ここ数年、博物館の前庭の一角ではギンランが咲くようになりました。植えたものではないのですが、それ以前には見られませんでした。おそらく、数年前まで続いたキアシドクガによるミズキの食害で、春に林内が明るくなり、もともとあって眠っていた株が目を覚ましたのではないかと考えています。

ギンラン
今年はさらに開花株数が増えたように思います。

たくさん咲きました!
高さは10~15センチメートル、大きくても20センチメートルほどの小さな植物ですが、凛とした美しさのある野生ランです。
ここ数年、博物館の前庭の一角ではギンランが咲くようになりました。植えたものではないのですが、それ以前には見られませんでした。おそらく、数年前まで続いたキアシドクガによるミズキの食害で、春に林内が明るくなり、もともとあって眠っていた株が目を覚ましたのではないかと考えています。

ギンラン
今年はさらに開花株数が増えたように思います。

たくさん咲きました!
高さは10~15センチメートル、大きくても20センチメートルほどの小さな植物ですが、凛とした美しさのある野生ランです。
4月23日、今年度最初の生きものミニサロンを実施しました。今回のテーマは「フデリンドウとビロードツリアブを探そう」ということで、前回(3月19日)マークしたフデリンドウのつぼみの株が開花しているかを確認して、そこへ集まる虫のビロードツリアブを探す内容です。
ただし、この時期の野外はどこを見ても観察したいものであふれています。まずは、ドングリの木である、コナラの花を観察しました。最初に、落ちている去年のドングリを見つけて、その真上にある木の枝を確認します。そこには・・

コナラの雄花
ヒモのように垂れ下がっているものが・・。これは花ですが、ドングリがなるのはここではありません。そこで、枝を少し取って、ドングリの元を探します。

ルーペでじっくり観察
ヒモのようなものは雄花(おばな)で、探しているのは雌花(めばな)ですが、ルーペで見てもなかなか見つかりません。そのうち、ドングリの付いていた場所を想像しながら探すと・・ありました!

コナラの雌花
花にもドングリにも見えませんが・・、ちょっと丸いところがかろうじてドングリっぽいでしょうか。
ドングリを探していたら、いつもお手伝いに入ってくれている小学生のヨシ君が、近くの地面で面白いものを見つけてくれました。

働きアリと比べると格段に大きくてハネを持つ女王アリ
女王アリが出入りするアリの巣です。これから女王アリは飛んでいき、旅先でオスと交尾をして大家族を作ります。同じ種類とは思えないくらい立派な大きさの女王アリに、みなさん驚いていました。
さて、そんな想定外の観察を楽しんだあと、フデリンドウを見に行きました。

フデリンドウ
しっかり咲いていましたが、残念ながらビロードツリアブは見つかりませでした。いつも飛んでいるのに(下見の時にはいましたが・・)、たまたまこの時間帯はいなかったようです。
そこで、近くに咲いているイヌザクラの花を望遠鏡で見て、サクラの仲間とは思えない花の様子を観察したり、

望遠鏡でイヌザクラを観察
あちこちで日向ぼっこをしているカナヘビをつかまえたりして、

日向ぼっこ中のカナヘビ
今年度最初の生きものミニサロンを、楽しく終了しました!

かんでる!
次回は5月21日(土)に実施します!
4月21日、市内の相模川へ行きました。毎年エナガが繁殖している場所なので、今年もちょっと期待していたのですが・・・いました!

エナガだんご!
エナガの巣立ちビナです。エナガは1回の繁殖で10羽前後のヒナを育てます。そして、巣立った直後のヒナはいつも一緒にいて、しかも、なぜかピッタリくっつきあって親の給餌(きゅうじ)を待つことが多いのです。ふつう、野鳥は巣立って以降は個体同士が一定の距離を保ち、くっつき合うことはほとんどありません。しかし、エナガやメジロはこうしてよくくっつき合います。

親から給餌を受けるエナガのヒナ
エナガの巣立ちビナがこうしてくっつき合っている様子を、バードウォッチャーは「エナガだんご」などと呼んでいます。
8羽のヒナが、最初のうちはそれぞれ3羽、3羽、2羽と3つのだんご作っていたのですが、そのうち合わさって7羽がくっつきました(1羽は少し離れた枝で休んでいました)。

押しくらまんじゅうをしながらくっつき合います
しばらくこの状態でずっとくっついていて、中には眠っているヒナもいます。姉妹兄弟でくっつきあって安心しているのかもしれません。

1羽だけ向きが逆ですが、落ち着きました!
また、少し離れた場所では、別の家族の成鳥2羽が交尾をしていました。

交尾をするエナガ
おそらく、タイミングから考えると1回目の巣が外敵に襲われるなどして途中で失敗し、2回目のチャレンジなのでしょう。次は無事に巣立つようにと祈りながらシャッターを押しました。
博物館の中庭や前庭には、エビネが植えられています。平成7年の開館当初に、市内の雑木林を模した樹種を植栽し、さらに当時の植物担当の学芸員が、市内に自生する株から殖やして植えたものです。今年は例年より少し早めに咲きだしました。

エビネ
エビネは野生の株の中でも花色や花弁の形にいくつもの変異が知られています。この株は花弁全体が細身でピンク色です。

ピンク色が美しいエビネの花
別の場所で咲きだした株は、花弁がほぼ白色です。

白いタイプのエビネの花
日当りなどの関係で、まだこれからつぼみが伸びてくる株もあり、ゴールデンウィークまで花が楽しめそうです。
春の花は、フデリンドウやタンポポのようにまっすぐ上を向いて咲く花が目立ちます。でも、森の中を歩くと、うつむいて咲く花にもよく出会います。博物館のお隣の樹林地では、シロバナハンショウヅルが咲きだしました。

シロバナハンショウヅル
園芸植物のクレマチスに近い仲間で、つる性の樹木です。新緑の木陰でひっそりと咲く姿はあまりにも美しく、この花を見つけるとしばらくの間、見とれてしまいます。
こちらはアケビの花です。やはりつる性の樹木で、渋めの紫色の花が釣り下がるように咲きます。

アケビ
さらに渋いのは、ヒメコウゾです。クワの仲間で花弁はありませんが、おしべの葯(やく)が目立ちます。

ヒメコウゾ
人間はうつむいて咲く姿につい物語を想像してしまいますが、下向きに咲くのは、目立ちたくないからとか、奥ゆかしいからといった理由ではありません。おそらく、花粉を媒介する昆虫との関係など、それぞれの戦略に沿った姿なのでしょう。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の関連ミニ展示「鎌倉時代初めの相模原の武士団 横山党」が令和4年4月16日(土)から吉野宿ふじやで開催中です。

吉野宿ふじやに入るとこちらのご案内がお出迎え。
この巡回ミニ展示では、相模原の鎌倉時代初期の武士団「横山党」や、13人の御家人の1人で相模原市内に伝承がある和田義盛(わだよしもり)のほか、地域にある伝承などを紹介しています。
この展示は相模原市立博物館で今年1月~3月に開催しており、本ブログでもご紹介しています。
そして今回は装いを新たに、吉野宿ふじやからも程近い上野原市にある横山党の古郡(ふるごおり)氏の伝承地「諏訪神社(旧古郡神社)」も加えた内容となっております。

諏訪神社(旧古郡神社)
吉野宿ふじやから車で約10分程度の場所にありますので、お車でお越しの方は展示をご覧になった後、ドライブがてらに行かれてみてはいかがでしょうか。

絶賛展示設営中。
吉野宿ふじやでのミニ展示は6月12日(日)までですが、尾崎咢堂記念館でも6月18日(土)から8月28日(日)まで同じ内容の巡回展示を行う予定です。
これまでの展示をお見逃しの方やお近くにお住まいの方をはじめ、たくさんのご来場を心よりお待ちしています。
相模原市内では、ソメイヨシノの花期はすっかり終わり、まぶしい新緑に包まれています。でも、そんなタイミングで咲くサクラもあります。ウワミズザクラとイヌザクラです。

ウワミズザクラ

イヌザクラ
一見、サクラには見えないかもしれませんが、れっきとしたサクラの仲間で、分類上もソメイヨシノなどとかなり近い種類です。それにしてもこの2種類、よく似ていますね。
小さな白い花がブラシのようについているのが特徴的ですが、そのブラシの柄にあたる部分に数枚の葉がつくのがウワミズザクラで、つかないのがイヌザクラです。しかし、この見分け方は花が木の上の方についていると、遠くてよくわかりません。そこで、葉を見てみましょう。
ウワミズザクラの葉は、いわゆる「サクラの葉だな」と思える形で、鋸歯(きょし:葉の縁のギザギザ)がはっきり見えています。

ウワミズザクラの葉

ウワミズザクラの鋸歯
一方、イヌザクラは葉の形が特徴的で、半分より先の方の幅が広くなります。鋸歯は内側に巻き込むような形で、あまり目立ちません。

イヌザクラの葉

イヌザクラの鋸歯
博物館のお隣の樹林地では、この2種類が向い合わせに咲く場所もあり、上の写真もそこで撮影したものです。新緑に紛れて目立たないことが多いのですが、雑木林などを歩いていると、意外と身近なところにある木です。緑地で白いブラシのような花が咲いていないか、ぜひ探して見てください。
2週間ほど前に、フデリンドウがやっと1株、開花したとこのブログでお知らせしました。ちょうど今、満開です。

フデリンドウ
ただ、この2日ほど雨が続いたため、開いた花は見られませんでした。フデリンドウは晴れていないと開花しないためです。
4月16日はお昼前に晴天となったため、一斉に開花すると、待ちかねていたようにビロードツリアブが吸蜜に訪れていました。

吸蜜に訪れたビロードツリアブ
長い口吻を花の奥に差し入れて吸蜜しますが、モコモコの体のビロードツリアブはギリギリ届いているくらい、花の奥に蜜があるようです。

こうして花の奥に頭を突っ込んでいるうちに、頭が花粉だらけになります
そして、午後3時半を回って日が傾くと、フデリンドウはあっという間に閉店です。

日が傾いて花を閉じたフデリンドウ
フデリンドウはこのように、お天気によって花を開いたり閉じたりできます。もうしばらく、晴れた日には満開のフデリンドウを楽しめそうです。
前回のブログでは、中央区田名にお住まいだった大谷タケさんによる糸取りや機織りとともに、大谷さんに博物館で実演していただいた際の様子を取り上げましたが、博物館では日々の資料の収集や調査はもちろん、多くの市民の皆様のご理解やご協力を得てさまざまな事業を行ってきました。今回は、そうしたものを撮影した写真を紹介します。
最初の写真は、やはり大谷さんにお願いした平成10年[1998]7月実施の「糸取り・機織り実演会」で、この年から希望者に、糸取りや簡単な機織りの体験をしていただくことも内容に加えました。一枚目では子どもが座繰り(ざくり)機での糸取りを体験しています。二枚目は、実際に機織り機に糸をセットするまでの作業として、仮筬通し(かりおさどおし)について、参加者が熱心に説明を聞いています。

ブログNo.18でも取り上げたように、酒まんじゅうは相模原の夏場のごちそうとして、祭りやお盆に各家でたくさん作られました。こうした地域の文化に触れることを目的に、平成9~13年度に「酒まんじゅう作り教室」を行いました。
写真は平成10年[1998]8月の撮影で、講師にお願いした女性が粉をこねる様子を見る参加者と、蒸かし上がった酒まんじゅうをすぐに団扇(うちわ)であおぎ、冷まして表面に照りを出しているところです。事前申込制でしたが、毎回定員を大きく超える申し込みがある人気の教室でした。

次の写真は、平成7年[1995]11月の博物館開館直前の館内で、ワラスグリという道具で藁の束をこぎ、その藁を使って養蚕に使う改良まぶしを作っています。
常設展示で養蚕の道具を展示するに際して、でき上った改良まぶしだけでなく、それを作る道具とともに展示することを目的に、普段から調査などでお世話になっていた方々にお願いしました。また、実際に作っていただくことで、道具の使い方や作り方を撮影することができました。なお、現在、この改良まぶしは展示替えのため、展示されていません。

最後の写真は、平成9年[1997]2~3月に開催した、企画展「川と生活~相模川と人々のくらし~」で展示した船に帆(ほ)をはる様子です。相模川では、昭和初期頃まで物資の運搬をする帆かけ船が通り、展示の目玉の一つとして、実際に展示会場に帆かけを再現しました。 
帆かけは、例えば帆柱への取り付けや縄の結び方など、さまざまな技術があります。作業は南区磯部地区の民俗資料保存会の皆様にお願いし、帆かけ船の様子を来館者に見ていただくことができました。

重ねて述べるまでもなく、博物館は多くの市民の皆様のご協力のもと、内容によっては協働しながらいろいろな活動を展開しています。今後とも、そうした点を大切にしながら、写真を含めた各種の資料を蓄積していきたいと思います。
小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウの探査を終え、リュウグウのサンプル(試料)という「お宝」が詰まった玉手箱・・ならぬ帰還カプセルを無事地球に送り届けたのは2020年の12月のことでした。
昨年(2021年)12月に、当館で「リュウグウのサンプル」を公開したことはみなさまの記憶にも新しいところかと思います。
その「リュウグウのサンプル」のレプリカを、JAXA宇宙科学研究所はやぶさ2プロジェクトと、JAXA宇宙科学研究所と夢を創る会、相模原市の連携事業として作成する運びとなり、全国の展示施設等を募集することが、本日、報道発表されました。

サンプルレプリカの画像
(画像提供 はやぶさ2プロジェクト)
詳しくはこちら。
今度の6月13日の「はやぶさの日」は、全国一斉はやぶさの日ということになりますね。
当館でもそのころに開催するイベントを、あれこれと企画しているところです。どうぞお楽しみに!
※3月26日の宇宙学校・さがみはらに連動して展示した「はやぶさ2」関連ミニ展示は好評につき展示期間延長中です。常設展示室出口あたりのケースに展示してあります。どうぞお見逃しなく。

手前のケース内が「はやぶさ2」関連展示です。イーゼルの写真パネルは展示終了しました。