シリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介⑥ ㋷リニア中央新幹線

リニア中央新幹線 新駅が 橋本に

リニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)が橋本駅周辺に建設予定であることは、皆様ご存じかと思います。

橋本駅周辺は大型商業施設や高層マンションも多く、津久井・城山方面から橋本へ向かっていると、橋本のビル群が一際よく見えます。

橋本駅上空 西から(市ホームページより引用) (https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/area/koikikoryu/nowthen/index.html)

 

建設予定地はここ!(下の写真 赤矢印)

アリオ橋本にはよく出かけるので、付近を通るたびに工事現場の状況をみています。今日は何をしているのか・・・外からはよく見えません。最近見かけた状況では、相原高校の旧校舎はまだ残っており、南側に新規の鉄塔を建設していました。

橋本駅上空から 神奈川県駅(仮称)建設予定地 ※おおよその位置です。

リニア中央新幹線のHPではこのような感じ。 (同HPから引用) (https://linear-chuo-shinkansen.jr-central.co.jp/plan/)

私は三重県に両親が住んでおり、専ら新幹線での帰省です。リニア中央新幹線の開通により、かなりの速さで帰省できることになりますので、今から期待しています。

そのほか、神奈川県駅以外にも緑区の鳥屋地区では関東車両基地が整備予定とのことです。品川~名古屋間の開通は2027年予定とのことです。

リニアの開通という歴史的な出来事の到来により、橋本駅周辺の景観も大きく変わりそうです。

*このかるたは当館ボランティア「市民学芸員」が2017年に制作したものです。

*このかるたは相模原市立博物館にて貸出し可能です(当面の間、貸出しを休止しております)。

*貸出しの詳細やその他このかるたに関心のある方は、博物館までお問い合わせください(042-750-8030)。
*貸出し使用時には感染症予防のため、事前・事後の手洗い・消毒などを必ず行ってください。

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おかいこさま飼育中(14日目 4齢 葉のコンディション)

6月3日に掃き立てしてから6月16日で2週間が経ちました。14日(日)には3回目の眠(みん)に入り、15日(月)朝にはほとんどのカイコが脱皮して4齢になっていました。

4齢のカイコ 3センチメートルを超えました

4齢になると食べる量もだいぶ多くなり、葉を噛む音もメリメリ、パリパリと大きく聞こえてきます。

すっかりカイコらしい色と体つきになりました

といってもこれは終齢、つまり5齢の序章のようなものです。5齢期に食べる量はすさまじく、カイコが一生の間に食べるクワ(といっても幼虫期しか食べませんが)のうち、8割を5齢の1週間で食べると言われています。5齢でどれほどたくさんのクワを食べられるかで、繭の大きさは決まるのです。
ところで、カイコにあげるクワの葉はどんな状態のものが良いのでしょうか。それは、一言で言えば、2年生枝(にねんせいし)についた葉です。

桑畑のクワ 二年生枝が長く伸びている(市内緑区)

クワの枝は、伸びてから2年目くらいまでは緑色で、まだ木化(もくか)が進んでいません。2年生枝は前年から枝をするすると伸ばし、たくさんの葉芽(ようが)をつけています。

横向きのベージュ色が3年生枝、左斜め上に伸びた緑色が2年生枝

さらに2年生枝の葉は柔らかくて水分が多く、カイコが食べやすいのです。特に若齢幼虫(1齢~3齢くらい)は、枝の上の方の、開いて間もない葉、あるいは1年生枝のまだ伸びきっていない枝に着いた、特に柔らかい葉を選んであげます。

2年生枝の枝先の瑞々しい葉 1齢幼虫にはこの部分の葉をあげる

一方、伸長して年月の経った枝についた葉は、大きくて餌としての量的には良いのですが、堅くて5齢幼虫くらいにならないと食べる速度が落ちてしまいます。

大木の古い枝についたクワの葉

かつて市内にもたくさんあった桑畑では、刈り取りしやすいようにという意味もありますが、株を低く刈り込みます。春の給桑時に2年生枝を切っておくと、その年の内に脇から1年生枝が伸びていきます。そうすると、来年の2年生枝として準備ができるわけです。また、この2年生枝に大きく切れ込みの少ない葉(つまり、カイコが食べる面積の大きな葉)をつける品種も開発されてきました。良い繭を作るには、餌となるクワも研究されていたのです。
今はなかなかそうしたコンディションの良い葉をとるのが難しく、博物館のクワの木だけでは賄(まかな)えず、5齢になると飼育担当者は良いクワの葉を求めてあちらこちらへ飛び回る日々となるのです。

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「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No.13・麦の収穫)

 この職員ブログNo.4「サツマイモ植え」でも記しましたが、5月から6月はかつての農家にとってもっとも忙しい時期でした。5月上旬から始まる春の蚕の飼育は、一か月もすると蚕が繭を作り、No.6「養蚕②」で取り上げたように、マブシから繭を取り出す作業があります。

 畑では、前年の秋に蒔いた大麦や小麦の収穫がまっています。麦類は冬作として大量に作られている上、梅雨の時期で雨が降らない時に天気を見計らっての作業になるため、連日続く刈り取りから脱穀等の作業は大変な忙しさでした。

 今回紹介するのも、教育委員会が制作した文化財記録映画第六作目の「相模原の畑作」の際に撮影したもので、次の三枚は小麦の刈り取りの写真です。
 刈り取りには鎌を使い、一人が隣り合って植えてある二列を一度に刈り取り、そのまま並べておきます。そして、二抱え分を一束にまとめて家で脱穀しますが、なかなか家に持って来れない際には、畑の隅に五~六束をまとめて立てかけて干しておくこともありました(昭和62年[1987]6月17日・中央区田名)。

                   

                   

                   

 次の写真は脱穀の様子で、まず金属の刃を櫛(くし)状に並べたカナコキ(センバコキ)に麦穂を差し込み、手前に引いて籾(もみ)をこき落とします。次に、クルリボウと呼ばれる、回転する棒が付いた竿で籾を叩く「ぼうち」の作業を行って粒にします。写真は大勢の人数でのぼうちで、共同作業の際に皆の調子を合わせるために唄われたのがぼうち唄です。

                   

                   

 クルリボウで叩いた粒は、フルイで振るった後に、内部の扇を回して風を起こすトアオリ(トウミ)にかけてゴミを飛ばし、実入りのよくないものを選別します。その後にムシロに広げてさらに干し、俵などに入れて保存しました(昭和62年[1987]6月28日・中央区上溝)。

                  

                  

                  
               

 ところで後半の写真では、作業をされている方が昔風の服装をされていることに気づかれたでしょうか。実はこれらは、上溝地区のぼうち唄保存会の皆様に再現をお願いして撮影したもので、映画の中ではここで紹介したさまざまな作業のほかにぼうち唄も唄われ、相模原の代表的な仕事唄として収録されています。
 博物館では文化財記録映画だけでなく、実際の農家での脱穀作業の様子を撮影した写真も保管しており、次回はそうした写真を紹介したいと思います。

  ※文化財記録映画は博物館でビデオテープの視聴が、また、視聴覚ライブラリーでDVDでの視聴・貸し出しができますが、臨時休館等、ご利用に当たっては事前にHPなどでご確認ください。

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シリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介⑧ ㋠

力湧く 神輿くり出す 上溝夏祭り

 

現在の中央区上溝の夏祭りは、毎年7月第4週の土日に行われます。

相模原市を代表する祭りのひとつであり、「かながわのまつり50選」にも選ばれています。

江戸時代時代後期には、すでに祭りが盛大になっていたと考えられており、現在では毎年30~40万の人が訪れる県北最大の観光行事です。

祭りの最高潮が訪れるのは、本宮(ほんみや)と呼ばれる2日目で、夕方に行われる、神輿(みこし)と山車(だし)の巡行の時です。上溝の通りに、各地区の神輿と山車が一同に集まり、激しく揉み合います。

薄暗くなると、神輿に提灯が灯され、絵札にはこの時の様子が描かれています。

四ッ谷の神輿

古くは、上溝夏祭りを「オテンノウサマ」といい、今でも天王祭自体や神輿自体をオテンノウサマと呼ぶことがあります。

このオテンノウサマ(天王祭)は、京都の八坂神社(祇園社)の祇園祭が地方に伝播したものです。

オテンノウサマは市内各所で行われている(写真は下九沢九沢のもの)

平安時代、都での疫病流行は怨霊のたたりが原因とされました。

中でも、牛頭天王(ごずてんのう)は特に強い力を持つとされました。
この牛頭天王が、オテンノウサマ(お天王様)です。

牛頭天王はもともとインドの祇園精舎の守護神で、疫病をはやらせる神とされてきました。
そこで人々は疫病流行がおこる夏の前に、牛頭天王を祀り、病が流行らないようにしようとしました。
この祇園御霊会が祇園祭の発祥です。

牛頭天王は、素戔嗚尊(スサノオノミコト)と習合します。
荒ぶる神である素戔嗚尊もまた、疫病を起こす強い力があり、丁寧に祀ることで、疫病を退けることができると考えられてきました。

のちに明治の神仏分離によって、仏教ゆかりの牛頭天王は除かれ、祇園社も八坂神社と改称されます。

亀ヶ池八幡宮の境内末社(左から二番目が八阪神社)

上溝では現在、亀ヶ池八幡宮の社殿裏手に、京都の八坂神社からお迎えしたといわれる八坂(八阪)大神が祀られています。

この八坂大神のミタマが夏祭りの時には神輿に遷されます。

上溝の夏祭りは時代によって形を変えてきましたが、今でも町内の疫病除けを祈願する祭に変わりはありません。

 

上溝の夏祭りについては次のページでも紹介していますので、ぜひご覧ください。

祭り・行事を訪ねて(18)~上溝のオテンノウサマ(天王様)~本町自治会のシメ縄張り
祭り・行事を訪ねて(19)~上溝のオテンノウサマ(天王様)~本町自治会
祭り・行事を訪ねて(20)~上溝のオテンノウサマ(天王様)~五部会
相模原の民俗を訪ねて(72)~上溝のオテンノウサマ(天王様)・久保の神輿と山車(平成26年7月)~※ページの下の方にあります

上溝夏祭りの開催場所はこちらです。

*このかるたは当館のボランティア「市民学芸員」が2017年に制作したものです。
*このかるたは相模原市立博物館にて貸出し可能です(当面の間、貸出しを休止しております)
*貸出しの詳細やその他このかるたに関心のある方は、博物館までお問い合わせください(042-750-8030)
*貸出し使用時には感染症予防のため、事前・事後の手洗い・消毒などを必ず行ってください。

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インコが公園を飛び回る

市内南区の相模大野中央公園に、インコが群で飛び回っている。
そんな情報が市民の方から寄せられました。早速調査に行ってみると、到着してすぐに「ケイッケイッケイッ・・」などと大きな声で鳴きながら飛び回るインコに出会いました。

ワカケホンセイインコ(オス)

ワカケホンセイインコです。インドやスリランカ原産で、国内では比較的古くから飼い鳥として輸入されていましたが、1970年代頃から東京を中心に野外でも見られるようになった外来種です。神奈川県でも同じ頃から川崎や横浜で観察されるようになり、横浜市緑区には大きなねぐらが知られています。
市内でも境川沿いなどいくつか繁殖地が知られていますが、比較的小規模で、数はそれほど多くありません。しかし、相模大野中央公園では10~20羽が飛び回っているとのことで、今後の動向が注目されます。
ワカケホンセイインコは植物食で、果実や木々の若葉、つぼみなどを食べます。公園には様々な植栽木があり、生活の基盤を支えているようです。この日はヤマモモの果実を食べていました。

ヤマモモの果実を食べるメス

巣は、キツツキの古巣や樹洞、巣箱などを利用します。同じような営巣の仕方をするムクドリなどと競合するのですが、ムクドリは競争相手という意識があまりないのか・・すぐ近くの枝に止まっていてもお互い平然としています。

ムクドリ(左)とワカケホンセイインコ(右)

尾が長く、全身が若草色で見た目は美しいのですが、在来の鳥類への悪影響が懸念されています。

尾が長く、体はヒヨドリより一回り大きな鳥です

博物館では、今後も市内の分布状況を注意深く見守っていきたいと考えています。

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おかいこさま飼育中(10日目 雌雄がわかる!?品種の特徴)

飼育中のカイコは掃き立てから10日目、3齢になって3日目となりました。食べる量もどんどん増えていて、体長はすでに2センチを超えました。

3齢の3日目、2センチを超えました

そして、現在飼育中の品種は、一般財団法人大日本蚕糸会蚕業技術研究所(茨城県)が作出した「ひたち×にしき」というものです。この品種にはとてもおもしろい特徴があります。それは、幼虫時代の斑紋が、濃くでるのがメスで、薄いのがオスという違いがあるのです。これは、幼虫期に雌雄を選別できるため、遺伝学の実験などに用いるには大変便利な性質です。下の斑紋が濃くでているのがメスです。

体の斑紋が濃いメス

次の写真の個体はほとんど斑紋が見えないくらい白く、これがオスです。

斑紋が薄いメス(この特徴は品種特有のものです)

3齢くらいにならないとこの違いはわかりにくいのですが、4齢、さらに5齢になるともっとはっきりしてきます。
カイコは遺伝学の実験材料や教材としてだけでなく、ゲノム分析が進んで遺伝子を構成する地図がほぼ完成しているため、現在も遺伝子レベルで様々な研究が進んでいます。じつは、最先端の昆虫と言える生きものなのです。

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玄関から20歩の自然 その24  にぎやかなムクドリ

今、周りを木々に囲まれた公園の芝生や、団地のまわりの草地などで、ムクドリがとてもにぎやかです。

クチバシと足がオレンジ色です!

ムクドリというと、白黒のちょっと地味な鳥という印象があるかもしれませんが、よく見るとクチバシと足がオレンジ色で、飛ぶと腰は白く、なかなかおしゃれな面もあります。

飛ぶと腰が白く見えるのも特徴

ただし、鳴き声はお世辞にも美声とは言えません。リャーリャー、あるいはギュルギュル、時折、ピィッピィッガチャガチャ・・など。そんな鳴き方で大騒ぎしているのは、巣立ちビナを連れた家族群だからです。下の写真のように、地面を歩きながら蛾やコガネムシなどの幼虫を捕まえてはヒナへ与えます。

毛虫やイモムシが大好き

ヒナは羽を振るわせて大きな声でおねだりします。1家族で5、6羽のヒナを連れているのが普通で、しかも近隣の家族同士で群れを作るため、20羽以上になっていることもあります。夕方になると、それがあちこちから集まり、市街地の街路樹などで数百~数千羽以上のねぐらを作ることもあります。これが今、各地で起きている「ムクドリ問題」です。ムクドリは通常、年に2回繁殖します。これから7月末にかけて2回目の繁殖で巣立ったヒナも合流すると、一気に数が増えていくのです。相模原市内でも、中央区富士見付近の国道16号線沿いで毎年7月頃に大きなねぐらができています。

日なたで翼を虫干しするムクドリ

夕焼けをバックに飛ぶムクドリの群は、生きもの好きからすると、季節の風物となる良い風景です。しかし、フン害や騒音、そもそもそうした鳥が群れることに恐怖を感じる人もいることを考えると、あまり牧歌的なことを言っていられないのかもしれません。昼間の家族群を見ていると、懸命な子育てや、時折見せるユーモラスなしぐさなど見ていて飽きないのですが・・。人間と都市の生きものの関係は、なかなか難しいですね。

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東京2020大会 公式アートポスター【オリンピック版】を展示中!

当館は、6/9(火)よりエントランスと常設展示の自然・歴史展示室のみですが、一部開館いたしました。この再開館に合わせ、エントランスでは、「東京2020大会 公式アートポスター展」【オリンピック版】の展示を行っています。

実は、当館でもオリンピック関係の企画展の開催を予定しておりましたが、東京オリンピック・パラリンピックが来年に延期となり、企画展も1年延期することとなりました。
そこで、今年は大会への機運醸成を図るため、エントランスでミニ展示を開催します。
その第1弾が、「東京2020大会 公式アートポスター展」【オリンピック版】の展示です。

この公式アートポスターは、国内外のアーティストが制作した20枚のポスターで、今回はこのうちオリンピック版12枚を展示します。これらのポスターは、大会組織委員会に希望した自治体等にのみ配布され、今回展示したB1判ポスターは本市では当館にしか保管されていない大変貴重なポスターです。

今回のポスターは、絵画、グラフィックデザイン、写真のほか日本が世界に誇る文化である漫画や書などのポスターもあります。中には有名漫画家もいますのでぜひご覧ください。

「YAWARA」や「20世紀少年」などの作品がある漫画家 浦沢直樹氏の作品

この展示は、8/16(日)まで開催予定ですので、ぜひご来館ください。
また、8月後半からはパラリンピック版8枚の展示を行う予定です。

なお、現在当館の開館時間は9時30分から16時までとなっております。

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おかいこさま飼育中(8日目 3齢に脱皮中!)

前回、ブログで2齢に脱皮、とお伝えしました。その後、週末と月曜日を挟んで、もう眠(みん)に入り、今朝、一部が脱皮して3齢になっていました。

3齢に脱皮したカイコ

頭が大きく、しかも3齢への脱皮の最大の特徴である、頭の色の変化がわかります。
下の写真は2齢の眠のカイコですが、すでに前方へ外れかけた古い頭の黒い殻が乗っています。

2齢の眠のカイコ

3齢から、カイコの頭はアイボリーになるのです。
次の写真は、脱皮したばかり。白っぽい皮膚で、時間とともに少しずつオフホワイトのような色合いになり、3齢までは黒い模様も少し出ます。右下の眠のカイコとの違いがよくわかりますね。

脱皮中のカイコ

少し引いた写真で見ると、まだ半分くらいは眠の状態です。動画ではないのでわかりにくいのですが、眠のカイコはもちろん動いていませんし、脱皮したばかりのカイコもほとんど動きません。

乾燥した葉の上でじっとしています

おそらく、今日中にはほとんどの蚕が脱皮を済ませるでしょう。
それまでは、給桑をしません。脱皮したカイコから順次クワをあげてしまうと、どんどん成長の幅が開いてしまいます。そうすると管理しにくくなるので、だいたい脱皮して出そろうまでは給桑を控えます。もう一つの理由は、眠の間に湿気が多いと、皮膚の状態が弱いためにカビなどによる感染症にかかりやすくなります。実際に飼育していると、1眠や2眠で大量死してしまう事例があるのですが、原因の多くはそこにあります。
3齢への脱皮を乗り切ると、その後は管理も楽になり、ひたすらたくさん新鮮なクワをあげ続ければよく育ちます。
※カイコの成長の様子は、昨日から1階エントランスで飼育展示しておりますので、ぜひご来館いただき、間近でご覧ください。

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博物館ホームページについて

現在、相模原市立博物館ホームページに接続できない状況が続いています。
原因を調査中ですが、復旧には時間がかかる見込みです。
ご迷惑をおかけしますが、状況の変化があり次第お知らせします。
なお、博物館からの情報発信は当面このブログとツイッターで行います。

相模原市立博物館
TEL:042-750-8030
E-mail:hakubutsukan@city.sagamihara.kanagawa.jp

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