給桑開始から22日目 カイコは5齢に

【23日から再開します!】
6月21日(火)と22日(水)に館内設備のメンテナンスのため休館しましたが、23日(木)から通常開館します。

6月1日に給桑を開始してから、20日目の6月20日までにほぼすべてのカイコが脱皮して5齢になりました。5齢3日目の6月22日、すでに大きさは6センチメートルを超えました。

伸びた状態で6センチメートルを超えます

これからあと5日間ほど、クワを食べ続けます。5齢の間に食べるクワの量は、カイコが一生で食べる量の85%以上と言われています。そしてそのほとんどが、絹タンパクの生成に使われるので、5齢でいかにたくさん食べさせられるかで、繭の大きさ(繊維の長さ)が決まります。
ムシャムシャとクワを食べる様子は、ずっと見ていても飽きません。

迫力のお食事シーン

カイコもラストスパートとなりますが、クワの葉採りもラストスパートです。大きな繭を作ってもらうよう、人間もがんばらなくてはいけませんね!

カテゴリー: オカイコサマ, 生きもの・地形・地質 | タグ: | 給桑開始から22日目 カイコは5齢に はコメントを受け付けていません

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」関連ミニ展示「鎌倉時代初めの相模原の武士団 横山党」を尾崎咢堂記念館で開催中です。

【 博物館臨時休館のお知らせ】
6月21日(火)~22日(水)は、館内設備のメンテナンスのため、休館いたします。23日(木)から再開します。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の関連ミニ展示「鎌倉時代初めの相模原の武士団 横山党」が、令和4年6月18日(土)から尾崎咢堂記念館で始まりました。

多目的室にて展示中です。

この巡回ミニ展示では、津久井地域にも進出した相模原の鎌倉時代初期の武士団「横山党」や、13人の御家人の1人である和田義盛(わだよしもり)の市内にある伝承などを紹介しています。

横山党の大貫氏は緑区中野を本拠地にしたと伝えられています。

現在絶賛放送中の大河ドラマ関連ということで、6月12日(日)まで同じ内容のミニ展示を開催していた吉野宿ふじやでも大変ご好評をいただきました。
吉野宿ふじやの展示の様子は本ブログでもご紹介しています。)

今回は、和田義盛(わだよしもり)にまつわる市内中央区の伝承地「わだ坂」と「藤橋」が取り上げられている神奈川県作成の「鎌倉殿×13人の御家人たち 神奈川『ゆかりの地』めぐり」ペーパー版周遊マップも設置してあります。
また、各写真パネルは周辺地図とあわせて展示されていますので、気になる伝承地がありましたら実際に足を運んでみてはいかがでしょうか?

お気に入りのゆかりの地を見つけてみてください。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」関連ミニ展示「鎌倉時代初めの相模原の武士団 横山党」は、8月28日(日)まで開催しています。
これまで相模原市立博物館や吉野宿ふじやで開催した展示をお見逃しの方や、お近くにお住まいの方をはじめ、多くの方にご覧いただければと思います。

カテゴリー: おしらせ, 尾崎咢堂記念館, 考古・歴史・民俗 | タグ: , , , , , | NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」関連ミニ展示「鎌倉時代初めの相模原の武士団 横山党」を尾崎咢堂記念館で開催中です。 はコメントを受け付けていません

ヒメヤブラン

【臨時休館のお知らせ】
6月21日(火)~22日(水)は、館内設備のメンテナンスのため、休館いたします。23日(木)から再開します。

博物館お隣の樹林地でここ数年少しずつ増えているように見える植物の一つが、ヒメヤブランです。

ヒメヤブラン

ちょっと薄暗い林内と、遊歩道などやや開けた場所のちょうど境界部分でぽつりぽつりと花を咲かせています。純白の小さな花は、下を向いて楚々としています。

ヒメヤブランの花 やや下向きに咲きます

博物館前庭に多く生えているヤブランも、真夏に咲く花の形はよく似ていますが、薄紫色で盛大に花をつけるため、雰囲気がだいぶ異なります。

ヤブランの花

ヒメヤブランは地下茎を伸ばして増えていくので、年々少しずつ株数が増えているように見えます。しかし、明るい方、つまり、人に踏まれやすいところへ出てしまうため、そろそろ株数は頭打ちになるような気もします。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: , | ヒメヤブラン はコメントを受け付けていません

給桑開始から18日 カイコは最後の眠に

6月18日、カイコの多くが4回目の眠(みん)に入りました。脱皮に備えて静止した状態になっています。前部を反りかえるように持ち上げていて、人間の睡眠とは姿勢がだいぶ異なります。

前部を反り上げるのが眠の姿勢です

まだ食べているカイコもいますが、今日中にはほとんどのカイコが眠に入ります。

子どもが折り重なって寝るように見えてかわいいですね

明日19日には脱皮し始め、週明けの月曜日にはほとんどのカイコが5齢(終齢)になります。それから1週間、モリモリとクワを食べ続け、繭を作り始めます。5齢の間に、生涯に食べるクワの量の85%以上を食べると言われています。来週はラストスパートです。

カテゴリー: オカイコサマ, 生きもの・地形・地質 | タグ: | 給桑開始から18日 カイコは最後の眠に はコメントを受け付けていません

ホタルブクロとヤマホタルブクロ

梅雨らしい空模様が続く6月16日、博物館の駐車場の植物は元気いっぱいです。昨年、ナラ枯れによって伐採されたコナラの切り株の周囲は、明るくなったために様々な草木で覆われています。

コナラの切り株(シートが掛けられている部分)

そんな中に、ホタルブクロの花を見つけました。博物館の前庭には以前からありましたが、駐車場で咲いた記憶はありません。眠っていた埋土種子(まいどしゅし:地面の中で休眠状態の種子)が、日照で覚醒したのでしょうか。

ホタルブクロ・・?

ホタルブクロには、よく似た変種(へんしゅ:同じ種だけど、やや異なる形態の特徴があるものを分ける場合の分類)のヤマホタルブクロがあります。どっちかな?と近づいて見ると、なんと、上の写真の左側はホタルブクロで、右側はヤマホタルブクロでした。識別点は、花の付け根の萼片(がくへん)の形にあります。切れ込みの股の部分が反り返るのが、ホタルブクロです。

ホタルブクロ 萼片の股の部分がはっきり上に反り返っています

同じ部分が反り返らず、少し膨らんでいるだけなのがヤマホタルブクロです。

ヤマホタルブクロ 反り返りは無く、やや膨らんでいるだけ

たまたまヤマホタルブクロが1株混じっているのかと思い、咲いている株を確認してみました。すると、半々くらいの株数で両変種が混じって咲いていました。隣同士で咲いている花を寄せて撮影しました。花色が、ヤマホタルブクロの方が若干濃い目のものが多いのですが、ほとんど差はありません。

ホタルブクロ(左)とヤマホタルブクロ(右)

野外でも時々、隣り合って咲いている場合があります。しかし、博物館の駐車場でこんなふうに混じり合って咲くとはちょっと意外でした。

 

 

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: , | ホタルブクロとヤマホタルブクロ はコメントを受け付けていません

博物館収蔵資料紹介~さまざまな籠や笊

現在のようなプラスチック製の入れ物が使われる以前には、物を入れ、あるいは運ぶための容器として、竹製の籠(かご)や笊(ざる)は日々の生活で欠かせないものでした。博物館でも多くの籠や笊類を保管しています。

博物館には、普段は展示していない多くの資料を保管している収蔵庫(しゅうぞうこ)というスペースがあり、最初の写真は収蔵庫の中の籠や笊の一部です。

さまざまなものが写っていますが、一番上と二段目までは養蚕で蚕の餌である桑の葉を摘む時に、その葉を入れるのに使った「桑摘みびく」で、養蚕地帯である市域ではどの家にでもあったものでした。また、三段目と四段目には、いろいろなものを入れるのに使われた籠や笊が置かれています。                   

 

前回のブログでは、自然・歴史展示室にある開墾農家の屋根の上の植物を紹介しましたが、「くらしの姿」の物置内部には、落ち葉を掻き集めるのに使われた大きな籠(緑区川尻)、さらに桑摘みびく(南区磯部)も養蚕のコーナーに展示していますので、ご来館の際には是非見学いただければと思います。                                 

 

最後の写真は、銭湯などで脱いだ服を入れる湯屋籠(ゆやかご・南区下溝)です。普通の籠などは竹を細く割って編みますが、一般にメダケと呼ばれる細い竹を丸竹のまま割らないで作っていきます。                 

南区下溝・古山地区には、農閑期の冬場を中心にこの籠を作る人が第二次世界大戦の頃までいました。材料のメダケは地元にはないためどこからか取り寄せ、できたものは横浜あたりに自転車で運んでいたそうです。こうしたちょっと珍しい籠なども保管しています。

カテゴリー: 考古・歴史・民俗 | タグ: | 博物館収蔵資料紹介~さまざまな籠や笊 はコメントを受け付けていません

ホームタウンチームのミニ展示を実施中!

相模原市では、市内に拠点を置きトップレベルの活躍が期待されるスポーツチームを「相模原市ホームタウンチーム」として認定し、シティセールスやスポーツ振興によるまちづくりを進めています。5チームあるうちの2チーム、TeamUKYO SAGAMIHARA(自転車ロードレース)と、三菱重工相模原ダイナボアーズ(ラグビー)が、5月に素晴らしい結果を残しました。
TeamUKYOは、5月21日のTour of JAPAN 2022 第三ステージ(相模原ステージ)を好成績で駆け抜け、翌22日のツアー最終戦東京ステージで見事、チーム団体総合時間賞を獲得した他、個人でも多くの賞を獲得しました。

2チームのミニ展示

また、ダイナボアーズは、今年から始まったラグビーの国内トップリーグであるリーグワン・ディヴィジョン2に参戦し、リーグ戦全勝を果たしました。順位決定戦で3位となりましたが、5月21日と28日に行われた入替戦で2連勝し、ディヴィジョン1昇格を決めました。
ミニ展示では、ダイナボアーズ(イノシシ=wild boarからの造語)にちなみ、イノシシのはく製も登場しています。

リアル・ダイボ君(ダイナボアーズのマスコットキャラクター)

スポーツタウン相模原を盛り上げる原動力として、これからも頑張ってほしいですね!

※ミニ展示は6月末まで実施しています。

カテゴリー: 今日の博物館 | タグ: , , | ホームタウンチームのミニ展示を実施中! はコメントを受け付けていません

給桑開始から2週間、カイコは4齢へ

6月14日、飼育開始からちょうど2週間経ちました。朝までに大方のカイコが4齢に脱皮していたので、給桑を再開しました。

4齢に脱皮しました

飼育展示も、これまで容器をアクリルカバーで覆っていましたが、今日からはカバー無しで直接見ることができます。多少、触っても大丈夫です!

顔を近づけて間近で見ることができます

頭もさらに大きくなり、クワの葉をモリモリ食べそうな顔つきです。

4齢のカイコ 脱皮したては頭でっかちに見えます

ここからは天気予報とにらめっこしながら、採桑のタイミングを見計らわなくてはいけません。忙しくなりそうです。

カテゴリー: オカイコサマ, 生きもの・地形・地質 | タグ: | 給桑開始から2週間、カイコは4齢へ はコメントを受け付けていません

博物館収蔵資料紹介~屋根ふきの道具

博物館が収蔵している民俗資料のうち、もっとも多いのが畑作や養蚕などの農業に使われていた道具です。そして、人々の生活に欠かせなかった衣食住に関わる道具なども比較的多く保管しています。

今回紹介するのは、かつて住居が草屋根だった時に、屋根替えなどといって屋根を直したりする際に使われた道具です。市内では屋根の材料として、非常にたくさん作られていた小麦の穂を収穫した後の、茎(くき)の部分である麦稈(むぎから)が多く使われました。

最初の写真はいずれも緑区大島の方からの寄贈で、ハサミは屋根材の麦稈を切り整えるのに使い、鎌で麦稈を縛って固定する竹や縄を切ったりしました。                 

 

次の写真は「屋根こて」(緑区中沢)です。屋根に麦稈などを差してこれで叩きます。柄の先に付いている板が段々になっているのが特徴です。                   

このほかに「屋根針」(南区上鶴間本町)などもあり、麦稈を屋根の上から下側に縛りつけるのに使いました。

 

 

ところで、博物館の「自然・歴史展示室」には、中央区清新にあった開墾農家を復元した草ぶきの民家が展示されていますが、この屋根の棟(むね)には照明があたっています。これはわざと植物(イチハツ)を植えて根を生えさせ、屋根の重要な部分である棟が崩れないようにしてあるもので、自然に生えた植物を表しているのではありません。博物館に来たら見逃さないように、気をつけて見学をお願いします。

 

カテゴリー: 考古・歴史・民俗 | タグ: | 博物館収蔵資料紹介~屋根ふきの道具 はコメントを受け付けていません

キイチゴ実る

博物館お隣の樹林地では、キイチゴの仲間の果実が色づいています。
こちらは、キイチゴそのものと言えるモミジイチゴです。

モミジイチゴの果実

野生のラズベリーは、ほどよい甘みと酸味があり、とても美味しいのですが・・それを狙うのは人間だけではありません。アリがついていることが多いので、口に入れる前によく点検しないといけません。ちなみに、4月に咲いていた花はこちらです。

モミジイチゴの花 葉はモミジのように深く切れ込んでいる

そして、赤く実った野イチゴもあります。ニガイチゴです。

ニガイチゴの果実

梅雨時の湿った空気に映える色ですね。名前だけ聞くとあまり美味しそうに感じられませんが、食べればふつうに甘くて美味しい果実です。花はこちらです。

ニガイチゴの果実

ニガイチゴは花も果実も上向きにつくのでよく目立ちますが、モミジイチゴは下向きなので、注意深く探さないと見落としがちです。ヒヨドリなどが目ざとく見つけて食べるので、探すのは鳥との競争でもあります。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: , , , | キイチゴ実る はコメントを受け付けていません