2025年度 歴史分野 博物館実習~繭うさぎ作りを実施しました!~

こんにちは!歴史分野の実習生です。

8月13日の分野別実習1日目では”繭うさぎ作り”を行いました。
まずは、相模原市の養蚕の歴史の流れを学びました。

相模原市と養蚕についてDVDを見ている姿

次に、”繭うさぎ作り”案内用のポスターと、会場へ案内するための矢印表示を制作しました。限られた時間の中でいかに分かりやすく制作できるか大変でした。

案内ポスターや矢印案内を作っている様子

生き物としての蚕について学ぶため、動物担当学芸員から説明をしていただきました。

イベントをサポートいただいた市民学芸員さんと、蚕について説明を受けている様子

そして午後のイベントに備え、民俗分野の実習生に繭うさぎの作り方をレクチャーしてもらいました。

実際に繭うさぎを作っているところ

作ってみて、繭が固くうさぎの耳をつけるのがとても大変でした。
また、実際に繭の中から出てきた蚕のさなぎには少し驚きました。

午後からは参加者の方に蚕について教えながら繭うさぎを作りました。
皆さんとても楽しそうに、時には苦戦しながら個性豊かな繭うさぎが誕生しました!

みんなの夏休みの思い出になったらいいなと思います!

参加されたお子様が作っているところ

かわいい繭うさぎ完成!

 

分野別実習2日目以降も頑張ります!!!

(2025年度 歴史分野実習生)

 

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民俗分野実習2日目 ~繭(まゆ)うさぎ作り~

こんにちは。
民俗分野の実習生です。

今日は繭(まゆ)うさぎ作りのイベント当日でした。
まずは、先日自分たちで作成した解説クイズをパネルにしました。

展示パネルを作成する様子

次に、会場の設営を行いました。
参加者の導線を意識して、展示や椅子の配置を考えました。
その後、本番の練習もかねて、歴史分野の実習生に繭(まゆ)うさぎの作り方をレクチャーしました。カッターの取り扱いは大人でも難しいようです。

会場設営の様子

午後からイベントが始まりました。
開場前から多くの方にお越しいただき、一時間で受付終了となるほどの大盛況で終えることができました。
イベントでは、博物館のボランティアである市民学芸員の方にもお手伝いいただき、子どもたちを中心に繭(まゆ)うさぎ作りを体験していただきました。
無事にけが人を出さずに終えることができてよかったです。

繭(まゆ)うさぎ作りを楽しむ子どもたち

カイコについて初めて知るというお子さんも多かったので、興味をもっていただければ嬉しいです。

(令和7年度民俗学実習生)

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8月15日、バックヤードツアーを実施します!

当館のバックヤードツアーでは、普段は公開していない収蔵庫などを学芸員がご案内しながら、博物館の機能や役割を紹介しています。
8月2日に実施した回では、定員を大きく超える皆様にご来館いただきました。
そこで、急きょ、8月15日(金)にもバックヤードツアーを開催することとなりました!
ご参加をお待ちしています!
(内容は8月2日に実施した回と同様です。)

前回の様子

【概 要】
日 時:8月15日(金)①10:30~11:00 ②12:00~12:30
定 員:各回20名(先着順)
注意事項:
・いずれの回も当日午前9時30分から整理券の配布を開始いたします。各回定員に達し次第、配布終了としますのでご了承ください。
・安全上、貴重品を除くバックヤードへのお手荷物の持込みは固くお断りいたします。リュックや鞄等は、事前に館内のコインロッカーにお預けのうえご参加ください。飲食物の持込みも一切できません。
・バックヤードツアー中は撮影禁止です。
・収蔵庫内の資料及びバックヤードの備品等にはお手を触れないでください。
・イベントの様子は、当館のブログやSNS等で紹介させていただきますのでご了承ください。
※上記の内容を博物館Webサイトのこちらのページにも掲載しています。
(動物担当学芸員)

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今年も「さがみはら地域づくり大学」の講師を務めました!

先月12日(土)、さがみはら地域づくり大学の講師を務めるため、ユニコムプラザさがみはら(南区相模大野)へ伺いました。

「さがみはら地域づくり大学」とは、市民協働の観点から地域活動や市民活動を促進するため、役立つ知識・技術を体系的に学べる場として毎年開講されているものです。
例年、地域活動コースの講座「相模原を知る」における歴史の講義を当館学芸員が担当しており、今年も歴史担当学芸員が講師を務めました!

今年は14名の受講生が申し込まれました。

この講座の受講生は探求心が強い方がとても多く、昨年度末には修了生の皆さんが「さがみはら地域探検隊」として来館されたことが記憶に新しいです。
皆さんの熱意に感化され、こちらも講義内容を毎年アップデートして臨みます。

しかしながら、相模原に人が住み始めてから現代までの歴史を90分に凝縮することはなかなか難しく、講師3年目の今回もお話し尽くせない点があったと反省が残ります。とはいえ、恒例のクイズでは全員が正解された問題もあり、しっかりと皆さんに重点が伝わっていたことに安心しました。

講義の途中で3択クイズに挑戦!

歴史の初習者もいらっしゃる「さがみはら地域づくり大学」では、時代ごとの主な出来事や特徴とともに、関連する市内の史跡や文化施設を併せて紹介するようにしています。
今は猛暑が続きますが、涼しくなって講座を修了する頃には、受講生の皆さんに市内の歴史巡りを楽しんでいただけると嬉しいです。

(歴史担当学芸員)

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民俗分野実習1日目

こんにちは。民俗分野の実習生です。

今日から分野別実習が始まりました。よろしくお願いします。
今日は、後日行う繭(まゆ)うさぎ作りのイベントに向けて準備を行いました。

まず、養蚕について学ぶためにビデオを視聴し、学芸員の方からもお話を伺いました。

繭にも様々な種類があります

 

また、一足早く繭うさぎ作りも体験しました。思った以上に繭が硬くて驚きました。
イベントでは、市民学芸員の方とともに私たちもイベントに参加する方に作り方をお教えします。実際に作ったことで注意点やコツがわかったので、皆で共有しあいました。

実習生が作成した繭うさぎです

 

そして、養蚕や繭について学んだことを活かしながら、イベントで行う展示の準備を始めました。このメンバーでは、初めての展示。たくさんの案が出た中から私たちなりに伝えたいことを考えて展示を完成させることができました。

 

こちらの繭うさぎのイベントは8月13日13時から行います。皆様のご来館をお待ちしております。

 

(令和7年度民俗学実習生)

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【10/13まで】茅ヶ崎市博物館で相模原市の指定文化財をみよう!

現在、茅ヶ崎市博物館では特別展「古代高座(たかくら)~1300年の眠りからの目覚め~」が開催されており、相模原市の指定文化財3件を含む合計41点の考古資料が展示されています。

 

指定文化財3件について簡単に解説します。
田名坂上遺跡出土の三彩小壺(さんさいこつぼ)、奈良・平安時代
奈良三彩(さんさい)とも呼ばれ、釉(うわぐすり)を3種類、すなわり緑釉(りょくゆう)、白釉(はくゆう)、褐釉(かつゆう)なので、「三彩」です。東国では出土例が少なく、お寺、役所から出土する場合が多いのですが、田名坂上遺跡ではそのような施設跡はみつかっていません。

 

田名半在家遺跡G地点出土の龍文鏡(りゅうもんきょう)、平安時代
住居址から出土しており、鏡全体のうち下部分です。鏡は儀礼の道具と考えられており、8世紀に中国で製作されたものが、10世紀の住居址からみつかりました。作られた年代と鏡が見つかった住居址の年代に時間差があることから、神聖なものとして、代々大切に受け継がれたのではないかと考えられます。

 

指定文化財:苦久保遺跡第3地点の朱書土器(しゅしょどき)、平安時代
大変見にくいのですが、赤い朱で「大」と書き入れられております。土器に字が書かれたものは「墨書」土器と呼ばれ、朱で行うものは大変珍しいものです。

いずれも市内の奈良・平安時代を考える上で大変重要なものです。
上記の指定文化財以外にも、墨書のある土器が多く展示されていますので、この機会にぜひご覧ください。

茅ヶ崎市博物館の特別展⇒https://chigamu.jp/event/detail/139/

(考古担当学芸員)

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ヌスビトハギの小さな花

博物館の正面入り口のアプローチに、かわいらしい花が咲いています。

ヌスビトハギの花

ヌスビトハギです。小さいながら、マメ科らしい立体的な花ですが、種名がちょっと物騒ですね。この植物は代表的なひっつき虫(果実や種子が動物の毛などにひっつく構造を持つ植物の総称)で、どうやら種名はこの果実に由来するらしいのです・・

ヌスビトハギの果実(秋に撮影)

果実の形が、盗人が抜き足差し足で歩く足跡に似ているから、というのが有力とされていますが、これは“日本の植物学の父”とされる牧野富太郎博士の類推が広まったものです。ほかにも、盗人が草むらを逃げる際、気づかないうちに衣服にくっついているから、という説もあります。なんとなく、こちらの方がしっくり気がします。
ヌスビトハギは博物館周辺の樹林地内にも多く、センサーカメラに映る動物にもたくさんくっついていることがあります。

背中にヌスビトハギの果実をたくさんつけたアライグマ(博物館の隣の樹林地に設置したセンサーカメラで撮影)

ところで、花の咲いた株の葉には、こんな食痕もありました。

葉を大きく丸く切り取ったあと

丸く切り抜いたようなこの食べ痕は、ハキリバチの仲間のものです。ハチの種類までは特定できませんが、成虫がこんなふうに葉をきれいに切り取り、巣材にするそうです。

かなり念入りに切り取られていたので、巣材としてお気に入りなのでしょう

ヌスビトハギは私たちも調査でちょっと草むらへ入ると、びっしりと衣類にくっついてくるのでやっかいです。手で払ったくらいでは取れないのですが、ウエットティッシュで拭きとると、驚くほどあっさりと取れます。これは以前、テレビで“裏ワザ”として紹介されていたもので、今では秋の観察会の定番ネタの一つです。
(生物担当学芸員)

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いろいろな砂を顕微鏡で見てみよう

8月8日に「いろいろな砂を顕微鏡で見てみよう」を開催しました。

ボランティアとして相模原地質研究会のメンバーと相模原弥栄高校の生徒さんにご協力いただきました。また、地質分野の博物館実習生も実習の一環でスタッフとして参加しました。

博物館のエントランスの案内看板は実習生たちが素敵なものを書いてくれました。

地元の相模原や神奈川県の砂をはじめ、北海道から沖縄までの日本各地の砂や、サハラ砂漠の砂、南極の砂など、海外も含めて32か所の砂を顕微鏡で観察しました。

砂を顕微鏡で見ると、肉眼で見るのとは全く違った世界が広がっています。実際に顕微鏡を覗くとこんな感じです。南極の砂は赤いガーネットが含まれており、きれいなので人気のある砂の一つです。

鳴り砂を体験することもできました。鳴り砂(鳴き砂)は砂の上を歩くと「キュッ」と音のでる砂です。このイベントでは、鳴り砂を器に入れて木の棒で強く押して音を出します。鳴らすのにはちょっとしたコツが必要です。

また、実物の砂入りカードも作りました。砂は神奈川県由比ヶ浜の砂、沖縄のサンゴ礁の砂、サハラ砂漠の砂の中から一つ選んで作ります。

150名を超える参加者があり、多くの方に楽しんでいただくことができました。

お手伝いいただいた相模原地質研究会と相模原弥栄高校の皆さん、どうもありがとうございました。

(地質担当学芸員)

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博物館実習3日目

博物館実習は今日で3日目、実習生全員で取り組む共通実習の最終日です。
この日のテーマは展示解説の実践です。
常設展示のなかから説明する資料を自分で選び、同じ分野の実習生を相手に5分間の解説を行います。この過程を1日で実施するので、なかなかハードな内容です。

まずは自分が解説する資料を選んで、資料について調べながら、解説のシナリオを作成していきます。

解説する資料選び

シナリオを練ります

午前中の最後には一度リハーサルを行いました。

やや緊張のリハーサル

リハーサルの内容をもとに、学芸員や実習生からフィードバックをもらいます。

そして午後、いよいよ本番の解説です。

カワラバッタというバッタの標本をテーマに…

展示解説の実習では、一方的に話すのではなく、聴き手とのコミュニケーションをとることを重視しています。

さいごに学芸員からの講評があります

リハーサルの内容をふまえて各自で工夫をした展示解説となりました。
これにて、3日間の共通実習は終了です。これからは専門分野ごとに分かれて6日間のプログラムが始まります。
分野別実習の様子もブログで配信します。お楽しみに!
(動物担当学芸員)

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【企画展コーナー解説②】博物館資料を一挙に紹介!

前回に引き続き、現在開催中の企画展「相模原市立博物館 30年の歩みを未来へ」の見どころをブログで解説します。

今回は「博物館資料を一挙に紹介!」と題したコーナーの紹介です。
ぎっしりと列品された数々の資料が印象的なこのコーナーには、当館の全6分野(考古・歴史・民俗・生物・地質・天文)の資料が一堂に会しています。

緑色のコーナーカラーが目印!

当館が所蔵している資料は、令和6年度末時点で256,372点です。しかし、あくまでこれは“当館内”の展示室や収蔵庫にある資料の数です。所管施設の市立尾崎咢堂記念館吉野宿ふじやや、スペースの都合で外部の保管庫などに収蔵している資料を含めると、その点数は265,003点に!
さらに、資料によっては組単位のものが1点(セット)と数えられているため、個別の資料点数はより大きな数になります。

本企画展では、これらの中から各分野の担当学芸員が選りすぐった資料をご覧いただくことができるのです。

郷土の偉人・尾崎咢堂(がくどう)の関連資料を展示している歴史分野

重量級!な民俗分野の神輿。圧巻です。

生物分野の展示は、「本物のタヌキだ!」「リスがかわいい!」と、子どもたちから大人気。

様々な時代の石器や土器が並ぶ考古分野。

地質分野の展示では、本企画展ポスターに掲載された化石や、色々な岩石がたくさん!

当館お向かいにあるJAXA宇宙科学研究所関連資料を展示する天文分野。

「博物館資料を一挙に紹介!」の会場づくりにあたっては、当館が地域の総合博物館であることを活かした分野横断的な展示にすることと、資料の数や大きさで圧倒し、観ているだけでワクワクするような展示にすることを意識しました。
このため、それぞれの分野が間を置かず、次から次へと資料がお出迎えする楽しい空間になったと思います。

また、博物館の仕事に携わっていてとても嬉しいことの一つに、展示をご覧になった寄贈者や資料の関係者の方から、「この資料、自分が昔使っていたものですよ!」と仰っていただくことがあります。本企画展でも、ご家族と観覧にいらしていた方から、こうした嬉しいお声掛けをいただきました。
まさに、当館が地域と歩んできた30年があってこそのエピソードです。

次回の見どころ解説は、「博物館の役割を紹介!」のコーナーを取り上げる予定です。

(歴史担当学芸員)

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