ヒバリさえずる

ゴールデンウィーク最終日となりました。博物館は今日も午前中から賑わっています。
今年は概ねお天気もよく、晴れ間の多い連休でした。そんな中、相模原市の鳥であるヒバリが懸命にさえずっています。

上空でさえずるヒバリ

上空を飛びながらさえずることが多いのですが、地上でもさえずります。冠羽をしっかり立てています。

地上でさえずるヒバリ

当然、なわばりに良い場所ではオスどうしが競合します。電線がかぶってしまいましたが、複数のオスが激しくバトルを繰り返していました。

オスどうしの争い

そんな時メスは、静かにお食事中・・。

地上で採食するメス

そういえば、ヒバリの足には大きな特徴があります。それは、第一指(人間で言うと親指)の爪です。

左足の親指の爪に注目

ほかの指の爪と比べて、とても長いのがわかるでしょうか。
先日のモンカゲロウの、前足による触覚のマネも意味がよくわかりませんでしたが、この爪の長さも理由がよくわかりません。メスも長いので、つがい形成にはあまり関係が無いようです。地上での活動に何か役立つのかもしれませんが、地上生活にもっと特化している鳥がヒバリ以外にもたくさんいます。身近な鳥にもやっぱりわからないことがありますね。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: | ヒバリさえずる はコメントを受け付けていません

石老山周辺の地質調査

4/19、20、22に石老山周辺の地質調査に行ってきました。

石老山の南西麓は凝灰岩が分布しています。

沢が急で上るのが大変です。高さ1~2mくらいの滝が連続しているところもありました。

沢をかなり上ったところで、礫岩や砂岩を見ることができました。写真の左下が砂岩、右上が礫岩です。

石老山の北東麓にある顕鏡寺周辺では礫岩を観察することができます。

場所によっては大きな礫を含む礫岩もあります。

北側から見た石老山です。今の時期は新緑がきれいです。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | 石老山周辺の地質調査 はコメントを受け付けていません

モンカゲロウにダマされてた!

5月2日、河原へ写真を撮りに行く用事があり、市内の相模川へ行ってきました。しかし、お天気もイマイチであまり成果が上がらず・・帰ってきてからたまたま撮ってきた写真を見て、ちょっと発見をしてしまいました。
それは、モンカゲロウです。

モンカゲロウの成虫

ふだん、葉裏にとまっていることが多いモンカゲロウの成虫が葉表にとまっていたので、じっくり撮影してみました。変な触覚、というか顔をしてるなぁ、と思いながら正面からアップしたりしてました。ところが、帰ってからパソコン上で写真をよく見ると、触覚と思っていたものは、前足でした!

頭をアップにしたら・・

水生昆虫を専門に扱っている方などには常識なのかもしれませんが、モンカゲロウの成虫はこれまで何気なく横目でチラチラ見ていた程度だったため、今まで気付きませんでした。それにしても、何のために前足をあげているのでしょう?威嚇のため?なんだかちょっと効果が薄い気がしますが・・。身近な昆虫にもまだまだ知らないことばかりと改めて感じました。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: | モンカゲロウにダマされてた! はコメントを受け付けていません

吉野宿ふじやで企画展「吾が心の山ー山岳写真家 三宅 修の踏み跡ー」が始まりました

緑区吉野にある博物館の所管施設「吉野宿ふじや」で企画展「吾が心の山ー山岳写真家 三宅 修の踏み跡ー」が4月30日から始まりました。

企画展「吾が心の山-山岳写真家 三宅 修の踏み跡-」

吉野宿ふじやは、甲州道中の宿場の名残りを留める貴重な建物で、地元のNPO法人「ふじの里山くらぶ」さんに委託し、企画展など様々な普及事業を行っています。

ふじやの外観及び昨年秋に開催した「藤野の石造物」展の関連探訪

今回の企画展は、緑区藤野地区在住の山岳写真家 三宅 修 氏が撮りためた数々の山や藤野の里山の風景など40点ほどを展示しています。

4/28の展示準備真っ最中のようす

特に、約200年前の江戸時代後期に出版された『日本名山図絵』に掲載されている全国の88名山について、三宅氏が同アングルで写した写真の一部が、名山図絵の絵と並べて紹介されているのは必見です。同じアングルでの撮影ポイントを見つけるのには相当な時間がかかったそうです。

現在の写真(上)と日本名山図絵(下)

その他、三宅氏の著書や山岳写真に関する本なども紹介しています。
開催期間は、6月10日(日)までで、開館時間は午前10時から午後4時です。休館日は5/1(火)のほか、5/7、5/14、5/21、5/28、6/4の月曜日です。
5/6(日)と6/10(日)には、午後1時30分より三宅 修 氏によるギャラリートークも開催されます。

 三宅修氏の著書(一部)

カテゴリー: おしらせ, 吉野宿ふじや, 未分類, 考古・歴史・民俗 | タグ: | 吉野宿ふじやで企画展「吾が心の山ー山岳写真家 三宅 修の踏み跡ー」が始まりました はコメントを受け付けていません

水仙の色をした鳥

博物館のまわりの樹林地にしかけてあるセンサーカメラのメンテナンスをしに入ったついでに、カメラを持っていきました。なぜなら、この鳥が朝からさえずっていたからです。

キビタキ(オス)

キビタキという鳥で、英名をNarcissus Flycatcherと言います。Flycatcherはヒタキのことなので、Narcissus、つまり、水仙の色をしたヒタキ、という意味です。オスの、のど元から胸にかけての橙色と黄色は、まさに水仙色の見事なグラデーションです。

のどから胸へのグラデーションが見事です

そもそも水仙の英名や学名のNarcissusは、ギリシア神話のナルキッソスに由来します。まさか、野鳥の中でも抜群の美しさを誇るキビタキを、美しさゆえに命を落としたナルキッソスになぞらえたわけではないでしょう。しかし、そう言われればそうかと納得したくなるようなハイセンスな羽色です。
撮影をしていると、そばをブーンと時折低い翅音がします。こちらも撮らなきゃ不公平なので、愛嬌のあるクマバチの顔を撮りました。

なわばりを守るために飛ぶクマバチ

それにしても、撮影中何度となく首筋を這いまわるキアシドクガの毛虫をつまんで落としました。キビタキは時折、枝の毛虫をひょいっとつまんで食べていました。
まだまだたくさんうごめいていますが、動きがだいぶ落ち着き、蛹があちらこちらにくっついています。その蛹もうまく変態できなかったのか、黒くなって死んでいるものも多く見られます。毛虫の方はもうしばらくの辛抱で、連休後半には白いが蛾がひらひら飛び回るでしょう。そして、その数は昨年よりずっと少なく、また、蛾のサイズは小さくなっていることでしょう。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | 水仙の色をした鳥 はコメントを受け付けていません

生きものミニサロン「葉っぱ工作を楽しもう」を実施しました

本日4月28日は、毎月第4土曜日恒例の生きものミニサロンを実施しました。今回のテーマは、こちらです。

シュロの葉のカタツムリ

「葉っぱが動物に変身!?葉っぱ工作を楽しもう」です。上の写真は、案内看板にはわせたシュロの葉のカタツムリです。
こんなものも!

ヤブランの葉の熱帯魚

ヤブランの葉の熱帯魚です。
はじめは4組程度のご参加でしたが、エントランスでの実施だったため、途中から「わたしも!」というお子さんが加わってくれて、20名近くのみなさんで楽しく工作しました。

常連のご家族も参加いただいて楽しく工作

ササ舟を浮かべようとバットに水を入れて用意したところ、ツバキの葉でつくった草履も浮かべて遊んでくれています!

草履も舟に!

できあがった作品は、お土産としてお持ち帰りいただきました!

いろいろできました!

シュロで作ったものはとくに、カラカラに乾いて薄茶色になっても形がきちんと保たれます。ぜひおうちに飾って下さいね!

カテゴリー: 今日の博物館, 生きもの・地形・地質 | タグ: , , | 生きものミニサロン「葉っぱ工作を楽しもう」を実施しました はコメントを受け付けていません

カザグルマが咲きました!

カザグルマ(キンポウゲ科)は、神奈川県内では横浜市と相模原市にしか自生地が残っていない絶滅危惧植物です。4月27日、市内の自生地の1カ所へ行ってみました。すると、ほかの花と同様に2週間くらい早めに開花のピークを迎えていました。

カザグルマの花

大輪の花を23個つけていたので、今年は花付きが良い年です。マルバウツギに埋もれて咲く花もありました。

カザグルマとマルバウツギ

この付近にはほかにもたくさんの花が咲いていました。こちらはキツネアザミです。

キツネアザミ

オキジムシロは地面を黄色く染めるほどの見事な咲きっぷりでした。

オキジムシロ

こちらはヒルガオです。

典型的な特徴のヒルガオ

じつは、コヒルガオは市街地でもよく見られるのですが、典型的なヒルガオはなかなか見ることがありません。コヒルガオとの中間的な特徴のものが多いのです。しかし、上の写真の株はハッキリと「これはヒルガオ!」と言える特徴でした。
こちらはシロダモの新芽です。常緑樹ですが、やはりこの時期に新しい葉を伸ばします。

シロダモの若芽

シロダモは、葉裏に銀白色の毛が密生していることから名付けられていますが、このあたりのシロダモは金色のような毛であることが知られています。若芽では特によく目立ちます。
こちらは外来種ですが、美しい桃色のユウゲショウです。

ユウゲショウ

同じく桃色でもかなり主張の強いハナカタバミです。

ハナカタバミ

近くの水田には水はまだ入っていませんでしたが、アマガエルがススキの葉の上でじっとしていました。

アマガエル

野の生きものにとっては、もう初夏が近いことを実感しました。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: | カザグルマが咲きました! はコメントを受け付けていません

今週土曜日は生きものミニサロンやります!

今週土曜日(28日)は、毎月第4土曜日恒例の生きものミニサロンを行います。
今月のテーマは「葉っぱが動物に変身!?葉っぱ工作を楽しもう!」です。たとえばこんなものを作ります。

シャガの葉でつくったカタツムリ

そして、葉っぱの扱いに慣れたら、こんなものも!

ヤブランの葉でつくった金魚

あまり込み入った工作はしませんので、お気軽にご参加ください。お申し込み不要、参加費無料です。
じつは、例年なら葉っぱ工作は雨の多い初夏や秋に行い、この時期はフデリンドウやクマバチなど、野外で春の花や昆虫を探索するのですが・・すでにお伝えしているとおり、博物館のまわりはキアシドクガの毛虫だらけです。キアシドクガを観察するのも検討したのですが、キアシドクガの雨あられの中で観察するのはあまりにもハードなため、葉っぱ工作にしました。毛虫のついていない葉っぱをご用意しますので、安心してご参加ください。

カテゴリー: おしらせ, 生きもの・地形・地質 | タグ: , , | 今週土曜日は生きものミニサロンやります! はコメントを受け付けていません

シナノキの住人

昨日(4月25日)は動物標本クラブのみなさんと野外調査の予定でしたが、朝から豪雨で中止。しかたないので、実習実験室で標本作製作業を行っていました。ところが、午後2時頃には日が射してきました。そこで急遽、市内某所の公園へ。目指すはシナノキの大木です。

シナノキのつぼみと葉

ちょうどつぼみをつけていました。そして、葉の上を注意深く見ると・・この大木の住人が静かにとまっていました!

タケウチトゲアワフキ

信じがたい造形!!タケウチトゲアワフキです。
ちょうど羽化が進んでいるようで、よく探すとたくさんいます。

そこかしこにとまっていました

そして、羽化したての真っ白な個体も!ゆで落花生のようです・・

羽化したばかりで翅も乾いていない個体

シナノキの若枝に、チューブ状の巣をつくり、そこで幼虫時代を過ごしてこの時期羽化するようです。

タケウチトゲアワフキの幼虫の巣

シナノキは丹沢の高標高地には自生しているものの、低地ではこうした植栽木しかありません。しかもこの木は大木なので、タケウチトゲアワフキをつけたまま移植されてきたのでしょう。
ツノゼミのなかまほど奇抜な形ではありませんが、シックな色合いといい、美しいカーブを描く角といい、惚れ惚れするような造形でした。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: | シナノキの住人 はコメントを受け付けていません

残念な発見

博物館周辺の樹林地に設置しているセンサーカメラは、これまでいろいろな動物たちの生息を確認してきました。哺乳類ではタヌキ、ハクビシン、イタチ、ネコ。鳥類ではフクロウ、ヤマシギなど、昼間歩き回っても目視確認しにくいものも捉えられています。しかし先日、嬉しくない動物が写りました。

尻尾の縞模様が見えます

アライグマです。元が動画なので、写真にすると不明瞭ですが、その特徴であるシマシマの尻尾が写っています。
ちなみに、同じ場所で写ったタヌキはこんな尻尾です。体型はよく似ていますが、尻尾にシマシマはありません。

タヌキの尻尾に縞模様はありません

アライグマ同様、外来種のハクビシンは、全体にほっそりしていて、尻尾も細長くシマシマはありません。ちょっと角度が違う画像ですが、場所は同じです。

全体にほっそりしたハクビシン

タヌキもハクビシンも、生息場所や食物がアライグマとかなり重なります。市内ではこれらの3種が同じ場所で生活している地域も多くありますが、博物館周辺はフェンスと道路で囲まれたあまり広くない樹林地です。今後どのように影響し合っていくのか、ちょっと気になります。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: , | 残念な発見 はコメントを受け付けていません