ジョロウグモの分散

先日、ジョロウグモの「まどい」について紹介しましたが、ここ数日、「まどい」が見られなくなりました。そこで、注意深く探してみると…
ジョロウ幼体網
いました。ジョロウグモの子どもです。もう集団ではなく、単独で網を張っています。
良く見ると、このクモに特徴的な網構造がすでに出来上がっています。(メッシュのように細かく張られた横糸や、円網の前後に「迷網」という立体的な構造がついているのが特徴です)
クモだけ見ると、あのジョロウグモの子どもとはちょっと想像でませんが、網を見ると一目瞭然。
もし、街路樹などに小さなクモの網を見かけたら、よーく観察してみましょう。(学芸班 木村)
ジョロウ幼体ちょっとアップ2
ちょっとアップで。うーん、やっぱり親に似てない…

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痛そうなアザミ

このところ、幹線道路や街中で目立って増えている外来植物があります。
その名も、アメリカオニアザミ。
110623東淵野辺08S
花だけ見ると、在来のアザミとさほど変わらない顔つきで、どちらかというときれいな花です。
しかし、ちょっと引いて見ると…
110623東淵野辺16S
さてに引いて見ると…
110623東淵野辺31S
背丈が1mを超えるような大柄な株も珍しくありません。何よりこの花は、トゲがすごい。もちろん、在来のアザミもトゲトゲですが、トゲの大きさ、堅さ、鋭さで比べると、段違いです。
気づいた時には大きくなって、誰もこんな、どこをつかんでもケガをしてしまう草に触れたくありません。結果、乾燥にも強いこのアザミは、街中のちょっとしたスペースを見つけてはびこってしまうのです。
じつは、もっとすごいヤツが分布拡大の機会をうかがっています。その名もオオアザミ。まだ相模原市内には入ってきていませんが、これについては、博物館HPの「生きものの窓」に書いているので、よろしければそちらをご覧下さい。
http://www.remus.dti.ne.jp/~sagami/90-05mado-ikimono.htm#生きもの22.7
(生物担当学芸員 秋山)

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地質学講座 3日目

今日は地質学講座の3日目、青梅市御岳渓谷での野外観察です。
数日前から雨予報だったので、天気が心配でしたが、1滴も降られることも無く、講座を実施することができました。
JR青梅線 御嶽駅に集合して,講座開始。この頃はまだ薄曇りです。

最初の見学地点では既に雲の切れ間から青空が広がり始めました。持って行った長い傘は指し棒代わりに。傘本来の目的に使われなくてよかったです。
120603_0011p.jpg
多摩川沿いを次の観察地点に向けて移動中。途中からは雲も少なくなり、少し汗ばむような陽気に。
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雨に降られる覚悟をしましたが、天気に恵まれ気持ちよく野外観察をすることができました。
(地質担当学芸員 河尻)

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アシナガサラグモ

クモにはいろいろなタイプの網を張るものがいますが、その名のとおり皿状のというか伏せたお椀の様な網を張るのが、このサラグモのグループです。ごらんのようにお椀の内側に腹側を上にしてとまっています。
アシナガサラ
多くのクモは、体を支えるのに「ぶら下がる」姿勢をとります。おそらく弾力のある網の上で体重を支えるのには、その方が都合が良いのでしょう。
これは水平に円網を張る種でも同じですし、網が斜めに張られている場合も同じです。(もちろん例外はあります)。
サラグモ類は、都市的環境ではあまり見かけないクモです。特にこのアシナガサラグモは、山にいる印象が強いのですが、なぜか博物館の周辺にいます。
他のサラグモ類は見かけないのに、奇妙な事です。しかも、この大きさになるまでどこに隠れていたのでしょうか、突然現れました。でもうれしいものです。このクモが現れると、なんとなく夏が近づいてきた気がするのです。(学芸班 木村)

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火星人誕生!

6月7日から始まる新しいプラネタリウム番組「火星人をさがせ!~謎多き赤い惑星~」に先駆けて、エントランス内に火星人の顔出しが設置されました。
120602博物館01S
今日も親子連れに大人気!
120602博物館03S
笑顔のとってもかわいい火星人のできあがり!
ここで一つ、撮影一口アドバイス。
背景が中庭でちょっと明るいので、ふつうにオート撮影すると顔出しパネルが暗く沈んでしまいます。そこで、たいていのカメラに装備されている(携帯カメラにも必ずあります)「P」(プログラムオートモード)にして、露出補正を2~3段階プラス(+)にしてみてください。カメラについているボタンのどこかに、「+」と「-」という表示があると思います。「P」とこの「+-」が見つかれば何とかなるはず!ぜひお試し下さい。パネルの色もはっきり出ると思います。これは、逆光撮影などでも使える機能です。
それから、上の写真のお子さんがやってくれているように、前髪を上げて顔を入れると、よりリアルです!!
(生物担当学芸員 秋山)

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きれいなカメムシ

今朝、通勤途上で出会った虫。
アカスジ成虫
アカスジキンカメムシです。
雑木林などで見られますが、文句なしにきれいですね。
キンカメムシの仲間はきれいなものが多いですが、南西諸島など暖かい地方に分布するものが多いようで、身近でみられるこの種はうれしい存在です。
ちなみに幼虫はこれ。
アカスジ幼虫
5月10日にさがぽんがツイッターでつぶやいた写真。
ぜんぜん似てませんね。
因みに、「変わった虫を見つけました」という連絡をいただく事が多い昆虫でもあります。
どうか、お見知りおきを。(学芸班 木村)

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今日の調査…川を渡り、山を登り…

今日は市内緑区へ植物調査に行きました。
午前中は、ちょっと気になっている植物の現状把握のために道志川へ。川を渡り、
120530道志川20S
岩場をつたって行かなければ、目的の場所へ到達しません。細心の注意を払いながら、現場へ。目的は達成したのですが、その植物の現状は…あまりよいものではありませんでした。
120530道志川30S
午後は、気を取り直して石老山(標高694m)へ登りました。これもやはり、気になっている植物の現状把握のためです。
ちょっと足を伸ばして高塚山(標高675m)まで。こちらは、まずまずの状態に安心して帰路につきました。
120530石老山48S
それにしても、さすがにちょっとキツイ行程でした。
(生物担当学芸員 秋山)

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ササグモ

このクモの名前は「ササグモ」。最近、通勤中に良く見かけます。
皆さんの庭先でも見かけるのではないでしょうか。
色は、緑色っぽい場合と茶色っぽい場合があります。
徘徊性で、網は張りません。
肢にトゲトゲのような長い毛が生えているのが特徴。似ている種もいますが、少なくとも「ササグモの仲間」とわかるくらいに特徴的な姿をしています。
ササグモ標準
標準的なイメージ。よくこんな具合に葉の陰にいます。
ここではた、と気づきました。よく見かけるクモなので、名前が知りたい人も多いだろうと思い書き始めましたが、これ以上どう紹介して良いか、行き詰ってしまいました。
と、いうのは、私自身がこのクモにこれといった印象を持っていないのです。
なぜでしょう?
理由はいろいろ考えられます。どこにでもいる普通種だから。名前が平凡でクサグモとまぎらわしいから。きれいなのかどうかよくわからない中途半端な色彩だから。形や生態に特に目立ったところがないから等々…。しかし、平凡な生き物にだって見出すべき点は絶対あるはず。大体、平凡な生き物の魅力を紹介するのがこのブログ。
で、ああでもない、こうでもないと考えているうちに、気づいた事がひとつあります。
写真に撮ってみると、意外に映えるクモだな、と。
このブログで紹介しているクモの写真は、ほとんどコンパクトカメラで撮っていて、思うように撮れなかったり、画質がいまひとつという事があるのですが、ササグモは逃げる時は素早いものの、比較的じっとしている時間も長く、じっくり狙って、露出を補正したり、ストロボをあててみたり、いろいろ工夫しながら撮れます。
サイズ的にも小さすぎず、大きすぎず、ピントが合いやすい。
色彩も地味なようでいて、草や木の葉の緑によく調和した色をしている(これ、ポイントですね。住んでいる環境と込みできれいに見える)。トゲトゲだってピントが合うと、しゃっきり見えて結構かっこいい。
いやいや、なかなか良いクモではないですか。
というわけで、皆さんもぜひ、ササグモを見かけたら、カメラで撮ってみましょう。思わぬ美しさを見いだせるかもしれません。(学芸班 木村)
ササグモ薄い
緑色がかっているが、薄い色の個体。
ササグモ赤み
褐色の部分の赤みが強い個体。これはきれい。
ササグモ横向き
横から見たところ(オス)。結構、精悍な感じ

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職業体験2日目

昨日に引き続き、相原中の2年生3人が職業体験に来ています。
今日の午後は標本を扱う作業ではなく、普及事業の準備を行いました。普及事業の準備も博物館の大切な仕事の一つです。6月24日開催の「火山灰を顕微鏡で見てみよう」で使うカードを作成してもらいました。
カッターナイフでカードの大きさに切り取り、

ラミネート加工してできあがり。
IMG_0271p.jpg
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実際に普及事業で使うカードなので、丁寧に作業してくれました。とても助かりました。
(地質担当学芸員 河尻)

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職業体験1日目

今日から明日、市内の相原中学校の2年生3名が職業体験に来ています。
今日の午後は、相模原植物調査会のボランティアさんに指導してもらいながら、植物標本を台紙に貼る作業を行いました。
120529博物館01S
実物を扱う作業なので、ちょっと緊張気味です。しかも、ただ台紙に貼るわけではなくて、個々の標本に応じたさまざまな配慮が必要で、とても奥深い作業です。でも、ベテランのボランティアさんが丁寧に教えてくれたので、終わる頃には手際も良くなり、しっかりと貼れるようになりました。
120529博物館14S
最後にみんなで記念撮影。この後、収蔵庫で実際に標本が収蔵されているようすや、標本がどのように活用されているのか、なぜたくさんの標本を収蔵しているのかなどについて学芸員から話を聞きました。
120529博物館18S
明日も職業体験は続きます。どんなお仕事が待っているのかな?
(生物担当学芸員 秋山)

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