考古分野博物館実習~ミニ展示~

こんにちは!考古分野の実習生です(岡田、高坂、中田、濱田)!

本日は実習最終日ですが、今回の課題の総仕上げであるミニ展示を完成させるべく、4名の実習生が一丸となって作業に取り組んでいます。

今回の展示テーマは「田名塩田遺跡群から見つかった古代の土器たち」です。

展示テーマの企画から、資料選定、解説パネルの作成、列品まで、指導を受けながら、全て自分たちの手で行ってきました。

パネル原稿の作成

キャプション作成

展示は明日(8月29日(土))から、常設展示室の出口で行っていますので、ぜひご覧ください。

がんばって課題の締め切りに間に合わすぞっ!!

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地質分野実習 ~採集編~

こんにちは!地質分野の実習生(神戸・徳永・志村)です。

今日(8月27日)は相模川の高田橋付近に行ってきました。

さて、私たちは何をしているでしょうか?

正解は…

川原の石を調査しています!

上の写真は石を採集している様子です。

石を採集したら、大きさを測ります。

途中天候が芳しくない時もありましたが、無事に採集を終えました。

博物館に戻り採集した石を洗います。

川原の石とひとくちにいっても分類すると様々な種類の石があり、

洗っている最中にも水をかけると色が変わったりしてとても綺麗です。

明日の実習も意欲的に取り組んでいきたいです!

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博物館実習日誌 生物分野 8/27

こんにちは!生物分野の実習生です(青山、藤村、水野、村田)!
今日の活動は9月19日から始まる企画展の、実習生展示コーナーの作成のための準備を行いました。

企画を話合い

テーマは、前回(2020年8月24日掲載)のブログで紹介した、
相模原植物調査会による人吉城歴史館水害被災標本のレスキュー作業についてです。

私たちとっては初めての展示企画になりますが、
魅力のある展示を目指します。
ぜひご来館ください!
また、野外調査も行いました。

野外でテーマ探し

その時、おもしろい生きものを見つけました。この写真の中にいるのですが、どこに隠れているでしょうか?

この中に生きものが!

正解はシモフリスズメというガです。

見事な保護色!

擬態するのが上手ですね!
明日(8/28)も実習があるので頑張ります!

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「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No.23・盆行事④)

前回・前々回と盆の砂盛りについて記してきましたが、砂盛りというのは総称で、市内では「ツカ」や「ツジ」、あるいは「線香立て」などと呼ばれていました。線香立てというのは、先祖を迎え、送る時に藁を燃やした際に、その火でつけた線香を供えることからの名称です。

以下の写真はいずれも南区磯部での撮影で、昭和61年(1986)8月13日の迎え火の様子です。最初の写真では、砂盛りの右に迎え火用の藁が用意されています。迎え火には麦藁が使われました。

迎え火は、少し暗くなりかけた13日の夕方に行い、ろうそくやナスの馬などをお盆に載せて砂盛りのそばに置いて藁に火をつけ、線香をともして砂盛りの竹筒に供えます。この時に地域を歩くと、今でも迎え火を焚いた跡や線香が供えられた砂盛りを見かけることがあります。

また、迎え火は近所の家々とほぼ同じ時間に行うところもあり、次の写真では、右側の家の送り火が見える一方で、左奥でも迎え火を焚いているのが分かります。

そして、迎え火でつけた線香は家族にも渡していきます。今回の写真にはありませんが、家族は自分の家の砂盛りにその線香を立てるとともに、近隣の家同士で各家の砂盛りにも線香を供えに回り、道を行き交う人々が挨拶をします。

これまで砂盛りを中心に取り上げました。このほかにも盆に関する写真としては、盆棚に飾った造花を盆の終了後に、かつての住居では外にあることも多かった便所に挿しておくことがあり、南区下溝では、便所に造花をつけておくと病気除けになると言われました(『相模原市史民俗編』)。写真は中央区上溝での撮影です。

最後の写真は、平成元年度の文化財記録映画『相模原の年中行事』の際の撮影で、前年の盆以降に亡くなった方があった新盆の家で寺に持っていく「カケブクロ」(掛け袋)と言われるものです(平成元年[1989]7月・南区新戸)。袋の中には、仏様の道中の食料である米(かつては小麦)が入っており、見えているサンダルも仏様が履くとされています。

8月は、日本の年中行事を代表する盆行事について掲載してきました。保管している写真は年中行事のものも多く、これからも季節に応じて紹介していきたいと思います。

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身近なところにも・・ピンクのバッタ

夏になると、変わった色の生きものの話題が新聞などを賑わせます。その代表格の一つが、ピンクのバッタです。緑色の色素が何らかの原因で定着せず、体全体がピンク色になってしまうと考えられています。
さて、そんなバッタが身近なところにもいました。博物館の近くにお住まいの方が、ピンクのオンブバッタを持ってきて下さったのです。

ピンクのオンブバッタ

ピンク色は目立つので、なかなか成虫まで育つことはないのか、発見されるのはほとんどが幼虫です。
でも、このオンブバッタは成虫のようです。そのためか、少しくすんだピンク色ですが、普通のオンブバッタとは明らかに色が異なります。

野外で見たらちょっとビックリしてしまいますね

8月24日に、博物館の近くで捕まえたそうです。
しばらく飼育してみようと思います。

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博物館実習 歴史分野の活動報告~くずし字との格闘…資料目録作成~

こんにちは!
歴史分野の博物館実習生(河本、松井、村田)です。

 8/23の実習で、古文書資料の目録を作成をしました。

古文書の目録作成実習


 
 素直な崩し字もあれば、癖のある崩し字もあり、書き手の息遣いを感じるようでした。

ミミズのようなくずし字との格闘①

ミミズのようなくずし字との格闘②

 崩し字を扱うのは初めてで、最初は全く理解できませんでしたが、慣れない崩し字辞典を使いながら作業を進めました。

くずし字辞典ともにらめっこです

 
 実習が終わったころには、皆ぐったりとしていました。
 目録作成は大変でしたが、とても良い経験になるとともに、資料目録の重要性を実感することができました。引き続き実習頑張ります!

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カイコの授業 第2幕

相模原市内の小学校は2学期に入りました。9月からカイコを育てたいという学校もあって、博物館を通して蚕種(さんしゅ:カイコの卵)を調達することになった、中央区の光が丘小学校へ3年生の出張授業に行きました。

カイコの授業の様子(光が丘小)

児童のみなさんは、夏休み中にもすでにいろいろカイコについて調べていたようで、すごく熱心に話を聴き、質問もたくさんしてくれました。
話の中で、カイコの飼育(養蚕)がペットの飼育と違うことや、カイコの命をどう扱うかなど、かなり難しいことも含めてお話ししたのですが、しっかりと受け止めてくれたようです。
そして博物館へ戻ると、茨城県にある蚕業技術研究所から蚕種が届いていました。今回は学校と一緒に育てる実用品種「かい・りょう×あけ・ぼの」と、「緑繭2号」という品種も調達しました。

タネ紙に産み付けられた蚕種(緑繭2号)

緑繭2号は、黄緑色の繭を作る品種です。
9月1日に孵化予定で、早いものはその前日には孵化が始まります。卵は中央が少しくぼんできたものは中で発生が順調に進み、孵化が近いことを示しています。

中で幼虫の体が丸まって育っているので、中央が窪みます

今回も、飼育展示を1階エントランスで行います。多くの方にカイコの成長を見ていただこうと考えています。

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博物館実習日誌 生物分野 8/24

こんにちは!
生物分野の博物館実習生(青山、藤村、水野、村田)です!
今日から生物分野の専門実習が始まりました。午前中は野外にて植物採集を行い、採った植物を押し葉標本にしました。

野外での植物採集


 
博物館の周辺で花や果実のついた植物を採集しました。
初めての作業で悪戦苦闘しました。

その場で押し葉にします

標本の完成が楽しみです。

午後からは人吉城歴史館水害被災標本のレスキュー作業に参加しました。

慎重に被災標本を扱います

被災した資料を、博物館の専門ボランティアグループである相模原植物調査会の方々と協力して少しずつきれいにしていきます。
今回は本村賢太郎相模原市長がこのレスキュー作業の様子を視察に来られました。

本村市長(右)が視察に来られました

被災標本がまだまだたくさんあるので頑張ります。 
新型コロナウイルス感染症対策と熱中症対策を徹底して、残りの五日間の実習を楽しく有意義に過ごしながら学んでいきます!

※博物館実習は、学芸員資格取得のための大学のカリキュラムの一つで、様々な大学の学生が9日間の実習に臨んでいます。8月初旬に各分野共通実習を終えて、中旬から分野別に分かれて専門実習が始まっています。

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「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No.22・盆行事③・盆の砂盛り~地域差がある行事~)

 お盆は、期間中に帰ってくる先祖をお祀りする行事ですが、盆棚を作り、迎え火や送り火を焚いたりするほかにさまざまなことが行われます。

 次の写真(昭和61年[1986]8月13日・南区磯部)では、家の入口の場所に何かを作っています。水で練った砂を積んで板で四角の形に整え、上には竹筒を立てています。これは「盆の砂盛り」と呼ばれ、神奈川県を代表する盆行事の一つとされるものを作っているところです。かつては子どもが作ることが多かったものの、当時すでに各家の大人が作りました。

                    

 完成したものを見ると、上側の竹筒のほかに前面にも竹筒が立てられています。これらの竹筒は、迎え火や送り火の際に火を灯した線香を入れるものです。

                    
 
 盆の間に地域を歩いていると、各家の前に砂盛りが作られ、家によっても材料や形に違いがあるのが分かります。また、名称もいろいろで、特に名前はないというものから、線香を立てることから「線香立て」、あるいはツジやツカなどと言うこともあります。

 下の写真は、いずれも昭和61年[1986]8月の撮影です。最初のもの(磯部)は泥を固めており、前側に階段が付けられています。二枚目(磯部)のものもやはり階段があり、箱の中に土を詰めています。三枚目(磯部)の砂盛りには線香が見えています。
 最後の写真(南区下溝)は隣り合う二軒で作り、線香は前に置いた缶に詰めた砂に立てます。そして、土の上には前回紹介したアライアゲ(里芋の葉に米と刻んだナスを入れる)が置かれ、ろうそくも立てられています。

                    

                    

                    

                    

 もちろん砂盛りは県内各地で作られており、特に秦野市付近では大きくて立派なものが見られ、秦野市上大槻(昭和62年[1987]8月)では、竹で枠を作り、長い階段が付けられています。その下は伊勢原市上平間(昭和62年[1987]8月)で、やはり階段はあるものの形は山型です。

                    

                    

 先ほど砂盛りは「神奈川県を代表する盆行事」と記しましたが、実は分布に特徴があり、三浦半島と津久井地域、相模原市の北~中部では作らず、県内の中央部を帯状に分布することが分かっています。市内では、南区磯部と新戸では濃厚にあり、当麻・下溝・上鶴間は場所によって作り、中央区田名や上溝は希薄ながら家によっては行い、それ以外の北部に当たる中央区の区域と緑区では見られません(『相模原市史民俗編』)。

 このような、県内の分布に特徴がある盆行事として、ほかにも「仏の買い物」があります。盆の間の15日に仏さまが買い物に行くとして、その弁当に赤飯などを作るもので、県内ではやはり中央部を帯状に分布していて、三浦半島や県北部をはじめ、市内では全く行われていません。

 写真は、綾瀬市寺尾(平成4年[1992]8月)の撮影で、盆棚にさまざまなものがある中に、弁当として赤飯のおにぎりが供えられています。仏が買い物に行く先はいろいろで、綾瀬市では町田の市(いち)に行くという家が多く、買い物に出かけて留守になるので15日の昼は食事を供えないと言います(『綾瀬市史 八(下)別編民俗』)。

                     

                     

 
 盆行事として最後となる次回は、もう少し砂盛りとそれ以外の内容について記したいと思います。

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濃色の光沢をもつ幼虫

博物館お隣の樹林地に張られているロープの上を、こんな虫が歩いていました。

濃色の光沢が美しい幼虫

黒い部分がなんとも言えない光沢、あえて言えば、濃色(こきいろ:深い紫色)でしょうか。渋めの美しさを持つアカスジキンカメムシの5齢幼虫です。
この幼虫、真上から見ると印象がぜんぜん違います。

背中に笑顔!

大きな口を開けて笑っている顔に見えます。この背中のせいもあり、動きもゆるやかで、なんとなくおっとりとした雰囲気の虫です。カメムシのわりにはそれほど臭いにおいを出さないため、虫好きには人気があります。おまけに、その名が示すとおり、成虫になるとその姿はまるで宝石です。

まるで宝石!アカスジキンカメムシの成虫

春から秋まで見られる雑木林のカメムシで、博物館周辺でもよく探すと見つけることができます。

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