津久井城市民協働調査 講習会・研修を行いました。

2月16日に津久井城市民協働調査の講習会が開催され、当日は12名の参加がありました。

講習会の様子

講師は博物館の歴史担当学芸員がつとめ、テーマは「謎多き 津久井城主 内藤氏について」です。

内容は、津久井の地名伝説から始まり、内藤氏の出自や歴代内藤氏の様子、津久井衆の謎、三増合戦時の津久井城の対応などです。

歴史担当学芸員

今年度の講習会はこれまで測量研修や発掘調査の成果発表など、考古学の内容を行ってきましたが、今回は文献史学の視点からの内容でした。

さて、今年度の津久井城市民協働調査はこの講習会で終了です。本来ならば、3月に他県へ城郭の視察に行く予定でしたが、新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、中止といたしました。

来年度も津久井城市民協働調査を行う予定ですので、どのような内容になるのか今から楽しみです。

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考古担当学芸員、縄文時代中期を語る。

2月20日に上鶴間公民館で考古学の講義を行いました。これは市民団体主催の「ふるさと勉強会」の講師として招かれたものです。

博物館以外の場所での講義は初めてで、やや緊張しつつ、会場へ向かいました。

今回のテーマは「相模原市の縄文時代中期について」。このテーマとした理由は、相模原市で多く見つかっている遺跡の時代は縄文時代で、特に今から約5,000年前ごろの中期が大半であるためです。

縄文時代中期の土器を説明中

 

参加者は30名で、皆さん熱心に聴いていただきました。

南区在住の方が多いとのことなので、磯部の勝坂(かっさか)遺跡、上鶴間本町の下森鹿島(しももりかしま)遺跡を事例として挙げ、縄文時代中期の特徴を説明しました。

 

講義中

 

講義後は会場から感想を頂戴し、南区に貴重な遺跡が残っていること、そしてその遺跡が身近なものであることなどを学んでいただけたことがわかりました。

新型コロナウィルスの感染により今回のような講義はあまり行っておらず、貴重な経験を積めました。今後もより分かりやすく、より楽しくを目標に頑張っていきます。

 

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考古企画展の展示資料から(その3)

当館特別展示室では、1月29日(土)~3月13日(日)の期間、考古企画展「古代相模原台地の開発」を開催しています。

今回の展示では、古墳時代から平安時代にかけて行われた市内相模原台地の開発や人々の生活をテーマに、当時のムラから出土した土器や農具などの生活用品のほか、仏教など信仰に関連した遺物などを展示しています。

今回は展示資料の中から墨書土器(ぼくしょどき)をご紹介したいと思います。

「吉」と書かれた土器(田名塩田遺跡群)

墨書土器とは、墨によって文字などが書かれた土器のことです。使用場所や所有者などを記したものが当時の役所跡などで多く出土していますが、集落からの出土例も全国的にみられ、特に関東地方での事例が多いとされます。市内でも奈良時代からみられるようになり、平安時代になると出土例が多くなります。

「庄」と書かれた土器(田名塩田遺跡群)

集落から出土するものは、大半が1文字書きの文字で、文字を書いた目的もよくわかりません。ただし、文字が書かれる土器は、そのほとんどが日常的に使われる坏(つき)と呼ばれる食器であることに特徴があります。また、同じ集落や同じ住居から共通の文字が書かれた墨書土器が複数出土することがあり、集団を示す標識的な意味があったのかもしれません。

1軒の住居跡から出土した「上」と書かれた土器(下森鹿島遺跡)

いずれにしても、こうした墨書土器の存在は、一般村落への文字の普及を示すものであり、大変興味深いものです。また、書かれた文字を見ていると、書いた人の人柄が何となく表れているようで、無機質な土器にも温かみが感じられます。ぜひこの機会に実物をご覧ください。

なお、ギャラリートークを会期最終日の3月13日(日)に開催します。午後2時から30分程度です。こちらもお気軽にご参加ください。

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樹林地のゴミ

博物館のまわりには樹林地が広がっています。一部の区域には遊歩道が敷設され、近隣のみなさんのお散歩コースとなるなど親しまれています。この樹林地は、道路からはフェンスで仕切られているのですが、そのフェンスの内側に昨年末あたりからゴミが目立つようになりました。

フェンスの内側に捨てられたゴミ袋

このゴミは、1週間から2週間ごとに1カ所ずつ増えているように見えたので、ちょっと観察してみました。すると、コンビニの袋に入っている中身は、使用済みのティッシュ、500ミリリットルの缶ビールの空き缶(銘柄はどの袋もほぼ同じもの)、コンビニのお弁当(または惣菜)、コンビニのカップコーヒーの容器などが定番で、他にお菓子の袋などでした。

捨てられた当初のゴミ

最初は袋ごと捨てられているのですが、この樹林地にはタヌキ、アライグマ、ハクビシンなどの中型哺乳類が生息していますから、当然、袋が食いちぎられて数日で中身が散乱します。

動物などに食い破られて散乱したゴミ

ゴミの中身はいわゆる家庭ごみではなく、自動車内で消費されたものと推測できます。また、内容量などから2名以上のゴミであることがわかります。さらに、このフェンスは高さが2メートル近くあり、多くの自動車が右ハンドルで左側通行であることを考えると、運転席から投げ入れるのは困難であるため、助手席の人が投げ捨てたと推測できます。これは、中身に必ず缶ビールの空き缶があることからも、運転手以外の人も乗る自動車から捨てられたと言えるでしょう。以上のことから、定期的にこの道路を通過する1組の運転手と同乗者が捨てていると断定しました。
おそらく、捨てる人はフェンスで封鎖された場所と考え、遊歩道が通っていることや、哺乳類が袋を食い破って自分たちの食性などが白日の下にさらされていることなど想像していないものと思われます。
ちなみに、廃棄物処理法第16条に「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」という条文があり、これに違反すると「5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処す」とあり、今回のようなゴミの投棄も違反行為となります。

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今日は桃の節句!ひな祭りスタンプラリーも佳境です!

「古民家でおひな様🌸春のお出かけスタンプラリー」は、おかげさまでたくさんの方にご参加いただいています。

スタンプを3つ以上集めた時の記念品の引き換え場所ですが、3月3日時点で古民家園配布分は終了し、吉野宿ふじやと博物館の2ヶ所での引き換えとなります。あらかじめご了承ください。

古民家園の広い広間におひなさま!

相模田名民家資料館のおひなさま展示は本日3月3日午後4時までです。どうぞお見逃しなく。

相模田名民家資料館の建物入り口では吊るし雛がお出迎え

相模田名民家資料館では、さまざまな時代のおひなさまがたくさん!

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【予告】次の企画展は絵本原画展!初日にはトークショーも!!

現在、特別展示室では考古企画展「古代相模原台地の開発」を大好評開催中です。会期は3月13日(日)となり、その2週間後には、次の企画展がスタートします。
3月26日(土)からは、舘野鴻絵本原画展「がろあむし 描かれた相模原の自然」を開催!

絵本原画展『がろあむし』ポスター

絵本『がろあむし』は相模原市内の崖地で調査・取材し、制作された絵本です。作者の舘野鴻(たての ひろし)さんは県内在住で、『がろあむし』と同じシリーズで2013年に刊行された『ぎふちょう』の原画展も当館で開催しました。
『がろあむし』の主役である昆虫ガロアムシは、崖下に崩れて堆積した岩石のすき間などに生息する昆虫です。地下の世界で繰り広げられる生と死のドラマを静かに淡々と、そして精緻(せいち)に描いた原画作品をぜひご覧ください。

相模原市内の景観をもとに描かれた架空の景色

ガロアムシの生と死を描いた原画

そして!!企画展初日には舘野さんのトークショーを行います。事前申し込み期間は3月1日から10日(必着)となっています。舘野さんの制作の秘密に迫る必見のイベントです。
その他にも、4月10には作画実演会(お申込み期間:3月15日~25日)や5月22日には土壌動物観察会(お申込み期間:4月15日~30日)を行います。
これからこのブログでも、準備の様子などお伝えしていきたいと思います。

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宇宙学校・さがみはらがやってくる!申し込みは3/8必着!

3月25・26日は、JAXA相模原キャンパス特別公開が行われます。ただし、社会情勢を鑑みてオンライン開催…なのですが、本日付で情報解禁!

3月26日土曜日には、相模原市立博物館を会場としてリアルイベント
宇宙学校・さがみはら」を、開催することが決定しました。

テーマは 「はやぶさ2」の先にあるもの と題して、
小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウのサンプルを地球に持ち帰りましたが、それを調べてわかることや、その成果の先に進められる研究はどのようなものなのか?3名の先生がお話しや皆さんからの質問に回答する内容です。先生は次の方々を予定しております。

臼井寛裕さん(JAXA)、鈴木志野さん(JAXA)、亀田真吾さん(立教大学)です。

ここまでの情報でもワクワクしてきますね!

時節柄、参加には事前申し込みが必要です。

事前申し込みは往復はがきによる応募(3月8日必着です!)のみ。応募者多数の場合は抽選となります。詳しくはこちら。

広報さがみはら3/1号

※感染症の状況によっては講師の先生方の出演はオンラインになる可能性はあります。
あらかじめご承知おきください。

これは2月1日に開催した別イベントの様子です。オンライン出演になった場合は、正面のスクリーン越しに先生とやり取りすることになります。

市内在住、在勤、在学の小学生5年生以上の方が対象です。先生方に質問できる絶好の機会ですので、ぜひぜひご応募くださいね。

※イベントの性質上、小学生・中学生・高校生の質問を優先しますので、どうぞご了承ください。

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「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No93 塩田石の利用)

相模原地域は台地上に位置し、一般には平らな地形と意識されていますが、それでも東西に流れる境川や相模川に向かっていくと段丘崖(だんきゅうがい)の坂がいくつもあります。

次の写真は、中央区田名地区の望地(もうち)河原に向かっていく坂道の一角ですが、よく見ると石を切り出したような跡があるのが分かります(平成23年[2011]6月8日撮影)。                   

 

これは地元で、塩田という地域の地名から「塩田石(しおだいし)」と呼ばれる石を切り出した跡で、塩田石は柔らかくて加工がしやすく、明治時代から昭和30年代まで石切りが行われました。当時非常に盛んだった養蚕での暖房用の炉(ろ)やこたつ、かまど、土蔵の建材など、いろいろなものに使われました。

次の写真のうち、一枚目は博物館の資料として保管している養蚕用の炉で、蚕は寒くなると成長が遅くなったり、繭を作るのをやめたりするため、時期により保温に気を使いました。二枚目は田名地区の農家の台所で、塩田石のかまどがあります。また、この家では、冬場の農閑期に塩田石の石切りの仕事をしていたため、石切りに使用する道具もありました(昭和61年[1986]7月11日)                                                      

 

最後の写真は、同じく田名地区にあった農業に使う堆肥(たいひ)を入れる小屋で、左側の土壁の下側に塩田石を積んで建材にしているのが見えます。そして、堆肥小屋の屋根は茅葺き(かやぶき)で、久しぶりに屋根の葺き替えを行うことになったために、作業用の足場が組まれています。この時の屋根替えの作業についても撮影させていただきました(昭和63年[1988]2月1日)。

                   

 

かつての相模原の生業は、麦やサツマイモなどの畑作と養蚕が中心でしたが、例えばワサビ作りや前回の砂利取りなど、本ブログでも紹介したように地区によってさまざまな仕事が行われてきました。そうしたものも地域の生活や歴史を知る上で重要な資料と言えましょう。

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考古企画展・大河ドラマ関連ミニ展示などを市長が見学!

2/26(土)に本村相模原市長が、考古企画展「古代相模原台地の開発」、市内もロケ地である大河ドラマ関連ミニ展示お雛様展示&スタンプラリー、の見学をされました。

古代の相模原について概要を説明

特に、考古企画展では古墳時代から平安時代の土師器(はじき)・須恵器(すえき)等の土器や、刀や鍬先等の鉄製品など多くの展示物をご覧いただきました。そして、「こんなにもたくさんの貴重な資料が博物館に収蔵されているとは!」と感激されていました。

古墳時代の土器(土師器)について説明

考古企画展「古代相模原台地の開発」、大河ドラマ関連ミニ展示、お雛様展示は3月13日(日)まで開催中です。みなさまも、ぜひご来館ください。

なお、考古企画展のギャラリートークを2月27日(日)と3月13日(日)に開催します。いずれも午後2時からとなります。こちらもぜひご参加ください。

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生きものミニサロン「花粉症の元凶!?スギの花粉を観察しよう!」

2月26日、毎月恒例の生きものミニサロンを実施しました。今回のテーマは、スギ花粉!
花粉症の人(スタッフも参加者も、ほとんどの方が花粉症でした)には何とも理解しがたいテーマかもしれませんが、アレルギーを起こすのはいったいどんなものなのか、知ることも大切ではないかと考えて設定しました。

煙のように花粉を飛ばすスギの雄花

館内でスギという木について少し解説した後、外へ出ます。向かったのは、公用車の駐車場です。

駐車場で顕微鏡の使い方を説明

駐車している車のフロントガラスなどに、花粉が付着しているためです。セロハンテープに張り付けて・・

セロハンテープを切って

車のフロントガラスなどに付着したホコリごと、花粉を採集

これをスライドグラスへ張り付けて“超簡易プレパラート”のでき上がりです。

超簡易プレパラート!

これを顕微鏡で観察します。

顕微鏡で花粉を探します

本来なら顕微鏡観察は室内で行いたかったのですが、密を避けるために、外に机を出して観察しました。風は少し強めでしたが、とても良いお天気だったので気持ちの良い青空顕微鏡観察となりました。

青空顕微鏡観察

残念ながら、今年はまだ花粉の飛散が少ないようで、その場で採集したサンプルからはあまり花粉は見られませでした。そのかわり、博物館でストックしてあったスギの雄花から花粉を取り出してみていただきました。

スギの花粉

スギの花粉は、まん丸で透明、おへそがちょこんと出るのが特徴です。大きさが40マイクロメートル(1マイクロメートルは1ミリメートルの1000分の1)くらいなので、顕微鏡を使わないと見ることはできません。でも、拡大して見てみると意外とかわいらしいので、参加者のみなさんは、スギに対する見方がちょっと変わったかもしれません。

次回、3月は都合により第3週の3月19日に実施予定です。

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