エナガの巣材あつめ

今朝の通勤途中、博物館お隣の樹林地を歩いていたら目の前の木の枝に小さなかわいい姿が。2羽でつがいのようです。

コンパクトデジカメで撮ったので画質がとても悪いのですが、それでも小さめの大福餅くらいしかない体の鳥を形や色がわかるくらいに撮れていますから、どれだけ近くにいたかがわかります。それもそのはずで、1羽が懸命にお仕事中。

おそらく蛾の繭かクモの卵のうをつついて、中から糸くずを取りだしています。

最後は体重をかけて引っ張り出します。といっても、わずか10グラムに満たない体ですからそう簡単ではありません。必死に取り出しています。

なぜこんなことをしているのかというと、巣材集めです。エナガは比較的早く繁殖を始めますが、いま、巣作りの真っ最中。小さな体に似合わずソフトボールくらいの大きさの、コケや地衣類を塊にして巣を作ります。内部にはびっしりと鳥の羽根を使い、ふかふかまん丸の巣です。その巣材をつなぎ合わせるために、クモの糸や蛾の繭からとった糸、獣毛などを絡ませるのです。
この間、30秒ほどだったでしょうか。忙しそうに飛び去っていきました。
(生物担当学芸員 秋山)

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火事!?

午前10時、館内に非常ベルが・・・。
火事!?
いえ、安心してください、燃えていません。
今日は博物館で年に2回実施している防災訓練(消防訓練)の日なのです。

今日の防災訓練のポイントは
①通常の出入り口だけではなく、館内の非常口(大谷家の横)からも避難する
②消火器使用訓練
③屋内消火栓の取り扱い方法
でした。
大谷家横の非常口からは、市民ボランティアの皆さんにご協力いただいて学芸員が先導し、実際にその通路を通って避難訓練を行いました(ここ数年では初めて!もしかしたら開館以来初?)。
避難訓練を終えた後、消防署緑が丘分署の方から講評をいただきました。
避難誘導の時に注意すべき点(出入り口での誘導や放送時に付け加えるとよい言葉など)や、火災による死亡者はトイレなどの個室で発生しやすいことを念頭に入れて避難誘導を行うこと等のアドバイスをいただきました。

次に行ったのが消火器の使用訓練です。
これも定期的に行わないとなかなか体に染みつかないものです。
火元から3~6メートルの地点まで行ってから、ピンを抜いて、ホースの先端をもって、それからレバーを握る!狙うのは炎ではなく、燃えているもの自体を!

これはみんな上手にできました。
消防の方からのワンポイントレッスンとしては、ホースは根元ではなく先端を持つ!
このコツは、こういうタイプの消火器を使う時の共通した注意事項とのことですので、ぜひみなさんもいざという時のため覚えておいてくださいね。

そして最後に屋内消火栓の取扱い説明会です。
日頃はこれもあまり開ける機会がない扉ですが・・・
中身はこんなふうになっています。

このホースを伸ばして・・・
いざという時にはこんな感じで使います!手元に赤く見えるのがホースについているスイッチです。(水量を手元のスイッチで出したり止めたりできる、一人で使えるタイプです)

いざという時が来ないことがなによりですが、来館者のみなさまの安全と、資料を守るため、これからも「いざ」に備えていきたいと思います。
(企画情報班 佐々木)

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20周年記念展終了

一昨日、2月28日で開館20周年記念展「こんなモノが集まりました-博物館20年の歩み-」が終了しました。
今日は朝から撤収作業を行いました。

同時開催していた学習資料展も、市民学芸員のみなさんがたくさん集まって作業してくれたおかげで、大きな展示物やケース内の資料のほとんどが撤収できました。

リアルすぎて好評だった住宅内の居間のジオラマも、このとおりさっぱり片付きました。またいつか使用できるように、部材ごとにまとめて丁寧に片付けられました。ジオラマに使用していた資料がステージを下りてひっそりと収蔵庫へ戻るのを待っています。

次の展示は、3月19日(土)からスタートする考古企画展「相模原の遺跡2016」です!ご期待ください!
(生物担当学芸員 秋山)

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常設展示保守作業

今日は休館日ですが,常設展示室の保守作業を行いました.
清水家模型の清掃,キノコのキャプションの交換,展示照明の一部LED化,農具展示の資料の固定を行いました.農具の展示は昨年秋に展示替えを行った部分です.
いずれの作業も職員で行うことは困難なので,その道のプロの方にお願いしました.

清水家模型は繊細な部品が多いので,清掃には細心の注意が必要です.

キノコのキャプションは,以前以前に比べて,格段に見やすくなりました.
こちらが以前のキャプション.

こちらが交換した後のキャプションです.

LED化した展示照明です.

農具の資料は,展示替えをした資料と固定が緩んできた資料のテグス止めを行いました.誰でもできそうに見えますが,強固かつ見た目も美しく固定するのは,熟練の技が必要です.

資料をより良い状態でご覧いただくためには,定期的な保守作業が必要です.

(地質担当学芸員 河尻)

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糞土師講演会!(写真追加しました!)

今日は予告どおり、糞土師の伊沢正名さんの講演会「うんこはごちそう 命をつなぐ生態系のホントのはなし」を開催しました。
タイトルが刺激的なのでどれくらいの方が聴きに来てくれるかなと思っていたのですが・・

心配無用でした。熱のこもったお話に100名を超える聴講者のみなさんが集中して聞き入っていました。
良識という殻をどう破るか、固定観念にどう立ち向かうかという生きるスタンスに踏み込む熱いお話は、実践者ならではのすさまじい説得力でした。
最後にスペシャルゲストの舘野鴻さんとのトークセッション!

死から始まる物語を絵本に描く舘野さんと、うんこを踏み絵に現代社会のひずみを問いただす伊沢さん。とっても濃いお話を伺うことができました。

講演会後のくつろいだお二人のツーショットです。今日初めて会ったとは思えないくらい、自然に意気投合されていました。
(生物担当学芸員 秋山)

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平成27年度全国科学館連携協議会関東ブロック会議を開催!

2月26日には昨年(https://www.sagami-portal.com/city/scmblog/archives/8420)に引き続き、標記会議を当館で開催しました。

今回も内容は盛りだくさん。
まずは研修の第1部として、JAXA宇宙科学研究所の大川先生による講演。

そして研修の第2部は3グループに分かれ、生物分野、地質分野のそれぞれワークショップ実習、プラネタリウム観覧を行いました。
今回は、年度末の開催という時期であったこと等もあいまってか、会議自体が少人数での開催となったため、結果的にはワークショップがとても密度の濃い研修になったようです。相模原で実った種が各地で花開くように、今日の研修の成果が各地の科学館で活かされるといいなと願っています。
その後、本来の目的であるブロック会議に。
連携協事務局から最近の動向や、海外研修報告など、そして、各館の情報交換や今後の会議の開催方法についてなど、来年度に向け、よい連携が持てるよう、様々な意見が出されました。
こうした会議が、それぞれの館で抱えている課題解決に役立つよう、また、会員相互にとってもよい刺激となるよう、開催形式の検討なども含めながら、調整していきたいと思います。
※個人的に興味深かったのは、他館の天文の学芸員さんが屋外に出た途端、空を見上げたこと。同じ空間にいても動物好きの人は動物に、花が好きな人は花に、建築が好きな人は建築に目が行くように、天文好きの人はやっぱり星に目が行くんですね。
(企画情報班 佐々木)

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生きものミニサロン 花粉を見てやるゾ!

今日は毎月恒例の「生きもの大好きミニサロン」を実施しました。
お題は「スギの花粉を見てやるゾ!」マスク姿が急増していることからわかるとおり、今年もスギ花粉が飛散中です。公用車のフロントガラスを絵筆でなぞって花粉を採集。

スギ花粉は、じつはまだ数がそれほど多くなくて見つけにくいため、ちょうどお隣の樹林地で咲き始めたタンポポの花も採集しました。

この場所に咲くのは、多くが在来種のカントウタンポポです。

ところが、姿のそっくりな雑種(在来種×外来種)もあり、特に咲き始めの時期は外見ではわかりません。そこで、花粉を見て識別します。
実験室で顕微鏡観察。

この写真は今日撮影したものではありませんが、スギの花粉はまん丸におへそがぽちっとついているのが特徴です。数粒ですが、無事に観察できました。私も含めて花粉症の人にとっては「かたきをじっくり見てやるゾ」という気分です。

タンポポは、こんな感じでした。粒ぞろいです。詳しい説明はまた機会を改めますが、花粉が粒ぞろいなのは在来種のカントウタンポポの特徴です。

倍率の違う写真を使っているのでスギとタンポポの花粉の大きさが違って見えますが、実物はだいたい同じくらいの大きさで、40マイクロメートル(0.04ミリメートル)くらいです。ただし、スギ花粉は風で飛ぶ風媒花粉なので花粉症の原因になりますが、タンポポは表面がべたつく虫媒花粉なので、風で飛びません。そのため、花粉症の原因にはなりません。そんなお話をしてしめくくりました。
次回は3月26日(土)12時からです。来月はもうたくさんの野草を観察できることでしょう!
(生物担当学芸員 秋山)

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糞土師講演会にスペシャルゲスト!

今週末、2月28日(日)14時から糞土師、伊沢正名さんの講演会「うんこはごちそう 命をつなぐ生態系のホントのはなし」が行われます!すでにこのインパクトのあるタイトルがネット上のいろいろなところで話題になっています(なぜか活字媒体では「広報さがみはら」以外にあまり取り上げられていませんが・・)。

この講演会に、スペシャルゲストが登場することになりました!
絵本画家の舘野鴻(たての ひろし)さんです。舘野さんの精緻な観察に基づく細密画は当館でも原画展「ぎふちょう」(平成25年開催)で多くの来館者に衝撃を与えました。絵本「ぎふちょう」と代表作「しでむし」により、独自の死生観を表現した舘野さんが、ファンと公言する伊沢さんと命、そして生態系について語り合います!

当日は伊沢さんの講演会を前半に、15:30頃から、舘野さんと伊沢さんとのトークセッションを行う予定です。このお二人の顔合わせは今回が初めてです!お話が白熱して、少々時間をオーバーするかもしれません!
週末、博物館でお待ちしております!
(生物担当学芸員 秋山)

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博物館協議会

今日は相模原市立博物館協議会、第11期第1回目の会議が開催されました。

会長の人選などを行い、博物館の活動状況などについて早速活発な議論が交わされました。
会議のあと、今日が1期目の委員さんもいらっしゃったので、館内のバックヤードをご案内しました。まずはコントロール室です。

館内のすべての空調を管理している部屋で、きめ細かな制御のようすにみなさん興味津々でした。
実際の空調機械室では、配管やボイラーなどの大きさにビックリ!

さらに収蔵庫もご覧いただきました。

今回は展示など外から見える部分ではないところを、あえて見ていただきました。
博物館の活動目標や評価などこれからとても重要な議論を重ねていただくためにも、バックヤードはとても重要なポイントになりそうです。
次回は来年度の初夏に開催予定です。
(生物担当学芸員 秋山)

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プロのワザ

今日は動物標本クラブの活動日でした。そして昨日に引き続き、初夏の展示の準備も並行して行いました。
これは、トラツグミの翼を、それぞれの部位の羽の形がわかるように台に貼り付けようとしているところです。

今日も参加してくれた標本師Aさんのアドバイスがずばりと効いて、一枚一枚の羽の並びが自然になるように、そして翼の立体感が失われないように仕上がりそうです。
そのアドバイスとは、翼の中の骨や腱の位置関係をしっかりと整えて固定することです。これがプロのワザなのだと唸ってしまいました。しっかり乾燥して標本が仕上がったら、このブログで公開します。
また今日はAさんが骨格模型を作るときの型を見せてくれました。

それぞれの動物種の形態的な特性に合わせて、とことんまで精緻に作り上げようとする心意気に圧倒されました。
プロの仕事、すばらしいです!
(生物担当学芸員 秋山)

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