てこない情報としては、とある政治家の名づけの由来になっているということでしょうか。尾崎行雄の「ユキオ」の音をとって名付けられたため、その由来を知った幼少のころから、その人は政治家を目指していたのだとか。

また、「相模原ふるさといろはかるた」にも取り上げられています。ブログ記事はこちら

さて、この番組、J:COMに加入していないから見られない、テレビがないから見られない・・・ということはありません。

1月中旬からは市の公式YouTubeチャンネル「相模原チャンネル」でも公開されるほか、博物館のエントランスでも上映予定です。ぜひチェックしてみてください。

そして、ぜひとも尾崎咢堂記念館にも足をお運びくださいね!

尾崎咢堂記念館

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「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No86 どんど焼き・団子焼き①)

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

これまで本ブログでは、正月の準備から正月行事について記してきました。それらは各家ごとに行われるものですが、年が明けて地域全体での代表的な行事に「どんど焼き」があります。

各家の正月飾りを集めて燃やし、その火で団子を焼いて食べるこの行事は、以前は曜日に関係なく、成人の日(15日)の前日の14日に行われることが多く、現在では成人の日が第2月曜日になるなどにより日取りが地区によって異なっています。また、「団子焼き」とも呼ばれる一方で、今では「どんど焼き」が一般的になっています。

博物館でも、毎年、各地区のどんど焼きを撮影しており、多くの写真を保管しています。今回は、20世紀に撮影した比較的古い時期のものを取り上げます。

最初の写真は、ブログNo.43でも紹介した南区当麻・宿(上宿)地区で、お飾りを燃やして団子を焼いています(昭和62年[1987]1月14日撮影)。この写真では、奥に藁製の屋根が写っており、これはどんど焼きの際に、地区でまつる道祖神(どうそじん)の石仏を覆うように作るもので、どんど焼きは道祖神の祭りと言われています。                  

 

次の写真は、その翌年(昭和63年[1988]1月14日)に正面から写したところで、中の石仏がよく見えています。                  

 

そして、上宿の隣りの地区である中宿・下宿では、同じ日(昭和62年[1987]1月14日)に各家から団子を焼くために多くの人々が集まって団子焼きが行われます。                   

 

次の2枚の写真は中央区田名・望地(もうち)地区で、博物館の行事でフィールドワークの講座を行っていた際に偶然に行き当たり、撮影させていただきました。グランドになる広場で行うために地面にトタンを敷き、その上に積んだお飾りに点火するところと、団子を手にして、今や遅しと団子が焼ける火加減になるのを待っている子どもたちです(平成12年[2000]1月16日)。                  

 

燃やすために集めたお飾りは、地区によって高く積み上げることも見られます。最初の写真は緑区佐野川で、円錐型(えんすいがた)にしていますがお飾りだけでなく、燃やすものを大きくするため木の枝や杉葉なども積まれています(平成元年[1989]1月10日)。                   

 

また、南区大沼では、中心に竹を据えてさらに大きく作っています(平成3年[1991]1月11日)。                   

どんど焼きはこの他にも各地の写真があり、次回も引き続き取り上げます。

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冬の里山でバードウォッチング

1月9日、市内南区の国指定史跡「勝坂(かっさか)遺跡公園」で、「勝坂を学ぼう!冬の里山でバードウォッチング」(相模原市教育委員会文化財保護課主催)を実施しました。

冒頭からジョウビタキやツグミを観察できました!

お天気に恵まれて、穏やかな真冬の勝坂では、たくさんの冬の野鳥と出会うことができました。冒頭、まだ双眼鏡の使い方を説明する前からジョウビタキ(オス)が目の前に登場!

ジョウビタキ(写真は別の日に撮影したもの)

じつはこの日、事前に「この鳥に会えたらラッキー」として、ジョウビタキ(冬鳥の代表!)、ツグミ(同)、モズ(小さな猛禽)、コゲラ(一番小さなキツツキ)、エナガ(一番かわいい!)を資料で紹介していました。これは幸先(さいさき)良いと思っていたら、これらの野鳥が次々と登場してくれました。

ツグミ(写真は別の日に撮影したもの)

特に、エナガは参加者の中の一番近い人で2メートルくらい先の頭の上まで来てくれて、そのかわいらしさを肉眼で堪能できました。

エナガ(写真は別の日に撮影したもの)

コゲラも全員でじっくりと見ることができました。木の幹に並行にとまってつつく様子だけでなく、枝を逆さに進んだり、幹を軽くジャンプしながら下降していく様子など、他の鳥にはできない芸当を目の当たりにできました。

コゲラ(写真は別の日に撮影したもの)

最後に、遺跡公園の管理棟でまとめをしました。今日聴いた野鳥の鳴き声を紙に文字で書いてみて、それをお一人ずつ発表していただきました。

最後に室内でまとめ

すると、同じ声を聴いても、人によって文字での表現や聴こえ方に違いがあることがわかりました。図鑑の記述だけが正しいのではなく、自分なりの感じ方や、図鑑に書かれていることの何倍も、実際の観察にはたくさんの情報があふれていることを実感していただけたことと思います。
2時間ほどで、15種類ほどをほぼ全員で観察できて、充実した観察会になりました。

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「宇宙(そら)に飛び出せ!中央区こどもカレッジ」参加者募集中です!

博物館からの「お年玉情報」です。

相模原市の中央区役所主催事業のため、参加対象は中央区に在住・在学の小学3~6年生のみ、ということになりますので予めご了承ください。また、オンラインイベントとなります。詳しい内容・参加方法などはこちらに記載してあります。プレスリリース資料はこちら

中央区こどもカレッジチラシ画像

国際宇宙ステーションの360度動画体験や、宇宙に関する質問コーナー、宇宙飛行士タイプ適性診断、中央区内の宇宙関連施設(JAXA、博物館)の紹介なんて・・・ワクワクしてしまいますね!

申し込みは1/31まで、web申し込みのみで、参加者多数の場合は抽選とのことです。対象者ではない方は、ぜひ身近な対象者のみなさんにお知らせしてくださいね!

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食物連鎖

1月8日午前、博物館お隣の樹林地に設置してあるセンサーカメラのメンテナンスをしていたら、地面スレスレをタカが飛び去り、少し離れた場所の枝にとまりました。

ハイタカ(オス)

ハイタカです。下面(胸から腹にかけて)の淡い朱色の横斑が美しいオスの個体です。それにしても、ちょっと猛々(たけだけ)しい表情です。それもそのはず、足には獲物をガシッとつかんでいました。あたりを警戒しながら、獲物をちぎって食べています。猛禽類は一般的に警戒心が強いのですが、この個体は撮影者をあまり気にしておらず、おそらく警戒していたのはカラスと思われます。カラスは、タカなどの猛禽類を見つけると、事前に危険を回避するために集団で追い払おうとするからです。
さて、ハイタカが食べているのは、小鳥です。すでに翼などの大きな羽は抜かれているため、すぐには獲物の種類がわかりません。

獲物の足をくわえています

そこで、後から写真で検証してみました。上の写真では足の部分をちぎっているのですが、ハイタカの嘴の大きさと比べると、かなり小さな鳥であることがわかります。さらに、別の写真でよく見ると、わずかに若草色の羽が見えました。これはメジロの特徴です。どうやらハイタカは、メジロを捕らえて食べていたようです。
5分ほどで食べ終わり、嘴を枝でぬぐってきれいにしています。

嘴を枝でぬぐっています

満足したのか、ブルブルッと羽をふくらませて顔つきも落ち着いた表情になりました。

羽をふくらませてブルブルッとしています

すると、音もなくスッとどこかへ飛んでいきました。
博物館周辺でいつもたくさん飛び回っているメジロも、たくさんの危険と隣り合わせで生活していることを改めて感じました。

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雪の朝

1月7日、前日に降った雪が朝まで残り、博物館周辺も美しい雪景色になりました。

博物館お隣の樹林地の雪景色

ミズキの冬芽も雪をまとって冷たそうですが、しっかりとカプセルに包まれているため、春の芽吹きには支障が無さそうです。

雪をまとったミズキの冬芽

博物館の裏手の通路で、雪の上についた足跡を見つけました。タヌキのようです。

職員しか入れない場所につけられた足跡

タヌキとイヌ(中型犬)は足跡の形がとても似ていて、両種が通る場所では見分けがつきません。でも、この場所は職員しか入ることができないため、イヌは通りません。従って、タヌキの足跡ということになります。夜はこんな場所を堂々と通っているのかと思うと、ちょっと楽しいですね。
日が高くなるにつれて木々の枝の雪はどんどんとけて落ちていきましたが、地面の雪はまだまだ残っています。そんな午前中、ご近所にある大野村いつきの保育園のみなさんが、いつものようにお散歩に来てくれました。そして、「ゆきだるまを作ったから見て欲しい」ということで呼ばれると・・

カイコの雪だるま!

「おかいこさまの雪だるま!」
なんてかわいい発想でしょうか。真っ白なカイコと雪はたしかにぴったりです。繭の雪だるま?を作ってくれた子もいました。せっかくなので、入口の日の当たりにくい場所に飾ってもらいました。

今日はカイコの雪だるまがお出迎えです

真冬の風物である雪と、思いがけず季節外れのカイコに出会う朝となりました。

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博物館からのお年玉・博物館にお年玉

新しい年が始まり数日が経ちました。仕事など日常が戻っている人もいらっしゃると思いますが、博物館では1月10日まではプラネタリウムで「冬休み特別上映」中です!

クリックで拡大します!


現在開催中の「学習資料展」や十二支ミニ展示についても1月10日までとなっておりますので、この週末、どうぞお見逃しなく。

また、昨年「オリンピック展」を開催したご縁で、エントランスでは引き続き、オリパラグッズを配布しています。博物館からのお年玉としてどうぞお持ち帰りください。

うちわって「なんぼあってもいいですからね~」

お年玉といえば・・・事前のご案内ができなかったのですが、元旦に放送されたFMHOT839「それゆけ!月光団」にて、博物館の新年のご挨拶を放送していただきました。ご来館のみなさまへの感謝とともに、年末にブログに掲載した「研究機関等公開講座JAXAコース」など、様々な企画を進めていますという情報もお話ししました。魅力的な事業が盛りだくさんですので、それらの情報のほうがお年玉かもしれませんね。詳しい内容をお伝えできるようになる日が私たちも待ち遠しいです。

定員にゆとりがある場合は、1/9からは市外の方もお申込みいただけます!

そして博物館へのお年玉?として、1月末にとある備品をいただくことになりました。来館者のみなさまにご活用いただけるものです。届きましたらまたブログなどで紹介したいと思います。こちらもどうぞお楽しみに!

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令和3年度津久井城市民協働調査 発掘調査ニュース②

津久井城市民協働調査として、津久井城跡南部の城坂曲輪群(しろさかくるわぐん)6号曲輪の発掘調査が11月8日から12月1日まで実施されました。

前回紹介した3つの調査区について、何が見つかったのか概要を説明します。

まずは調査区の位置についておさらいです。6号曲輪の位置はこれまで調査をしていた5号曲輪の北東にあり、①~③の調査区を設定しました。

5号曲輪から。赤矢印の位置に調査区があります。

6号曲輪の位置と①~③調査区のおおよその位置

①の調査区では、溝が見つかりました。溝の幅は20~40cmほど、深さは一番深いところで15cmでした。北から南に走り、調査区外へ延びています。

溝(白破線)・深堀箇所(赤線)の様子(南から)

北から見た様子

溝に埋まった土は江戸時代以降のものですが、具体的な時期や用途はよく分かりません。この調査区では一部を深く掘り下げ、土層の堆積状況を確認しました(上の写真の赤枠)。掘り下げていくと縄文時代の打製石斧が出土しました。これは土掘具として使われたと考えられています。そのほかにも縄文土器の破片が数点出土しています。

打製石斧が見つかりました

土層の堆積状況は津久井城が築かれた中世相当の土層がなく、表土の直下に縄文時代の土が認められ、土器や石器が出土しました。出土量はわずかですが、縄文時代の人々の活動が津久井城ができるよりも前にあったことが分かり、貴重な成果が得られました。

②の調査区では石がまとまって見つかりました。

石がまとまっています。

石は10~20cmの大きさで10数点確認できました。石の形は角張ったものが多く見られます。石の周辺を精査していくと、これらの石は上端幅が約3mある溝の中に埋まったものであることが分かりました。(溝の幅:下の写真の白破線)。

溝の様子(南西から)

石を残しつつ、溝の形状やどのような遺物が含まれているのか明らかにするため部分的に掘り下げを行い、下層の状況を確認しました(上の写真の青枠)。また、この部分的に掘り下げた部分から、かわらけの破片が1点見つかりました。

調査の結果、1707(宝永4)年の富士山の噴火により降灰した宝永火山灰がこの溝の埋まり切るころに堆積しており、この噴火よりも前に築かれた溝であることが分かりました。しかし、この溝の詳しい時期や用途を明らかにすることができませんでした。今後、津久井城跡で確認された溝の事例と照らし合わせて考えるなど、検討を重ねていく必要があります。

③の調査区では、硬化面が確認されました。

硬化面の様子

硬化面とは土が字のとおり硬くなっている部分を指します。調査区の南側で見つかり、人為的に締め固められたものの可能性があります。ここからは時期が分かる遺物がみつかっておらず、いつのころの遺構か不明です。調査を進めると②の調査区でみつかった石の集中を含む溝の続きであることが明らかになりました。

現段階の6号曲輪の調査状況から、5号曲輪と同時期に比定される遺構は確認できていません。今年の発掘調査の掘り下げる作業はここまでで、これから先は図面や写真撮影等の記録作業にかかります。

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本年もよろしくお願いします!

令和4(2022)年1月4日、相模原市立博物館は年末年始休館から明けて今日から開館となりました。プラネタリウムの冬休み特別上映学習資料展など、1月10日(祝)まで冬休みシフトでみなさまをお待ちしております。

ヨツスジトラカミキリ(春から夏に雑木林でよく見られるカミキリムシです)

今年もたくさんのイベントや展示を企画しています。市民のみなさまと共に楽しく学び、発見に満ちた博物館となるよう職員一同はりきっております。よろしくお願いします!

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