今度の金土(3/25・26)はJAXA相模原キャンパス特別公開!博物館では「宇宙学校・さがみはら」開催!

以前は7月末の金曜土曜の二日間に開催されることが多かったJAXA相模原キャンパス特別公開ですが、昨今の社会情勢に対応し、今年度も昨年度に引き続き、オンライン開催することとなりました。

広報さがみはら3/1号


すでにホームページやTwitterでオンラインのプログラムは公開されています。詳しくはこちら

また、見どころを解説したラジオ番組の音源も公開されました!当日がますます楽しみですね!

そのなかで、唯一のリアルイベント(かつ、オンライン配信なしのイベント)として、博物館を会場に開催されるのが「宇宙学校・さがみはら」です。

「はやぶさ2 の先にあるもの」と題し、3人の講師の先生をお招きして実施します。
直接質問できる貴重な機会ですので、ぜひご参加くださいね。

事前申し込み制でしたが、定員にゆとりがあるため、当日先着50名様程度の方は参加いただけます。

昨年12月のリュウグウサンプル公開時の記念講演の動画が配信されました!
予習としても!?ぜひご覧くださいね!動画はこちら。(相模原市公式YouTubeの「相模原チャンネル」にリンクします。)

また、3/25と26の二日間は、博物館エントランスでもオンライン特別公開のYouTube動画をリアルタイム配信します。同じくエントランスにて、JAXA 相模原キャンパス特別公開 生放送企画「そらむすび」の募集コーナーも設置しております。応募されたメッセージのいくつかを3/26 12:05~13:15の番組中に紹介してくれるそうです。たくさんのお便りをお待ちしております!(お便り募集は3/25  17:ooまで。詳しくはこちら

JAXA相模原キャンパス特別公開 生放送企画「そらむすび」募集コーナー

あわせて、博物館内では、JAXA相模原キャンパス特別公開中、期間限定のミニ展示として、「はやぶさ2」ミッションの軌跡がわかる写真パネルや、先日の「リュウグウサンプル公開」のときに研究者の先生からいただいたサインなども展示します。どうぞお見逃しなく!

さらに、3/26はJAXA相模原キャンパスにて、相模原の食材を使った軽食が食べられるキッチンカー(フードトラック)がやってくるほか、生協でもグッズ販売があるそうです。ぜひぜひ当館とあわせ、お楽しみください!

詳しくはこちら

 

 

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「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No96 甲州道中と小仏峠)

前々回の湖、前回の川を受けて、今回のブログでは山と言いたいところですが、民俗分野の活動では、山に登ったりする機会はほとんどありませんでした。

そのため今回は、わずかに峠越えをした経験として、平成19~20年[2007~08]に、市民とともに甲州道中(こうしゅうどうちゅう・旧甲州街道)を山梨県上野原市から東京都八王子市に向けて歩いた際の、「小仏峠(こぼとけとうげ)」越えを中心に紹介します。

なお、山岳のほかに、平地にある林のことも「ヤマ」と呼ぶことは各地で見られ、例えば相模原地域でヤマ仕事というと、雑木林などで落ち葉を掻いたり、燃料の木を伐ったりすることでした。

最初の写真は、山梨県上野原市の「諏訪関(すわせき)」跡です。前回のブログの一枚目で、上野原市の甲州道中から相模原側を望んだ写真を掲載しましたが、ちょうどこのあたりから撮影したものです。相模国と甲斐国との境にあって、関所の役割を果たしていました。                

 

二枚目の写真は緑区吉野の「吉野宿ふじや」(市登録有形文化財)です。甲州道中の宿場であった吉野宿の名残をとどめる建物として一般公開されており、藤野地区を中心とした資料の展示が見られます。                  

 

甲州道中の道筋は、現在の国道沿いのほかに旧道の面影を残すところも多くあります。写真は吉野地区の赤坂で、旧道を示す右側の標柱がないと迷ってしまうかもしれません。                  

 

本陣(ほんじん)は、江戸時代に大名の参勤交代(さんこんこうたい)などの際に休憩や宿泊に使われました。神奈川県内の東海道と甲州道中の宿場のうち、現在、建物が残っているのは緑区小原(おばら)の「小原宿本陣」(県指定重要文化財)だけで、貴重な文化財として一般公開されています。写真は本陣内部の「上段の間」です(この写真は平成21年[2009]撮影)。                  

 

甲州道中の旧道は、現在では通行不能の道もあり、次の写真は小原本陣からのかつての道を表示しています。そして、小仏峠には小原・底沢(そこさわ)集落を経て向かいますが、ブログNo.74「水の伝説」で取り上げた「七ツ淵の照手姫(てるてひめ)」は底沢の伝説です。                 

 

底沢集落を過ぎると、標高は548mの小仏峠までの森の中の山道が続いています。頂上にはいくつかの碑や石仏などがあって少し広くなっていて、周辺の深い山々を望むこともできます。                 

                 

 

最後の写真は、小仏峠を八王子側に下った先の八王子市駒木野の「小仏関所跡」です。小仏峠は甲州道中において山梨県の「笹子峠(ささごとうげ)」に次ぐ難所と言われ、その下に置かれた小仏関所は甲州道中の主要な関所の一つでした。

 

今回の写真は、平成20年[2008]の特別展準備のために企画したフィールドワークのもので、その成果は特別展に反映し、さらに参加した市民の方々にも展示作業や現地見学会の案内など、いろいろな形で関わっていただきました。これまでのブログでも取り上げたように、博物館ではそうした活動に基づくさまざまな写真も保管しています。

 

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「がろあむし」展の準備が大詰めです!

いよいよ今週末の3月26日からスタートする舘野鴻絵本原画展「がろあむし 描かれた相模原の自然」の準備が大詰めとなっています。この日(3月23日)は、作者の舘野鴻(たての ひろし)さんと、お仲間のみなさんが列品作業に集まってくれました。

作業し始めは、真っ白な壁面ばかりが目立ちます

絵画の扱いに慣れた方たちなので、ワイヤーが吊り下げられただけだった展示壁に、次々と原画が設置されていきます。

舘野さん(右端)に高さなどをチェックしてもらいながら設置していきます

壁面への固定が終わると、原画の巨大複製図の設置です。

とても大きい!

こちらは町田市民文学館ことばらんどからお借りしたもので、舘野さんの著作である『しでむし』、『ぎふちょう』、『つちはんみょう』のそれぞれ1ページを拡大したものです。3面に張り付けると圧巻でした。

3面を飾る巨大複製図の前で記念写真!

そして、今回初登場となる『がろあむし』の巨大複製図です。

縦2.5メートル、幅8メートル!

原画展示へ通ずる導入通路を地下空間への入口に見立てた演出です。

地下に入り込んだような雰囲気になります

3月26日のオープンの日は、14時から舘野鴻さんのトークショーもあります。当日受付もありますので、ぜひご来場ください。

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東京2020大会レガシー(遺産)展 始まりました!~表彰台実物で写真もOK‼~

3月19日(土)から東京2020大会レガシー(遺産)展が始まりました。

レガシー(遺産)展示メイン部分

今回は、東京2020大会選手村で使われた津久井産材で製作した「木製ソファー」が当館にも設置されたこと、そして、市オリンピック・パラリンピック推進課から東京2020大会関係資料を受け入れたことを契機に、その受け入れ資料の一部を紹介するため企画したものです。

展示状況(部分)

今回の展示では木製ソファーのほか、選手村で選手やスタッフが移動用に使用した自転車、表彰者にメダルとともに授与されたブーケマスコット(メダル色3対1組)、フィールドキャスト(ボランティア)が着用したユニホームやグッズなどの展示を行っていますが、なんといってもメイン展示は表彰台の実物です。

自転車ロードレース、ハンドボール競技に使われた表彰台の実物(銀メダル用)

この表彰台は、本市がコースの一部となった自転車ロードレースのほか、ハンドボール競技の表彰式でも使用された銀メダル用の表彰台です。東京2020大会の表彰台は史上初めて再生プラスチックで製作されるなど環境にも配慮されています。

環境に配慮して製作された表彰台の説明と橋本聖子会長のサイン入りの証明書(写し)

しかも、今回はこの表彰台の上で写真を撮ることもできます。公式マスコット「ミライトワ」と「ソメイティ」も一緒で、きっとインスタ映えすると思いますので、ぜひご来館いただき写真を投稿していただければと思います。

なお、表彰台は一度にのれる人数が3人までとなっています。また、今後も大切に保管する貴重な資料ですので、台の上で跳んだり、傷つけることないようご注意ください。

来館者に写真を撮らせていただきました。ちょうど人数制限の3人です。

また、市内でオリンピックの事前キャンプを行ったブラジルとカナダチームの応援うちわなどの配布のほか、アンケートにお答えいただくと関連グッズを差し上げております。関連グッズは数量限定ですので、お早めにご来館いただければと思います。

映像展示、フィールドキャストマネキン、ケース展示のとなりで、事前キャンプチーム応援うちわの配布も行っています

アンケートにお答えいただいた方にどちらかを差し上げています(数量限定です)

東京2020大会レガシー(遺産)展は、5/8まで開催予定です。ぜひ、展示をご覧いただき、オリンピック・パラリンピック大会の感動のシーンを思い出してみてはいかがでしょうか。

 

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生きものミニサロン「春の妖精 フデリンドウのつぼみを探そう」を実施しました!

3月19日、毎月恒例の生きものミニサロンを実施しました。今回のテーマは「春の妖精 フデリンドウのつぼみを探そう」です。博物館の駐車場やお隣の樹林地の春を彩るフデリンドウの花は、まだ咲いていません。でも、花の見ごろとなる4月初旬から中旬は、定例のミニサロンはありません。そこで、今回はフデリンドウのつぼみをみんなで探すことにしました。

フデリンドウのつぼみ

というのも、駐車場や、樹林地内の通路脇の日当たりの良い場所にもフデリンドウは咲きます。しかし、そうした場所は人に踏まれやすいので、見つけたつぼみに、木の枝に色をつけた印を差し込むことにしました。

木の枝に色をつけて、つぼみの株の両脇に差し込みます

落ち葉の中に隠れてしまう、高さ2~3センチメートルのつぼみを探すのは大変です。スタッフで下見をしたときにはなかなか見つけられませんでしたが、たくさんの眼で探すと、意外とたくさんあることがわかりました。

またたく間にたくさん見つかりました

樹林地の遊歩道にも、場所によってはつぼみがかたまってありました。

1つあると、周りにいくつも見つかりました

20分ほどで40株以上が見つかり、印をつけることができました。
お礼に、参加者のみなさんにはピンクと薄紫色の2色が並んだフデリンドウの缶バッチをお持ち帰りいただきました。

オリジナルの二色フデリンドウ缶バッチ

すると・・

フデリンドウカラーの服でした!

「私の服と同じ色の組み合わせだ!」
すばらしいフィナーレとなりました。来年度も毎月、生きものミニサロンを実施する予定です。日程は4月に入ってからホームページ上でお知らせしますので、ぜひご参加ください!

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「がろあむし」原画展、準備進んでいます!

3月26日(土)から始まる舘野鴻絵本原画展「がろあむし 描かれた相模原の自然」の準備が本格的に始まりました。

事故のないよう、慎重に進めます

まずは会場となる特別展示室のレイアウト変更です。天井高が5メートルあるので、パーテーション(移動壁)も大きく、展示ケースの移動なども含めてかなりの力仕事です。学芸員総出で行います。
まだ何も資料は入っていませんが、導入部分の一画です。ちょっと暗い・・どんな展示になるのでしょうか。

暗すぎる展示スペースですが、どうなることやら

そして、舘野さん自身が観察用に採集したガロアムシの液浸標本(アルコール漬けの標本)を、展示用に整える作業も行いました。

ガロアムシの液浸標本を展示用に調整中

今回は、昆虫の液浸標本を扱うエキスパートに来ていただき、慎重に作業が進められました。こんな感じで、実物が展示されます。

ガロアムシの液浸標本

オープンまであと1週間、急ピッチで展示作業が進みます。お楽しみに!

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今月の生きものミニサロンは3月19日です!

毎月恒例、第四土曜日に実施することが多い生きものミニサロンですが、今月は第三土曜日の19日となります。第四土曜日が舘野鴻絵本原画展「がろあむし 描かれた相模原の自然」のオープン初日のためです。初日には舘野鴻さんのトークショー(当日受付あり!)もありますので、ぜひ翌週もご来館ください。

さて、生きものミニサロンの今回のテーマは「春の妖精 フデリンドウのつぼみを探そう!」です。

フデリンドウのつぼみ

フデリンドウは、博物館の駐車場やお隣の樹林地などで毎春たくさん咲いて私たちの目を楽しませてくれます。もちろん、まだ咲いていないのですが、だいぶつぼみも大きくなってきました。そこで、駐車場の地面を参加者のみなさんとよく探して、フデリンドウのつぼみの場所に木の枝で印をつけてみたいと思います。そうして、フデリンドウの花盛りとなる4月初旬から中旬に、ご自分で印をつけたフデリンドウの花を楽しんでいただきたいと思います。
博物館では今やっと、いくつかの花が咲き始めています。こちらは、タチツボスミレです。

タチツボスミレ

もともと背の高い植物ではありませんが、咲きはじめは高さ5センチメートルくらい。他の植物がまだ伸びていないので、低い位置でしっかり咲いています。
こちらは駐車場のブロックの隙間に咲いたシロバナタンポポです。

シロバナタンポポ

もう10年以上前から、博物館の敷地内やお隣の樹林地で見られるようになったシロバナタンポポが、早くも花を咲かせました。タンポポの中では背が高くなる種類ですが、やはり咲きはじめで高さ5センチメートルほど。
ショカッサイも咲きだしました。半月ほどすると、フェンス際を薄紫色に染めてくれます。

ショカッサイ(別名オオアラセイトウ)

当日も、こうした咲きはじめの花をみなさんと楽しみたいと思っています。生きものミニサロンは3月19日(土)12時集合(申し込み不要)です。

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勝坂を学ぼう!「縄文ムラの地形を観察しよう」

3月13日に相模原市の文化財保護課の主催事業「勝坂を学ぼう!『縄文ムラの地形を観察しよう』」が開催されました。相模原市南区の勝坂遺跡公園周辺の地形や地層の観察会です。

勝坂遺跡公園周辺は1時間半程度歩くだけで、相模野台地の特徴的な地形や地質を見ることができます。

まず、相模野台地の地形や地質の概要について、30分くらいの講義をしました。

相模原台地は大まかに見ると、標高の高い方から、相模原段丘(上段)、田名原段丘(中段)、陽原(みなはら)段丘(下段)の3つの段からなる河岸段丘です。しかし、勝坂遺跡公園より南には、上段と中段の間に当たる段が、細長く断片的に分布しています。この段は中津原段丘と呼ばれています。

段丘上の平らな面を段丘面と呼び、それぞれの段丘の名前を頭につけて、「中津原面」のような呼び方をします。また、段と段の間の急な崖を段丘崖(だんきゅうがい)と呼びます。

勝坂遺跡公園のある中津原面。この面を田名原面とする研究もあります。

中津原段丘の段丘崖を降りて、鳩川流域の低地に向かいます。今回の観察会の一番の難所?です。土の道で滑りやすく、油断していると転びます。

段丘崖の小道を足元に注意しながら下っていきます。

勝坂遺跡公園の段丘崖の下で、有鹿(あるか)神社の湧き水を観察しました。

陽原面(下段)から鳩川を観察しました。鳩川で見られる礫(れき)は、約2万年前に、かつてこのあたりを流れていた相模川が運んできたもので、鳩川が上流から運んだものではありません。

中津原面に上る坂の途中で、中津原段丘をつくる関東ローム層を観察しました。約2万5千年前の富士山の噴火による溶岩の破片の層や、約3万年前の姶良(あいら)カルデラの噴火による火山灰が含まれる部分もあります。姶良カルデラは今の鹿児島県の桜島あたりにあった火山です。相模原では姶良カルデラからの火山灰は地層としては見ることができず、関東ローム層中に混ざった状態となっています。肉眼で見ることはできませんが、顕微鏡観察で確認することができます。

指を指しているあたりに約2万5千年前の富士山の溶岩の破片の層、写真の下端あたりに、約3万年前の姶良カルデラの火山灰が含まれています。

写真ではわかりにくいですが、中津原面から相模原面へと上る坂道です。人が立っているあたりは中津原面です。段と段の間が崖とならずに、緩やかな坂となる場合もあります。

中津原面上から相模川の対岸(西側)の中津原台地を眺望しました。中津原台地はほとんど中津原段丘だけで構成されています。

最後に、陽原段丘(下段)まで下りて、中津原段丘の段丘崖に見られる段丘礫層を観察しました。崖の手前を流れる小川は、湧き水が集まってできたものです。

小川がつくった谷状の地形の対岸は田名原段丘(中段)です。

縄文時代には勝坂遺跡公園周辺の地形はすでにできあがっていたので、縄文時代の人たちも同じような風景を眺めながら暮らしていたのでしょう。

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シリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介㊼ ㋜水道みち

水道みち 横浜へ44キロ 水の旅(すいどうみち よこはまへ44きろ みずのたび)

長らく続いたシリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介も、いよいよ今回で最後となります。トリを飾るのは「水道みち」です。

市内には中央区田名から南区上鶴間4丁目間までを結ぶ「水道みち」と呼ばれる遊歩道があることをご存じでしょうか?この道は、1982(昭和57)年に相模原市と横浜市が結んだ「横浜水道道の使用に関する協定」に基づき、横浜水道の水道管埋設区間に整備された道です。

水道みち(南区当麻 あざみがや交差点付近)

相模原市内になぜ横浜市の水道があるの?と疑問に思われる方もいるかもしれません。実は、横浜水道と呼ばれるこの水道は日本の近代化に大きく貢献した歴史的な遺産であり、相模原市もその歴史に深く関わっていました。

横浜では、幕末に開港して以降、人口が急増したため、水道の建設が大きな課題となっていました。そこで、神奈川県は1883(明治16)年にイギリス人技師のパーマーに新式水道の設計を依頼し、多摩川と相模川の2水源案が検討されました。その結果、相模川案が採用され、1885(明治18)年から水道建設が始まります。

水道みち(麻溝台 女子美術大学付近)

工事区間は、3つの工区に分かれ、第1区が取水口の設けられた三井から大島、第2区が大島から上川井(横浜市)、第3区が上川井から野毛山貯水場(横浜市)とされました。特に第1区は相模川左岸の崖中腹に水路が敷設されたため最も難工事となったようです。また「水道みち」として現在整備されている区間は第2区の一部にあたります。

日本初の近代式水道と言われる全長44kmに及ぶ横浜水道は1887(明治20)年に完成しました。1890(明治23)年には横浜市に水道事業が移管され、その後も増え続ける水需要に対応するため、拡張工事を繰り返しながら横浜市への給水を続け現在に至っています。なお、戦後の一時期には相模原市内でも畑地灌漑事業の用水として利用されたこともありました。

「水道みち「トロッコ」の歴史」の案内板(南区当麻 あざみがや交差点)

水道みちを歩いていると、かるたにも描かれている「水道みち「トロッコ」の歴史」の案内板を見つけることができます。この案内板にも解説されていますが、水道創設時の工事の際、資材運搬用としてトロッコが敷設されていました。また、トロッコに沿って工事のための専用電話線も引かれていたようです。

現在の水道みちに水道創設当時のものは、ほとんど残されていませんが、その道筋は日本の近代化の歩みを物語る痕跡そのものです。暖かい日も多くなってきました。歴史の秘められた水道みちを春のお散歩に歩いてみてはいかがでしょうか。

約2年間に渡って全47回に及んだシリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介は今回で終了です。多くの方々に閲覧いただき誠にありがとうございました。

*このかるたは当館のボランティア「市民学芸員」が2017年に制作したものです。
*このかるたは相模原市立博物館の開館日に閲覧・貸出し可能です。(貸出しは要予約)
*貸出し詳細やかるたに関心のある方は、博物館までご連絡下さい(042-750-8030)。
*貸出し使用時には感染症予防のため、事前・事後の手洗い・消毒を必ず行って下さい。

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舘野鴻さんのトークショー、当日受付あります!

3月26日から始まる舘野鴻絵本原画展「がろあむし 描かれた相模原の自然」のオープンを記念して実施する、舘野鴻トークショー「徹底的に観察して描いたらこうなった!舘野鴻の仕事の流儀」は、事前申し込みは締め切りましたが、定員にゆとりがあります。当日受付を行うことになりましたので、お申込みが間に合わなかった方も、ぜひお越しください!

絵本『がろあむし』から、表紙絵

現在、原画展は着々と準備を進めています。原画作品の他にも、舘野さんの制作の様子に迫るコーナーもあります。

絵本『がろあむし』本文から

トークショーでは、舘野さんご本人からじっくりお話を伺えるはずです。
ぜひお誘いあわせの上御来場ください。
なお、4月10日(日)のイベント「作画実演!舘野鴻の手もとを観察せよ」は現在、お申込み受付中です(3月25日まで)。舘野さんの作画を間近で見られるチャンスなのでお見逃しなく!

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