博物館実習 歴史分野 実習最終日!

こんにちは! 歴史分野の実習生の河本、松井、村田です!

本日は実習の最終日でした。
開館準備を手伝った後に、特別展示の解説を修正しました。以前作ったものよりも分かりやすくなったと思います。

キャプションをより分かりやすく手直し中です

昼食を挟んだ後、午後に展示解説をしました。
来館者への展示解説ができず、職員の方に向けて解説を行いました。実習の一番最後の取り組みなので、気合を入れて臨みました!
職員の方から多くのフィードバックをいただき、とても参考になりました。

展示解説はじめます…

展示解説聞いていただきありがとうございます

9日間の実習を通して、学芸員という仕事のやりがいや忙しさを身をもって実感できました。企画展「無量光寺文書・山崎弁栄遺墨展」
本日で実習は終わりますが、実習生展示は企画展「無量光寺文書・山崎弁栄遺墨展」の中で11/15(日)まで公開されているのでぜひご覧ください。

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「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No.26・お月見)

 江戸時代までの日本は、いわゆる旧暦(太陰太陽暦・たいいんたいようれき)を使っていましたが、明治6年(1873)から新暦(太陽暦)に変更され、現在では年中行事もほとんどが新暦の日程で実施されています。

 そんな中で現在でも多く旧暦で行われているのがお月見で、写真は、平成25年(2013)9月21日の見事な十五夜の満月です。

                    

 旧暦8月15日の満月の日に行われるのが十五夜、旧暦9月13日が十三夜で、旧暦のため日取りが毎年異なり、ちなみに今年は10月1日が十五夜で、十三夜は10月29日となります。また、「片月見はいけない」とも言われ、十五夜の月見をしたら十三夜も祝うとされていました。

 これらの日には、月を臨める縁側などに机を出し、その上にススキやカヤ、オミナエシなどの秋の花を花瓶に飾ります。また、団子やサツマイモ・里芋などの秋の収穫物をお供えし、このほかにも月にちなんでマンジュウなどの丸いもののほか、豆腐を供えることもあります。
 
 今回紹介するのは、すべて南区下溝の古山集落での撮影です。最初の写真は昭和63年(1988)10月23日の十三夜で、縁側にススキを飾り、左側には芋類が供えられています。

                    

 この日には各家でそれぞれ供え物をしますが、一軒ずつ回ってみると供えられているものが違っているのが分かります。以下の写真は、平成22年(2010)9月22日の十五夜の際で、最初の写真では丸いリンゴとマンジュウのほかに豆腐が置かれており、次は、芋類のほかに鮮やかなオミナエシの花が飾られているのが目に付きます。

                    

                    

 さらに芋類やマンジュウ・豆腐のほかに、団子や落花生が供えられている家もありました。

                    

                    

 ところで、これまで紹介した写真の多くにお菓子があるのに気が付かれたでしょうか。十五夜・十三夜の夜には、地区の幼稚園児や小学生などが場合によっては保護者とともに「お月見ちょうだいな」などと言いながら各家を回り、供えられているものを貰うことが行われています。かつては芋などの月への供えものを貰いましたが、こういうものでは子どもたちが喜ばないということで、お菓子を配ることに変わりました。
 写真は、昭和63年(1988)10月23日と平成22年(2010)9月22日の子どもたちが各家を訪れている様子です。まるで本来のハロウィンのようですね。

                     

                     

 お月見の供え物を子どもが各家を回って貰って歩くことは、古山集落のほかにも市内各地で見られ、現在でも子ども会の行事などとして行われている地区もあります。古くは子どもに配るのではなく、子どもたちが誰にも知られないようにそっと持っていくとされ、また、子どもに与えるとよいことがあるとも言われました。

 最後に、十五夜に供えたカヤやススキは、泥棒よけになるなどと言って翌日の朝に家の入口や屋根に放り上げることがありました。写真は昭和63年(1988)2月・緑区相原の撮影で、戸袋の上に置かれています。
 以前に紹介したお盆の造花を外便所に置くことと同様に、行事に使われたものはそのまま捨てられることもなく、別のさまざまな役割を期待されることもありました。

                     

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企画展始まりました!

9月19日、当館では7か月ぶりとなる企画展が二本立てで始まりました!「神奈川の植物、相模原の植物植物誌から考える生物多様性」と、「無量光寺文書・山崎弁栄遺墨展」です。

特別展示室入口の看板

特別展示室のシャッターも久しぶりに上がりました。

7か月ぶりのオープン

今回は軸装の資料や古文書、植物標本などがたくさん展示されており、資料保護のため展示室内の照明がちょっと暗めです。

見どころがたくさんある企画展です

そのぶん、市指定文化財の「無量光寺文書(むりょうこうじもんじょ)」など、当館では初めて展示される資料も多く、見どころがたくさんあります。11月15日までの会期となっていますので、ぜひご来場ください。

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もうひとつのヌスビトハギ

先月、8月20日付のこのブログでヌスビトハギを紹介しました。
博物館お隣の樹林地にたくさん生えているのですが、遊歩道が少し開けた一角に、ずいぶん背の高いヌスビトハギが育っているな・・と夏の間から観察していました。よもやと思っていたら、やっぱり・・外来種のアレチヌスビトハギでした。

アレチヌスビトハギの花

花がヌスビトハギよりも二回りくらい大きくて、さらに顕著な違いは、果実です。

アレチヌスビトハギの果実

マメ科であることがすぐにわかる果実の鞘(さや)が、ヌスビトハギは鞘のでっぱりが2つ。でもアレチヌスビトハギは、3~5つで、多くは4つです。こちらがヌスビトハギの鞘。

ヌスビトハギの果実

ヌスビトハギが林内のちょっと薄暗いところを好むのに対して、アレチヌスビトハギは日当たりの良い場所を好みます。樹林地の中ではヌスビトハギの優位は変わらないと思いますが、開けて日当たりが良いので、アレチヌスビトハギが育ったのでしょう。この樹林地では今まで無かったので、これからどんな風にすみ分けていくか見ていきたいと思います。

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歴史分野の実習生展示が完成しました!

こんにちは!博物館実習生歴史分野(河本、松井、村田)です

本日は実習8日目で、実習生展示が完成しました!
タイトルは「一遍上人の伝説」です。
午前中にパネルやキャプションの作成をしました
午後には完成したパネルや資料の配置を行いました。

悪戦苦闘のパネル設置作業

これまでの短い期間で苦労して作り上げた展示が完成した時には、達成感がありました。
企画展「無量光寺文書・山崎弁栄遺墨展」の一番最後に私たちの実習生展示があります。

そばには無量光寺の中世文書などが展示されています

企画展は9/19の土曜日からです!
ぜひ、実習生展示もご覧ください!

「私たちが作りました!」用パネルの写真撮影

博物館実習は残り1日!頑張ります!

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9月の星空情報②

最近は、日中の気温も過ごしやすく、「秋」を感じる日が増えてきました。

「秋」といえば今年は9月22日が秋分の日です。
この日は、太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じとなります。

秋分の日の太陽の動き(国立天文台天文情報センター暦計算室HPより)

また、この日を境に太陽の沈む位置は真西から南寄りの空へと移り変わります。
太陽の沈む位置は日々少しずつ変わるため、沈む様子を毎日観察するのも面白いかもしれません。
ただし、太陽を直接見てしまうと、目を痛める危険があるため、観察をする際は、日食グラスなどを正しく使用して観察をしましょう。

8月30日の職員ブログで紹介した木星と土星は、秋も含め今年は12月下旬まで楽しむことができます。(木星と土星が夜空で見える位置は博物館ホームページの星図をご確認ください。)

そこで、今回のブログではもう少し、木星と土星の観察についてお話しします。

木星や土星にはその周りをまわる天体「衛星」があります。
特に木星の衛星のうち、ガリレオ衛星と呼ばれる「イオ」、「エウロパ」、「ガニメデ」、「カリスト」は比較的明るく、双眼鏡などでも観察することができます。

双眼鏡で見た木星とガリレオ衛星

日にちや時間により、見える位置が変わりますので、その様子を見ていると、地球の月のように、木星の周りをガリレオ衛星も本当にグルグル回っているのだと感じます。

土星の衛星も博物館の望遠鏡を使えば、土星最大の衛星「タイタン」など比較的明るいものは目で見ることができます。
また、望遠鏡にカメラを取り付けて撮影すると目では見えない、比較的暗い衛星の存在も確認することができます。

口径40㎝望遠鏡を使って撮影した土星と土星の衛星

前回のブログでも紹介した月と木星土星の接近(9/25~26)と併せて、観察の好機を迎えている木星と土星を今一度、夜空で探してみてはいかがでしょうか。

また、9月27日(日)まで博物館プラネタリウムでは木星や土星など、地球以外の惑星の衛星を紹介する『MOON~太陽系のいろいろな「月」』を投影しています。
前半には、解説員による当日の星空紹介もありますので、ご興味のある方はぜひご覧になってください。(プラネタリウム番組についてはこちら

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いよいよ明日からオープン!企画展

明日、9月19日から、当館では7か月ぶりとなる企画展が始まります。
今回は2本立てとなり、「神奈川の植物、相模原の植物植物誌から考える生物多様性」と、「無量光寺文書・山崎弁栄遺墨展」です。
植物誌展の方をちょっとお見せすると・・

植物誌展の様子

一般にはあまりなじみの無い‘植物誌’を正面から取り上げました。生物多様性の重要な基礎資料として、神奈川県内では歴史的にも充実した植物誌の成果が蓄積されてきたことを紹介しています。壁面には木の葉のデコレーションが施され、展示室内を順路に従って一周しています。

木の葉が舞い散るイメージが全面に施されています

植物誌の調査(植物相調査)ってどんな人たちが携わっているのかも、しっかり紹介しました。

意外とシンプルな調査用具も

展示作業の大詰めの段階では、実習期間が終わっているにも関わらず生物分野の実習生が応援に来てくれました。

応援に来てくれた実習生

たくさんの方のご協力をいただき、展示は完成してあとはみなさまのご来場を待つばかり。
明日19日9時30分オープンです!

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博物館実習歴史分野・・・ミニ展示に向けて始動

こんにちは。

歴史分野実習生の河本、松井、村田です。

本日は実習生ミニ展示に向けて、南区当麻にある無量光寺の伝説に関する展示パネルの作成や写真撮影などを行いました。

展示パネルの作成では、まず文案を練り、イラストレーターを使用してパネルに書き起こしました。

イラストレーターを使うのは初めてだったので、とても難しかったです。

また、展示に向けて資料の写真撮影を行いました。

緊張する展示資料の撮影

無量光寺の伝説の記載箇所を確認

 

ミニ展示は、博物館の企画展「無量光寺文書・山崎弁栄遺墨展」の中で、9/19(土)から展示します。

開催まであと少し!準備頑張ります。

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アサガオの害虫

博物館近くのフェンスに、薄紅色のきれいなアサガオが咲いていました。

美しいアサガオの花

最近よく見られるアメリカアサガオや、マルバアサガオではなく、いわゆる「アサガオ」です。咢(がく)がすっと細長く伸びているのが特徴です。

咢が細長くまっすぐに伸びるのがアサガオの特徴

写真を撮っていると、葉の上にこんなものが乗っていました。

カメノコハムシの一種

ヨツモンカメノコハムシです。サツマイモ類の害虫として知られ、琉球列島では古くから農業害虫になっていたのですが、近年、本州でもよく見るようになりました。アサガオはサツマイモの仲間なので、葉を食べにきたのでしょう。どこが頭かわかりにくいのですが、葉を揺らしたら触覚を出してモゾモゾ動き出しました。

ヨツモンカメノコハムシ

このところ、以前にこのブログでも紹介したホオズキカメムシなど、アサガオ類の害虫が増えています。アサガオ好きにはちょっと心配のタネになっています。

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シリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介⑱ ㋞

そびえ立つ グリーンタワーの 麻溝公園

相模原麻溝公園は南区麻溝台にある総合公園です。敷地内にはアスレチックなどの遊具や芝生広場、ふれあい動物広場などがあり、敷地全体で四季折々の草花も楽しむことができます。

隣にある県立相模原公園と併せて、1000台分以上ある駐車場も週末は混みあうほどの人気スポットです。

 

タワーから見た公園内の様子(一部)

絵札に描かれているのは、この公園のシンボルとして、まさに“そびえ立つ”高さ55メートルの展望塔「グリーンタワー相模原」で、1992年にここで開催された「全国都市緑化フェア グリーンウェーブ相模原」の際に建てられたものです。

公園内からみたグリーンタワー

外から眺めるだけでなく、“展望塔”ということで、中に入って登ることができ、高さ38mの展望室から360度ぐるりと景色を楽しむことができます。

4面の窓からの景色(画像をクリックで拡大)

昼間だけではなく、 公園の周りには、高い建物がほとんどないことから、このグリーンタワーを星景写真に取り入れることで、相模原ならではの星空の写真を撮ることができます。

グリーンタワーと月 撮影:相模原市立博物館天文クラブ会員

また、公園内は空も開けているため、季節の代表的な星座を探すのにもぴったりな場所です。
段々と夜も過ごしやすくなってきたこの季節。防虫対策など万全の準備の上、気分転換にでかけてみてはいかがでしょうか。

ただし、駐車場や園内施設には夜間の立ち入りはできません。また、夜間の利用は自然豊かな公園だけに足元や野生動物などにも、くれぐれもご注意ください。

今回ご紹介した麻溝公園の場所はこちら
園内施設や駐車場の利用時間についてはこちらのページなどからご確認ください。

*このかるたは当館のボランティア「市民学芸員」が2017年に制作したものです。
*このかるたは相模原市立博物館にて貸出し可能です(現在は当面の間、貸出しを休止しております)。
*貸出しの詳細やその他このかるたに関心のある方は、博物館までお問い合わせください(042-750-8030)
*貸出し使用時には感染症予防のため、事前・事後の手洗い・消毒などを必ず行ってください。

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